入院中の患者が深夜に死亡した件で、異変に気付かなかったことが病院の責任ではないかという記事を見て、思うことがありました。私の透析導入より、結構深刻な問題かと思うのです。
患者4人に1人とか、深夜は病棟で4人必要とか、いろいろな基準があるようですが、はっきり言って基準通りには人が集まらないのが実態のようです。私が入院した大学病院で、私がいた病棟では深夜はほぼ3人程度で廻していて、交替で休息をとっていたようです。この病院には15年前も入院していましたが、その頃はもう少し深夜の看護師数も多かった気がします。
だいたい、消灯後、2時間から3時間おきぐらいに病室の見回りにくるのですが、人がいないのか、面倒な患者がいないせいか、一晩で2回ぐらいしか来ないことが普通でしたね。
それで、15年前と何が一番違っているかを思うに、高齢者の入院患者が異様に多いということ。それはそれで高齢化社会のなかでは当然なのですが、認知症になって糖尿病や腎臓病で入院されている方の中には、日がな異様な叫び声をあげ続けるご老人もいます。それ自体は実害がないのでいいのですが、トイレや入浴の介助が必要な方があまりにも多く、それに看護師の相当な労力が費やされていると感じました。
深夜でも車いすで病棟の廊下にあるトイレを使い、用が済んだらブザーを鳴らします。『○○さん、お尻拭いた?』なんて声が聞こえるのです。そこまで看護師がやるのか、と感心しましたが、あるときはトイレに間に合わなかったのか、トイレを糞尿だらけにして深夜に掃除する音が聞こえたりします。昼間は食事や入浴の介助をすることもあり(別途ヘルパーがやっていることもあるのですが)、ここは老人施設か、と思えるような状態です。
これも、看護職の仕事といえばそれきりですが、あまりにも老人の世話に時間をとられすぎているのではないでしょうか。おかげで多少元気な患者ですと、検査に行くにも車いすでの送迎をせずに、自分で行かせないと、仕事が回らなくなっているようです。
私も日中、ナースコールを押しても5分以上看護師が来なかったことがしばしばありましたが、こうしたことがわかって、イライラする気もしなくなりました。
介護職の待遇と仕事が不釣り合いなのは巷間指摘されますが、看護師もだんだんそういう3K仕事になっていくのではないかという危惧感をおぼえます。看護師をしている次男に言わせれば、「これも仕事」と割り切ればいいそうですが、介護職と比べて高給を出されている看護師も心が折れてくる人が出てきそうな気がします。
私は『患者様』なんて思われたくないので、看護師さんに面倒をかけないように、できるだけ自分でできることは自分でやるようにしていました。これから先は、いくら年とっても、「患者はお客様」とは思わない心がけが病を治すほうにも必要だと思います。