独り暮らしの高齢者からケアマネージャーあたりを通してさまざまな依頼が来るようになってきました。先日は墓地の移転の依頼を受けて、墓じまいしたお骨を取りに行ったり、それを地方の納骨堂に納めに行ったりと、行政書士の仕事としては「こんなのアリか?」ってなことをしています。
その流れとして、独り暮らしの方の死後事務委任も引き受けることがあります。具体的には
①行政官庁への諸届
②生前に発生した未払金等の債務支払い
③通夜・告別式・火葬・納骨及び埋葬に関する事務
④借家・介護器具等の賃貸借契約の解除・明け渡しに関する事務
⑤家財装具及び生活用品の整理・処分に関する事務
⑥以上の各事務に関する費用の支払
となりますが、問題は受任者は相続人ではありませんので、死亡後の預金の解約ができず、上記費用をどこから出すかということです。そのため、一般的には預託金という形でいくらかまとまったお金を預かっておくことが必要になります。(特に報酬が必要な場合にはその預託金の中から出さなければなりません)
借家住まいの独居老人ですと、僅かな預金しかありませんので、そうそう大きな額を預託しておくわけにもいかず、その一方で、さまざまな支払いをしてしまうと、残る資産がほとんどないということになります。
相続人にはこういう事務委任をしているということを通知することになっていますが、相続人自体がいなかったり、残されたゼニ以外関心がないと、結局、なにもかもやらねばならなくなります。
こうしてみると、仕事として引き受けるにはリスクも大きいので、あまり流行らない仕事なのです。しかも、公正証書化しておく必要がありますので、その費用も出せないような方、特に生活保護を受けている高齢者には無理な話です。
孤老化が進む現代社会では、誰かがやらなければならない仕事ですが、文字通り『善意の人助け』にしかならないことに、どうしようもないむなしさを感じることがあります。
私自身、そんなに他人様を助けるほどの経済的余裕はありませんが、現世でどれだけ他人に喜ばれることができるか、それが残された人生最大の課題と思っていますので、やってしまうだろうなぁ…。