ベストオブクラシック、東ヨーロッパの音楽祭の特集、2回目はジョルジュ・エネスコ国際音楽祭、ルーマニアのブカレストで行われている音楽祭で、ゲルギエフが2015年から首席指揮者を務めるミュンヘン・フィルとのライヴが放送された。エネスコの交響曲第1番、1881年生まれのエネスコが1905年に作曲した3楽章の交響曲、時間の関係で第1、3楽章のみ、第1楽章は重みと色彩を見て、第3楽章は質素に魅せてくれた。サン=サーンスのチェロ協奏曲第1番は2015年のチャイコフスキーコンクールの覇者イオニーツァによるもので、憂いの世界を洗練された世界で展開して、導入部の深い意味合い、中間部の憂いの世界を粘着質ではなくやってくれて、第3楽章は地味でも輝くものにはなっていた。イオニーツァはアンコールにサン=サーンスの白鳥を弾いて、これは楽しかった。後半はリムスキー・コルサコフのシェエラザード、ゲルギエフの十八番で、ゲルギエフの指揮によるこの曲のFMライヴをエアチェックするのは5回目、第1楽章から壮大な響きで、ゲルギエフはこの曲、ウィーン・フィルとのFMライヴも聴いており、ロシアの作品を洗練された響きでやってくれて、理想的なシェエラザードではあり、第2楽章の深みもゲルギエフの真骨頂、第3楽章のドラマ性も素晴らしく、第4楽章の壮大な世界も見事ではあり、ゲルギエフの手腕を満喫した。
