47.1..go down to TokyoとGo up to Tokyo(続き)



私が参観した研修授業が終わり休み時間になると、担当米国人講師と私は講師室に戻って、出されたコーヒーを飲んでいた時、go up to Tokyoを go down to Tokyoに訂正した理由を尋ねてみたのである。そのやり取りを以下で再現してみた:






O:Thank you very much for letting me ovserve your English class. It was a very active class and I learned quite a lot myself. Oh, I remembered I had a question about your correction you did to one of the trainees. That's when the trainee said, “I'm going to go up to tokyo, ” you told him to say “go down to Tokyo.” I'd like to know why you say “go down to Tokyo,” instead of ”go up to Tokyo.”




A:Hm, hm, it's because Tokyo is south of Sendai.




O:Then when you're going to, say, Sapporo, you say, “I'm going to go up to Sapporo.” Is that right?




A:Exactly.






このやり取りで分かったことは、少なくとも 米国英語では、北の方向に行く時に go up, 南の方向に行く時は go down と言うのだ、つまり、頭の中に地図のイメージがあって、それの上での南北意識されているのだ、ということである。




後にこの使い分けは英国人もしているのかどうか、英国人の友人に訊いてみたところ、少なくとも彼はやはりロンドンの北にいて、そこからロンドンに行くなら、“go down to London”と言う。しかし、人によっては、“go up to London”と言っている人もいある、というのであった。





47.1.go down to Tokyoと go up to Tokyo




旧制都立中学で、戦時中もあった英語の授業で、「『上京する』というのは、元々日本の都(みやこ)であった京都へ行くことで、『上洛する』とも言っていた。明治維新以降は東京に行くことで、これを単に go to Tokyo ですましても良いが、go up to Tokyo と表して、日本語の『上京する』の<上>と英語の up が一致して面白いですね」と習ったものである。




そしてそれで、私の場合、昭和35年(1960年)まで来たわけであるが、その年ELEC英語研修所の指導主事兼研究員に任命され、早速、春期東北六県英語指導者研修会に招かれて講演に行った時のことである。




英語の研修事業であるという性格上、当然研修の担当講師はネイティブ・スピーカー(地元の東北学院大学や宮城女子学院大学に米国人教師約8名)が担当していたので、私は依頼された出講日より2、3日前に出かけ、米国人講師の研修ぶりを参観したのである。日本人中高教員の音声口語英語力を改善するため、というのがこの時の研修会の目的であったので、日本人参加教師に発音させたり、簡単な英文を発話させたりしていた。




よく知られているように、未来の予定行動を表す時に良く使われている be going to~を使って簡単なことを、当たった参加教員は口頭でどんどん作って言う作業で、ある一人の参加者(trainee)が当たった(be called upon)時、こう言ったのであるが、




・I'm going to go up to Tokyo.




これに対し、ネイティブ・スピーカーに、次のように直された(be corrected)のである。




・I'm going to go down to Tokyo.




[続く]









46.2 都(みやこ)の西北、早稲田の森に



よく知られているように、これは早稲田大学の学歌である(ついでながら、慶応大学のほうは、慶応義塾の「塾歌」という。他に、スポーツの応援歌もある)。



見出しの「都の西北」を英語で表してみると、早大での私の授業で言うと、学生は直接英語で、


・*west-north of Tokyo


とするのである。まず「西北」が“west-north”ではだめであり、“of Tokyo” も直訳英語である。単に “of Tokyo” とすると、早稲田大学は練馬区の大泉あたりにあることになってしまう。早大は1882年(明治15年)に創設されたもので、その頃の「都」というのは山手線の内側くらいの広さであるが、その後東京府が広がったので、「都の西北」の「都」は、今では東京の中央部分であるから“central Tokyo” としたらよいであろう。

「都の西北」は、したがって、


・in the noth-west of central Tokyo


となるであろう。


[補]「早稲田の杜」の「杜」を、forest(森)などとしたら、そこには深い森林があることになってしまうので、woodsかtrees あたりが良い。


[小山田注]woodsは、foresetに比べて小規模な森や、木材としてすぐ使用予定の森を指します。

http://bookclub.japantimes.co.jp/act/Word.do?id=73

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