2019年8月のK.ペトレンコ指揮・ベルリンフィルの第九(ザルツブルク音楽祭)


今年も日本では第九のシーズンになってきて、12月のサントリーホールの第九のコンサートは11公演もあります。読響と日本フィルは今月は7回以上も第九をやりますが、第九に出ないチューバやハープ奏者は少し可哀想ですし、第九でないと稼げないオケのイメージなので、このようなオケには行きません(^^)。何度も聴いている曲なので、優れた指揮者・歌手陣でないと、第九には行きませんが、コロナ禍で中止になった影響もあり、2021年の12月のノット監督・東響の第九公演以来は聴いてません。その前が2019年8月のK.ペトレンコ指揮・ベルリンフィルの第九でこれは一生の記憶に残る第九でした。ヨーロッパに比べると、日本は「第九大国」なわけですが、ここ最近、コロナの影響または為替の影響なのか、魅力的な第九公演が減ったのではと思います。筆者が思い出すのは、例えば、N響の第九の全盛期のような時があり、2015年のパーヴォによる筋肉質な第九、2016年のブロムシュテットによる切れ味のよい第九、2017年のエッシェンバッハによる堂々とした第九、2018年のヤノフスキによる超高速な第九と、4年連続で魅力的な公演で、それぞれ2回ずつ鑑賞しました。この頃のN響・第九はNHKホールの4公演が売切の時もあったと思いますが、昨年は井上さん、今年は下野さんで、やはり魅力度が落ちたと言えるでしょう(券売にも反映されていると思います)。N響さんには来年以降の第九に期待しております。


今年の第九は迷いましたが、毎年のように解釈やアコーギクが変わるノット監督・東響の第九とギルバート指揮・都響の第九に行く予定です。ギルバートと都響の関係は今、良い関係だと思いますし、歌手陣が全員が海外勢なのは都響だけなので、かなり期待しております。ドイツでギルバートに会った時、「今年の都響の第九はどんな第九になるの?」と聞いたら、「Right tempo(正しいテンポ)でやるよ。Right answer(正しい答え)だよな(^^)」と言ってました。どんなテンポなのか、今から気になります。都響と東響の第九はほぼ完売ですし、これはステマ・宣伝ではないので、よろしくお願い申し上げます。チケットが目立って余ってるのはN響・第九ではないでしょうか。