仕事と研修だけでなく、
合間に古典芸能の時間もとっています。
忠臣蔵の全段上演を全部観ると言って燃えているだけでなく、
妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん)も通しで鑑賞しました。
1日で・・・というスケジュールに、
体力的な後悔がないわけではありませんが、
断片ではなく通しで知ったストーリーの細部は、
感動を倍増させてくれました。
添い遂げたいと言ってかなわなかった、
若い二人の悲劇だけを切り取るのではなく、
馴れ初めから見守ることができるのは、
通し上演だからこその愉しみです。
人形劇と、侮ってると怪我しますよ。
文楽ってそういうものです。
人形だからこそできる表現、
人形なのにできる表現に
観に行くたびに驚かされます。
三味線と義太夫で語られる言葉にも、
耳を傾けなければという気になっています。
それまでは、即死だったのですが、
わからないせいだけではなく、
日常で耳にすることのない音のせいもあると
思いますので、そこは慣れが必要です。
歌舞伎も観ています。
宮崎駿作の祝い幕。
尾上菊之助の長男が、
尾上丑之助を名乗って舞台に立つお祝いです。
音羽屋と播磨屋の両家のおじいさまたちが、
孫の活躍にデレデレ、メロメロとした表情を、
隠しきれないのも見ていて楽しかったですが、
夜の部の見どころは、菊之助の道成寺でした。
道成寺好きはブログでも何度か書いていますが、
ベストかもしれません。
姿かたちの美しさに衣装が変わるたび、
客席でため息が漏れてましたし、
踊りも伴奏も素晴らしいので、
「お酒飲んだわけじゃないのに、酔ってしまったみたいです。」
と、見ず知らずの隣の女性に打ち明けられて、
「わかります。」
と深くうなずいて帰って来ました。
まだありますが、長い話になりますので、
続きはまた改めて。

