$「入試に強い」八王子の行政書士クラシックダンサー奮闘記

教え子から就職が決まったとメールが来ました。

彼は北海道の田舎出身で親の教育方針で高校からは東京の学校に行くということで、中学1年から講習のたびに私が勤めている塾に来ていました。

俗にいう田舎の優等生で内申もよく、高校入試の時には私立はともかく、公立は失敗することはないだろうとタカをくくっていたところ滑り止めの私立1校を除き全滅。おとなしい生徒でしたが、あとで聞いたら小学校の時から運動会の前日にはおなかを壊したりするようなチキンハートだということを3年前にすでに東京にでてきている姉に聞きました。数学も途中からアタマ真っ白で半分白紙だったとか。ここから、彼との徹底的なつきあいが始まります。

東京暮らしに慣れたかと思った6月、いきなり母親が北海道からやってきて学校でいじめにあって不登校になっていると。聞いたら学校には5日しか通っていないということ。高校側も(男子高なのか)対応が冷たく、高校を変わりたいという希望でしたので、知り合いの先生がいる不登校の生徒も多く受け入れる某高校に問い合わせたところ、面接して大丈夫だったら受け入れるという話でしたので、行ってもらいました。

ところが成績的にも人間的にも問題ないはずなのに×。その先生にと問合せても要領を得ないのでしたが、親から言動がおかしいと…。

中学生時代とは顔つきも変わってしまい。心配して精神科に行かせたところ診断は「統合失調症」。

結局、高校は通信制の学校に行き週に1度私の授業を受けにきましたが、来る途中で自分が何者かわからなくなったり、薬の副作用なのか妙にハイテンションで回りがドン引きしたりで最初の半年は私も気が気ではありませんでした。ただ、通信制高校というのは本人いわくバカの集まりだから自分にはナンのプレッシャーもかからないのが楽しいと…。

そんななかで、空手をやったりバンドをやったり引っ越し屋のバイトをしたり好き放題の高校生活を送っていましたが、通信制高校もきちんと内申を出しますので、もともと真面目な彼は評定平均が4.5もあったのです。おかげで大学も易しいところですが一般公募推薦で合格。ところがこれでメデタシでなく、今度は実家の家業が傾き始め生活が困窮し始め、電気が止められると大騒ぎ。

ガテン系の仕事のほうがオレ向いていますよと言っていた彼ですが、普通のサラリーマンになりそうです。自分の弱さを認めることとそれを笑い飛ばすことでどこか吹っ切れた気がしたのではないでしょうか。都合6年見続けて、聞かれたこと以外話もしなかった子が「黙ってろ」と言われるほどしゃべるようになりました。結局これがそのまま就職活動にも役立ったのではないかと思います。

優等生であり続けることは彼には必要なかったんです。これからも自分に正直に生きてほしいと思いました。