15.7(a)~home(複合名詞)の例


この型の用例がいくつかあるはずであるが、本稿執筆時にはわずか1例しか思いつかないのは残念である。その1例とは次の物である。

 a senior-citizens home(いわゆる老人ホームのこと)


(小山田注)他には、次のような例がある。

 b. nursing home

 c. old-age home(いずれも、介護施設いわゆる老人ホーム)

 d. orphan('s) home(児童養護施設)

 e. parental home(問題児収容施設)

 f. ranch-style home(ランチ様式家屋。1920年代に登場し、1940~70年代に郊外に多く建てられた、平屋で屋根の傾斜が緩い、外装・内装ともに装飾の少ない家屋。アメリカ西部の大牧場主の、質素な家屋をヒントにして考案されたもの)

※この項、アルクのサイト 参照。



 15.7(b)home~(複合名詞)の例


home-stay (名詞) 

この語は英米刊行のほとんどの英和辞典には記載されていない。では、英米人は「ホームステイ」することはどう表しているのであろうか。

 ex. I stayed with a local family in Denver.

などと表している。 a home-stay program などという表現は、たぶん日本の海外旅行業者が始めた表現ではないだろうか。


hometown(既出 → 14.3 参照)


homesick(形容詞)

be homesick / feel homesick などカタカナ語「ホームシック」と同じように使っている。


homemade bread ; homemade ham / sausage


home economics(学校の教科としての「家庭科」)


Home Office(英国の内務省)


(付)

homing pegeon(伝書鳩)







(追加)15.6(b)~house(複合名詞)の例いくつか


・housewife 「専業主婦」 

働きに出ている主婦である working wifeに対する。


・house husband 「専業主夫」

以前はこういう語は存在していなかったのが、近年は、妻が働きに出ていて、代わりに夫が家を切り盛りしているケースが出て来たので、こういう語が造語されたのである。


housekeeper 「家事」

homeworkは「宿題」であるが、houseworkはcooking, washing, ironing, cleaning, shoppingなど。


household 「一般の人々」

「家族全員」と訳してもよい。また、場合によっては「家事」と訳せることもある。


house keeper ; house keeping 「(いわゆる)家政婦;家事」

私が英米などのホテルに宿泊していて、朝食をすませてまだ外出もせず在室している時など、ホテルの清掃員がノックするのが聞こえた時など、次のようなやりとりがあることがよくある。


 Housekeeper: Good morning, sir. Are you still in the room?

Ogasawara: Oh, I'm going out in about 10 minutes.

H: We're ready to start house-keeping now.

O: I understand the situation. Come back in 10 minutes. I'll be out by that time.


house phone 「館内電話」

都内のホテルに外国人の友人や知人が来ていて、その人に会いに行った時など、まずそのホテルのフロント(front desk)に行って、 Mr. Ken Williams という外国人が滞在しているはずだが、と言うと、「確かにその方はおられます。お部屋(guest room)におられますので、そこの house phone(館内電話)を使ってお話し下さい。William様の room number は 1028です」


house boat 「ハウスボート」

ロンドンの北方には細い運河を持つ細長い小船が停泊していて、一家が船上で生活しているのを見たことがある。これを house boat と呼んでいる。


house name(s)

日本では、アパートなどの経営者はアパートの「~荘」といった名前をつけている。しかし普通の人は自分の家に自分の名前をつけることはしない。ただし、政界、財界、学界、作家で、風流な人の中には家に名前をつけている。


 a. 山県有朋「椿山(ちんざん)荘」

 b. 幸田露伴「蝸牛(かぎゅう)庵」

 c. 近衛文麿「荻外(てきがい)荘」

 d. 白洲次郎「武相(ぶそう)荘」


英国などでも、郊外などの家の門の所に house name をつけているのを、私は散歩中時々見かけたものである。「荘」に当たる語としては、cottage / court / house / maison / casa などがあり、フランス語を使っているものもある。それらの名前には、優雅なもの、なかにはユーモラスなものもあり、家屋のこのような名前をめぐって調査し考察を加えて本を書いた英国人がいるくらいである。


 e. Land's End Cottage

f. The Green GAte

g. Hill View Court

h. Maison Blanche

i. THe HAven

j. Beggar's Cove





15.6(a)~house(複合名詞)の例いくつか


doghouse 「犬小屋」

一般家庭の庭にある小さな木製の「犬小屋」のこと。英国はイングランドなどの富裕な家で複数匹飼っている大きな犬小屋や犬の飼育場(ブリーダー)の大きな檻のことは kennel と言っている。


・greenhouse 「温室」

これは別に温室の外形が緑色に塗られているわけではない。その内部に緑色(green)の植木や草花か野菜が栽培されていることからこう表現しているのだろう。

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[注] a green house(緑色の家)と a green house(温室)の第一強勢の違いについては、既習事実であろう。

[小山田注] 本ブログ「修飾語の位置とストレス 」を参考のこと。


publishing house 「出版社」

伝統ある出版社は社名の中で publishing companyの代わりにpublishing houseと表現しているものがある。


・public house「パブ」

英国の街中などにある酒場のこと。 pubっは略称。


school house 「旧式の木造の校舎」

「校舎」のことは、一般には school building と表しているが、旧式の木造の小さな校舎のことをこう表すこともある。


coffee house 「比較的格式ある喫茶店」

「喫茶店」のことは普通には coffee shop と呼んでいるが、古くからある立派な喫茶店のことは coffee houseと呼んでいる。


steak house 「ビフテキ専門店」

steak restaurant が普通。これも比較的格式あるものは、steak houseと自称している。


clearing house 「参考情報配布センター」

取り扱っている参考情報がどの分野のものかを示すために clearing houseの直前に、例えば Linguistic Information Clearing House のような名称を使っている。


boarding house 「(いわゆる)下宿屋、宿泊所」


International House

諸外国から来た学者、研究者が比較的安く滞在できるところ。


・country house 「」

米国では「田舎の家」のことであるが、英国では、上流階級の人々が住む「お屋敷」、いわば「館(やかた)」のことである。上流階級はロンドンなどの大都会には住まず、田園地帯(country area)に住んでいるのである。