完全失業率と有効求人倍率が改善されたという記事が乗っていました。それぞれコンマ1%程度なんで、小数で言えば0.001なんで数字の上から言えば誤差みたいなものでこの数字に「改善」なんて言えるのかってことですよね。
そもそも完全失業率とは①15歳以上で②現在求職活動をしていて③仕事があればすぐに就くことができるという3つの条件を満たした者の数を15歳以上の就業者と完全失業者の合計で除した数値です。失業中でも月末の1週間に1時間でも(アルバイトでも)仕事をした人は失業者にカウントされません。また、不況で職探しをあきらめたり、スキルアップのために一時的に求職活動をしていない人も失業者にはカウントされません。
一方、有効求人倍率というのもハローワークで職探しをしている人1人あたり何件の求人があるかというデータです。つまり、ハローワーうを通さない求職・求人は数字に反映されないのです。
私もハローワークに行って職探しをしたことがありますが、さすがに求人費をかけたくない企業ばかりですね。よく仕事が無いと言いながら、仕事を選んでいるから悪いんだということを言う人が(某知事みたいに)いますが、たとえばトヨタなんかの工場の派遣労働者は、残業を含めて月30万ぐらいの収入があったわけですよね。アパート代などを引いても可処分所得は20万近くあったと思われます。
ところが、ハローワークでさがせる仕事は、収入30万で検索すると月収18万~30万の企業がヒットするんです。いきなり入社する人間に上限の給料払う会社ありませんよね。年齢など考慮しても良くて22万、だいたいは足元見て18万で雇おうとしますよ。そうすると、税金とか保険とか引かれてヘタすると15万足らずしか残らないんです。これで衣食住を賄おうとすると、1日2千円足らずで食っていかなければなりません。貯金もできない、スキルアップのために資格の勉強もできない、パソコンを学ぼうにもパソコンも買えない、という「ただ生きているだけ」状態を強いられるわけです。
おまけに、ハローワークに求人出している企業の多くは賞与の規定が無いところがかなりあります。つまり、ボーナス無しなんです。働けど働けど貧しくなる構図がここにあります。
不景気をいいことに、人を安く使おうとしか考えない無能経営者ばかりが増えているようです。時間通りに公共交通機関が動く、店に入れば「いらっしゃいませ」が聞こえる、勤務時間が多少過ぎても仕事の切れ目がつくまで仕事する、経営者が目を光らせていなくても売上金が減ることも無い等々、日本人には数字に表れない世界に誇れる高い労働レベルがあります。目先のカネにこだわって、高品質の労働力をこの国から消したら、それこそ資源も無く、高齢化社会を迎える日本は滅んでしまうでしょう。
高品質は高い労働品質から生まれるということを経営者は知るべきだと思います。そうしないと、若い人は海外に逃げていきます。
私もこんな人件費の削減が商品の価値の低下に関わるということに考えが及ばない経営者ばかりになったら、息子たちに国を捨て海外に行くよう勧めます
折しも、日本が誇る世界のトヨタが世界中でリコールをしていることが話題となっています。モノはヒトが作ることを忘れてほしくありませんね。