76.3.cycloneは日常単語である


hurricaneが米国本土を襲った(hit)時、人馬や自動車、家屋までが吹き上げられることが多く、その威力はテレビの海外報道で時に見かけるものである。いわゆる「竜巻」のことである。

米国や日本の小学生なら大抵の家では朗読してもらったり、自分で読んで知っている例の、L.Frank Baum(1856~1919); The Wonderful wizard of OZ(1900)も、このcycloneの発生によって展開する物語である。cycloneという語がcycle(回転する)、circleなどと関連していることは、語形的にもすぐ思い当たるはずである。「竜巻」の「巻」と同じことである。

76.2.typhoonとhurricaneとその発生地域の別


日本人が直接体験しているのはtyphoon(台風)のほうであり、hurricaneは米国南部、中西部がやられてその被害状況が日本の新聞や海外英字新聞や海外ニュースで見て、その怖さを想像するのである。

hurricaneは米国の南のメキシコ湾やフロリダの東南にある西インド諸島やカリブ海域辺りで発生して北上して来る暴風雨のことであり、これを中国では「大風」と書き「タイフゥーン」と発音しているのを、東南アジアあたりで進出して来た英国人商人や船員が、typhoonと綴りとったものであろう。

要するに、hurricaneもtyphoonも本質的には同類の自然現象である。


76.1.「石」「草」「風」に当たる英単語は2つずつある[続き]


breezeについて思い出したことがある。私が昭和28年(1948年)頃英語を専攻するために籍を置いていた旧制東京高等師範学校英文科での米国人講師(女性)が口述させた英文の中に、

・a gentle breeze

という語句があって、共学ではなく男子学生だけの旧制最後の学校であったので、当たった一人の学生が男っぽい声でこの語句を朗読したところ、「もっとgentleのところは優しく、breezeのところは流れるように読みなさい。英語の表している意味を汲んで、それが音声の上に反映しているように朗読をするものです」とネイティブスピーカーならではの注意をしてくださったので、なるほどと感じ入ったのであった。