一昨日と昨日のソヒエフ・N響は超名演で、2日連続行って良かったです。当ブログの読者の方から「N響定期でどの公演がおすすめですか?」と言うご質問を個別に頂きましたので、勝手ながら、筆者の来シーズンのN響定期のおすすめ公演を書きたいと思います。カテゴリーとして、Sは「2日連続行く価値あり」、Aは「絶対行くべき公演」、Bは「行ったほうが良い」、C「行く価値なし」と個人的に分けておりまして、BとCは列挙すると多すぎるので、SとAのみ書きます。

*下記に示す公演は、スケジュールの都合上、必ずしも筆者が全部行けない可能性がありますので、ご了承ください。また、SとAはかなり厳選しているつもりです。


《S: 2日連続行く価値あり》

・1月 Aプロ ソヒエフ指揮 

ソヒエフ指揮の「レニングラード」は超名演になる筆頭かと思います。昨年9月のソヒエフ指揮ベルリン・フィルのショスタコ4は衝撃的な演奏だった楽団員が言っていましたので、ソヒエフのショスタコは折り紙付きです。↓のトゥールーズ管とのショスタコ10も凄い演奏になってます。


・4月 Aプロ ルイージ指揮

ルイージがコンセルトヘボウのマーラー・フェスティバルで演奏する2つのプログラムのうち、マラ3(ソリスト: ペトロヴァ)が聴きごたえがあると予想します。ペトロヴァはマーラー・フェスティバルにも同行予定です。一方でマラ4のソリストの森麻季さんはマーラー・フェスティバルには出演しません。


《A: 絶対行くべき公演》

・9月 Aプロ ルイージ指揮

スイスの山脈を見ながら過ごしているルイージのブル8は神々しい公演になりそうです。ブルックナー・イヤーのシーズン開幕コンサートなので期待したいです。


・11月 Cプロ エストラーダ指揮

ウィーン・フィルの来日公演で指揮したことのあるエストラーダのショスタコ5はベルリン・フィルで壮絶な演奏でしたので、絶品の公演になると思います。この公演はSレベルに近いです。


・1月 Bプロ ソヒエフ指揮

昨年のソヒエフ指揮ウィーン・フィルでドヴォ8の超名演が聴けましたので、N響との比較をしてみたいです。


・2月 Aプロ ポペルカ指揮

チェコ出身のポペルカは来年からウィーン交響楽団の首席指揮者になりますが、母国のドヴォルザークとヤナーチェクは期待できます。


・4月 Bプロ パーヴォ指揮

パーヴォのプロコフィエフは燃えるような演奏を期待したいです。同じ月のAプロにプロコフィエフがありますが、Bプロはストラヴィスキーの「ペトルーシカ」があるので必聴になります。


・5月 Cプロ シュレキーテ指揮

藤田真央の「キラキラ星」は絶品だと思われます。シュレキーテは若手女性指揮者で聴いたことがないので、読めません。


・6月 Cプロ ペルトコスキ指揮

マケラより若いペルトコスキの方が実力があり、「巨人」は超名演の可能性があり、Sに限りなく近いです。ペルトコスキは今年からトゥールーズの音楽監督ですが、かなり思慮深い指揮をしております。


こうして見ると、今シーズンに続き、Aプロが安定感がありますし、Cプロも復活した感じがしますが、どちらもNHKホールなのが残念です。Bプロは今シーズンに続いて、不調な感じがします。Bプロはソリスト付きになってから迷走している感じがあり、ソリスト縛りは止めた方が良いと思います。

約25年前にBプロはNHKホールからサントリーホールに移行しましたが、その頃までは、Aプロが王道のプログラム、Bプロが珍しいプログラム、Cプロがポピュラーなプログラムと特徴がはっきりと分かれていたと認識していますが、近年のN響の各プログラムの違いがはっきりしなくなってきたと思います。また、ブロムシュテットとフェドセーエフは現段階では来日できるかは不透明なので、申し訳ないですが選外としました(もし、来日する場合はAプロが見逃せないでしょう)。

https://www.nhkso.or.jp/news/24-25_programs.pdf