公正証書遺言を作成したとき、公証人役場で依頼人の預貯金額を聞かれることがあります。ことがあるというのは、聞かない公証人役場もあるわけでして…(^^;)

公証人手数料の計算には被相続人の財産としてこれらもカウントされるのでありまして、聞いてくるのが当然と思うのですが、どういうわけか、聞かれなかったところが2箇所ほどあります。相続財産が不動産だけで現金は全くないなんてことはありえないわけなんですが、不動産の評価額が急速に低くなるに従って、現預金の価値はハイパーインフレでもならない限りはそう下がることはありません。
 
聞かれなかった理由を慮るに、不動産だけで相続評価額が1000万円を超すと、3000万円まで公証人費用が変わらなかったので聞かなかったのかもしれませんし、あと6000円儲けるために小うるさいこと言いたくなかったのかもしれません。公証人も商売なんで、数千円の差でもしっかり取るのが普通なんでしょうけど、あの世界もよくわからないですよね。

お客さんの中には、仕事も辞めて、これから預金は減る一方なのに、ナンで今の残額で計算されなければならないんだというご不満を言われる方もいるのです。ただ、預金通帳の中身を見せろとは言われませんし、あくまで自己申告なんで、どうにでもなりますからってなだめるんですよ(^^♪

受任時に預金額がどのくらいありますかと聞く先生もいらっしゃるし、それが当然なのでしょうが、今までの経験から、だいたい、住んでいる家と生活状態を見れば自分の予想が当たります。お客様の中には、聞かれるのを嫌がる方もいれば、いくつも通帳を作って全て把握しきれない方もいますので、公証人に正確な数字を伝えるのは現実的には不可能になりつつあります。

私自身、まだ5箇所くらいの公証役場にしか行ったことがないのですが、少し大きくなると、事務員が全て処理して公証人はチェックするだけみたいになっているようです。それなりに優秀な事務の方も多いので助かることも多いのですが、まあ、あまり居心地のいいところではありませんし、お役所以上にお役所的なところが鼻につくこともあります。

一般人には相変わらず敷居が高いような気がするのは私だけでしょうか。