中医学では薬草の選定にあたって、
「神農は百草を嘗め、一日にして七十毒に遭う」
というやり方で、直接口に入れて何が起きるのかという
症状や作用を重視したと言われています。
ホメオパシーも同じ作業をします。
新しいレメディーをリリースする際に行うプルーヴィングは、
原材料の情報を伏せて、レメディーを摂った人と、
プラセボを摂った人との間で感じる症状や精神状態を
比較します。
余力があったら、その物質とは縁もゆかりもない国の
人で同じ作業をして、情報収集します。
以前、蝉のプルーヴィングに参加したことが
ありますが、日本で終わった後、蝉が生育していない
オーストラリアに持って行って、同じ作業が行われました。
そこで、身体症状や精神状態に生じる所見は
同じなのか違っているのか比較するということでした。
こうして得たプルーヴィングの結果について、
海外の専門家は、それはそれは厳しい見方をします。
「このプルーヴィングは信用に値しない。」とか、
「偏りを感じるね。」とか・・・。
こうなると臨床の場で使われることなく、
いつのまにやら忘れ去られて行きます。
プルーヴィングのできが悪いならばまだいいのですが、
プルーヴィングが十分に行われていないままに
リリースされたレメディーに関しては、安全性に疑問を
感じます。
放射能対策レメディーは、このプロセスが全く公開されて
いません。
おそらくプルーヴィングが行われていないのではないかと
思われます。
チェルノブイリでも、イギリスのセラフィールドでも、
ホメオパシーは実績がありません。
日本の関係者だけが
「ホメオパシーが効く」と言って歩いて、
放射能対策レメディーを売っていることに、
大いに疑問と不安を感じています。
レメディーによる健康被害が出ないといいのですが・・・。