ルビャンツェフ来日の思い出… | クラシック♪インド部のブログ

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西洋クラシック音楽とインドというどうにも関係のなさそうな二つの事柄を中心に語るフリーライター&編集者、高坂はる香のブログ。
ピアノや西洋クラシック音楽とインドというすばらしい文化が刺激しあって何かが生まれる瞬間を妄想しています。

当ブログではおなじみのロシアのピアニスト、アレクサンダー・ルビャンツッェフきらきら


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2007年チャイコフスキーコンクール第3位、
今年の同コンクールに再挑戦するも本選に進出できず、
地元の聴衆が審査員に抗議をしたというほどの人気ぶりでした。


秋にはファツィオリ の招きで来日し、リサイタルを行いましたが、
その後日本のマネジメント事務所もサモンプロモーションさんに決まり、
来年4月はついに西本智実さん指揮ベラルーシ国立響との全国ツアー で日本オーケストラデビュー!
というニュースを聞いて、よかったねぇ、楽しみだねぇ、と思っている方も多いのではないでしょうか。


ルビヤンは、チャイコフスキーの1番(Aプロ)と、
ラフマニノフの3番(Bプロ)の協奏曲を演奏します。
ただいま、関東、愛知、大阪公演はチケット発売中。
その他西日本の各公演は、一般発売が12月10日発売とのこと。


オーケストラ公演はお手頃なチケットからどんどんなくなりますから、お早めにダッシュ
ちなみに、インド部はサイトのルビヤン紹介文を書かせていただいております。



さて、チケット絶賛発売中!ということで、
遅くなりましたが、10月のルビャンツェフ来日の模様をご紹介しつつ、
彼の人となりと音楽についてもう一度思い出してみたいと思います。はい。


自分がルビヤンのピアノを初めて聴いたのは、2007年モスクワ音楽院大ホール。
チャイコフスキーコンクールセミファイナルのリサイタルでした。


あの、初めて聴いたときの衝撃は未だに忘れられませんね~。
重い!美しい!そして、独特の間の緊張感ぼーぜん

次も聴きたい、なんとかファイナルに通ってくれ…と心の底から思った唯一の人でした。


しかし彼を会場の周辺で見かけるたび、思いました。。
あれ、この子ちょっと変かもしれない、とスポンジボブ
目つきでピンと来ましたね。
しかもこの頃は今みたいなフワフワ感がなくて、もっと尖っておりました。

たまたま一緒になった移動のバスで話しかけてみると、
出るわ出るわ、クレイジーな音楽一家の話やら、エッフェル塔の下での野宿の話やら…。



それから4年。
自分は、日本にやってきたルビヤンツェフのある一日のお手伝いをする機会に恵まれました。

ミニコンサートを夜に控え、食事に連れていくことに。
その前にルビヤンが寄りたいところがあると言うことで向かった先は…


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100円ショップ100てん

大好きなんだそうです。
「それは今買わなくていいんじゃないかなー」ってものを、ひとつひとつ手にとって、
「どう思う? これ買ったほうがいいかな? ねえ?」と尋ねてきます。
いやーーーぼー


一番困ったのが、これ。


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ロシアへのお土産にビニール傘を買うというので、
「これはね、日本では急な雨の時に買って、しかも忘れて置いてきちゃったりするようなもので…。
 だいたいさ、こんなのスーツケースに入るわけ?」
と、やんわりと止めてみましたが、もちろん彼の決心を変えることはできず。
ビニール傘を2本買って事務所に戻ったら、中にいたスタッフのみんなに
「あれ?雨降ってきたの?」と聞かれたのは、言うまでもありません…。


あ、あと、みなさんが気になっているであろう、

コイツのこともお話ししなくてはいけません。


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サンダル。


チャイコン中、オケリハの際までペダルを踏む足がサンダル履きだったことで話題となっていましたが、
今回の来日ももちろん、飛行機に乗るところから、なにもかも、本番のステージに上がる時以外は、

常に、このサンダル。

というわけで、このサンダルについて質問してみました。
一体どこで買ったの?


「これはね、今年ロシアで買ったんだけど、

 こんなにいいサンダルがロシアで売られているのは今年初めてだと思うよ。

 底が硬くて、丈夫なのに、安い。

 ほら、薄いサンダルだとガラスとか落ちてたとき危ないでしょ。

 それに、見てここ、Sea Beachって書いてあるでしょ。

 だから履いてるとまるでビーチにいるような気分になるの。

 自慢のサンダルなんだ! 履いてみる?」


えっ…。このサンダルを、ですか?
あなたが毎日毎日履きたおしている、このサンダルを、ですか?


…っていう表情を必死に隠して、ありがたく足をつっこませていただきましたよ。
気になる履き心地ですが……、フツウでした。

(あと、そのsea beachのくだり、ぜったいネタだろ!と思った)



あれだけ個性的な演奏をする人というのは、
やはりふつうの思考回路は持ち合わせていないんだね、とつくづく。
しかもこれらのどの動きも、ものすごい自信に満ちた持論のもと行われているというすーぱーきのこ



えー、今回のブログでは音楽についてのルビヤン発言は一切書きませんでしたが、
実はこの後またちょっとルビヤンについて書かせていただく機会がありそうなので、
その時のためにとっておこうと思います。


最後に、本番前に一生懸命練習していた、「ありがとう」の文字。


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むずかしいというので、「サーシャ」(アレクサンダーの愛称)にしたら?と言ったら、

ありがとうのほうが大切な言葉だから、がんばって覚えると言って練習してました。


ルビヤンが演奏会をした南青山のレストラン、
リヴァ・デリ・エトゥルスキ のファツィオリピアノに、この直筆のサインが入っていますので、
機会があればぜひ見てください。


ちなみに、こうやって紙に書いて練習して、移動して、
お店についたら何も見ずにいきなりあの高級ピアノにマジックでこれを書き込んだので、
いやー、度胸あるなと思いましたね。さすがだよ、サーシャ君キラキラ



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