20150425

Rupert Marshall-Luck (vn)
Owain Arwel Hughes指揮
BBC Concert Orchestra(BBCコンサート管弦楽団)

Holst -『ウォルト・ホイットマン』序曲 作品7 H42
Stanford - ヴァイオリン協奏曲第 2番 ト短調 作品162
Milford - ヴァイオリン協奏曲 ト短調 作品47

2014年録音
レーベル:EM Records

演奏 ☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

アイルランド人の作曲家チャールズ・ヴィリアーズ・スタンフォード(Stanford, Charles Villiers 1852-1924)、イギリス人作曲家ロビン・ミルフォード(Milford, Robin 1903-1959)のヴァイオリン協奏曲は共に世界初録音だそうです。
その生きた時代から考えるとかなり自然さの薫るロマン派様相の高い楽曲なので、とても馴染みやすく聴けます。
ホルストの楽曲も、爽やかさのあるワーグナー風の感触があり、収録されている楽曲には珍しいだけではない価値が有るように思えます。
しかしイギリス人ヴァイオリにスタオ、ルパート・マーシャル=ラックの少し不安定な音程や技術は、昨今の若手の素晴らしい演奏を聴き慣れていると物足りなさ、拙さを否めません。
音色に深みはありますが、表現の幅も余り広いとも言えません
しかしそれは厳しい聴き方をすればの話であって、世界発録音の楽曲を託されるに大きな問題はなかったのかも知れません。

録音 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

ヴァイオリンへのフォーカス感も高く、楽曲への親しみやすさをより感じさせる音の見通しの良さがある録音だと思います。
左右への広がりや上方向への伸びやかさはそうは高くない音場形成ですが、奥行き感には問題はなく、木質系の手触りがある響きには、イギリスの楽曲独特の草の薫りが漂うかのような自然さがあります。

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20150424

Takács Quartet
Marc-André Hamelin (p)

弦楽四重奏曲 第 2番 イ長調 作品68
ピアノ五重奏曲 ト短調 作品57

2014年録音
レーベル:Hyperion

演奏 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

弦楽四重奏曲第2番の第1楽章の弾けるような演奏がとても印象的です。
ピアノ五重奏曲でもドラマティックなアムランのピアノが光る演奏で、アンサンブルの緻密さは高いと感じます。
洗練された落ち着き感がある響きですので、ショスタコーヴィチの楽曲に似合うシニカルで高い緊張感を期待すると、物足りないかもしれませんが、それは好みの問題でしょう。
全体的に現代的ですがお洒落に洗練されているように聴こえる演奏です。

録音 ☆☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

定位の良さ、見通し感の素晴らしさはSACDに匹敵するほどの出来栄えに思えます。
ピアノの低音弦の波動もタイトでソリッドな響きで音響的にも楽しめます。
各楽器の音の輪郭もとても明瞭なので、楽曲の妙がとても楽しめる録音となっており、尖過ぎない立ち上がりの鮮やかさも感じられます。
弦には滑らかで艷やか感触もあり、肩の力が抜けた演奏現場の雰囲気が伝わっても来ます。

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20150423

Marc-André Hamelin (p)

ピアノ・ソナタ 第18番 ニ長調 K.576
ピアノ・ソナタ 第 5番 ト長調 K.283(189h)
ピアノ・ソナタ 第12番 ヘ長調 K.332(300k)
ピアノ・ソナタ 第17番 変ロ長調 K.570
ロンド ニ長調 K.485
小さなジーグ K.574

2013年録音
レーベル:Hyperion

マルカンドレ・アムランによるモーツァルトのピアノ・ソナタ集m2枚組CDのDisk1です。

演奏 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

力感がある演奏ですが、そこに荒々しさはありません。
カナダ人ピアニスト、マルカンドレ・アムランは1961年生まれですが、その年令に見合った端正な力強さがとても好ましく感じられます。
華やかではしゃいだ様相ではないのですが、モーツァルトの楽曲の持つ芸術性を意識させられるような彼のタッチには、明晰な響きが感じられます。
知的ではあっても学究肌の鼻に付くような演奏では無いところも好感触です。
ロンドニ長調などではかなり早い指回しで、技術の素晴らしさもアピールしますが、テンポの早さとは裏腹に、ピアノの音色に落ち着きすら感じます。

録音 ☆☆☆☆ (評価は5つ星が満点です)

やや冷ややかな感触のある演奏ですが、それは心地の良い冷ややかさです。
透明度も高く、潤い感も上質に感じられる音場に、端正なアムランのピアノの音色が美しく散開する印象を持ちます。
ピアノのボディ感、弦のスティール感を直接的に訴えかけるような迫力は無いかもしれませんが、大人の知性を感じられる響きです。

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