58.1.b.米国における on the street と in the street


先の58.1.a.の説明は興味深いものであるが、それはそれとして、では米国では on the street とは言っても、 in the street と言うことはないのか、inを使って表すことがありそうに思え、その場合はどういう状況を表しているのか、などということをふと考えたのである。

そこで、知人のあるアメリカ人に訊いてみると、果たして普通は on the street であるが、いわゆる「車道」で何かがある(発生する)ということを強調したい時には、 in the street と言えると言う。例えば、

Some children are playing on the street.

と言えば、歩道の上で遊んでいるととれるが、これを in the street としたら、「(車道で遊んでいるので)危ない、すぐ止めさせなくては!」となると言う。
58.1.a. in the streetとon the streetの現実的違い

番外編のフレーズの部で、この二つは英米語の違いということになっている、ということを示しておいた。これはある程度は正しいが、この記述では不十分であると言いたい。しかし、このことを展開していく前に、この in と on の違いがなぜ英米の差とかかわっているのか、一つの興味深い説明を紹介しておきたい。それは、英国と英国人が北米大陸に移民し始めた初期のころの街の「たたずまい」を繁栄していると考えられるからである。

ロンドンという大都会の史的発達にまで話しの風呂敷を広げるわけには行かないが、昔のロンドンを写実的に描いた絵などを見てみると、通りの左右に店舗が並んでいるが、各店舗は3階建てで通りの幅はそれほどではない。つまり、通りは左右についたてがあってその間の空間にある。まさに in の感覚である。大げさに言えば、一種の谷底にある感じであり、これは on の感覚ではない。in the streetとしか表せない。

16世紀後半から英国やオランダから、大西洋を渡って北米大陸に着いた時、そこは原野なり森を切り開いて開拓地にしたにしても、建築材料も整っていないから、とりあえず木材で粗末(?)な家を建てる。その前の通りはまだ粗末な street であっただろうが、周りはひらけた空間の感じで、そこには表面感があったであろう。あるもの(場所でも)表面に接触して、とく感じは on~の形で表すことになっていて、in ではない。



<番外編3>イギリス英語とアメリカ英語の語彙通俗対照リスト3

右から<British>,<American>の順


get in (the train), get on (the train)
in the street, on the street
have a bath, take a bath
Have you~(所有), Do you have~(所有)
I wish he would be~, I wish he be~
I wish he would do well, I wish he do well
get-got-got, get-got-gotten


[付①]schedule; vaseの発音
英国人で育ちのいい人は、それぞれ[シェジュール][ヴァーズ](※小山田注)と発音している。米国人の発音や英国でも労働階級の者は[スケジュール][ヴェイス]と発音している。

※小山田注:発音記号が表示できないのでカタカナで書きました。


[付②]Father Christmas
私の体験的観察だけで栄冷え後の際を述べることは控えたいのであるが、にもかかわらす述べてみたい例が、このFather Christmasである。英国人の子どもがサンタクロースのことをこう表しているのを聞いたことが何回もある。


[付③]英国人の言うtellyとは
ロンドンの英国人の家に滞在してことがあるが、テレビのことをtellyと言っていた。その家族だけではなく、別の家にもステイしたが、やはりtellyと言っていた。


[付④]professorという職名の英米比較
英国(ならびに英国系の国)の大学では、一学科の教授 professor は一人で、この人が学科主任(学科長、chairperson)である。これに対し米国では、学科に数人 professor がいる。