ホメオパシーを学ぶようになって、ハーブの辞典や
薬理学や漢方薬の本も、読む必要が出てきました。
薬の多くは植物出身ですので、漫然と処方してきた薬剤の由来を
知ることは、とても興味深い作業でした。
医学部の薬理の授業は、植物療法の話から始めてもいいのに
と思いますが、当時20歳やそこらの小娘だった私が、今と同じような
興味と関心を持って、植物療法を学べたかというと、少々疑問が
残ります。
化学的に抽出された薬剤だけが、正しいと思っていましたので・・・。
若くてモノを知らない頃というのは、往々にしてそういうもの
・・・ということにしておきましょう。
なかでもショックだったのが、メドウスイートというバラ科の植物でした。
アスピリンの原料にもなるサリチル酸を含んでいるのですが、
胃粘膜保護作用や健胃作用があって、胃酸過多の治療まで
できるそうです。
アスピリンやそれに似た構造の痛み止めには、胃潰瘍などの
胃のトラブルはつきもので、胃粘膜保護剤だの、胃酸を抑制する薬を、
適宜処方に追加していました。
それが植物全体で用いると、副作用がないどころか、副作用とされてきた
ダメージの治療までできるとは・・・。
サリチル酸の単離に成功した程度の事で、「夢の新薬♪」などと
はしゃいではいけないようです。
何かの成分を一つだけ、極端に投与するのは、
治療の方法としても、健康サポートのツールとしても、
問題があると思っています。