《あらすじ》
傷を治す方法を探そう
香「……あ、修一さんがこっちに来ますよ」
琴音を連れた修一が、ゆっくりと香奈のいる物陰の方に近づいてくる
……あれ?
修「全く……別に隠れることないって」
香「あ、あはは……バレてましたか……」
てへぺろな香奈に対し、修一はため息しかつけなかった
夜「香奈といい修一といい、なんでこう、気配を感じ取るのが上手いのかねぇ……」
紗「さぁね……ま、見つかったところで何かがある訳ではないけど」
夜籟は修一とは違い、苦笑いを見せる。紗恵もそれにつられて苦笑いを見せる
琴「……あ、あの」
意外にも、琴音は自分から口を開いた
琴「えと……名前はわからないけど……その、ごめんなさい……足を撃ち抜いてしまって……」
香「ううん、大丈夫だよ!ほら、お姉ちゃんもうこんなに元気だから!」
笑顔でガッツポーズをする香奈を見て、修一も琴音も安心する
琴「……後ろの男の人も、首を刎ねてしまって……本当に……ごめんなさい……」
夜「あぁ、俺も大丈夫だ。修一のトンデモ能力に救われたからな。アレがなけりゃ、俺は今頃閻魔様とご対面してるだろうけど
」
夜籟は琴音に笑ってみせ、精神的な負担をかけさせまいとしていた。その甲斐あったのか、琴音はさっきよりも、少しではあるが、顔色が良くなったように見えた
修「よかったな、琴音。少しは楽になっただろう」
琴「……うん。ありがとう」
琴音はうつむきながら、小さい笑顔を見せた
修「さて……あとはさとり達だけど……」
~地上~
さ「……決まりを破ってしまったわね」
故意的ではないとしても、決まりを破ってしまったからには、地上の妖怪か何かに、何かをされるに違いない……
?「そうねぇ……今回は大目に見てあげるわ」
背後からの突然の声に、その場に残っていた全員がその声の方に振り向く。そこにいたのは……
紫「ごきげんよう」
スキマから顔をのぞかせ、胡散臭い空気を漂わせている紫だった
紫「今回の異変……地底が原因だと睨んだ私たち妖怪は、自分たちで解決できることじゃないということをすぐ悟ったわ。そこで雅を通じて、人間である修一達に解決を任せたの」
さ「雅……?」
雅「俺だ」
スキマから顔をひょっこりのぞかせる雅を見たさとりは少し驚く
さ「でも、いまのような状況になるというのは全く予想もしなかった……と」
紫「……さすがは心を読む妖怪かしら。心を読むなら、こうやって話す必要はないかもしれないわね」
雅「心を読む!?ま、待て待て、聞いてない!聞いてないぞ俺は!!!」
さ「大丈夫ですよ。いかがわしいことを考えない人なんて、まずいません。あと私も慣れましたし」
微笑みながらそういうさとりに、雅は嫌悪とも恐怖とも言えない、なんとも言えない心境になり、その後顔を赤らめて肩を落とす
紫「あんた、わかりやすいわね」
雅「いや……なんでもない……そ、それより本題を」
ああ、そうだったわね。と、にやけながら話を戻す紫の仕草には、雅に対する悪意しかこもっていなかった
紫「あなた達地底の妖怪がこっちに来たこと……仕方ないと思うわ。私は何もとがめもしない。それよりまずはあの娘をなんとかしないと」
さ「修一さん……」
〈あとがき〉
約1ヶ月ぶりの更新です
アイデアというか、話が思い浮かばない日々が続いてしまい、更新が遅れました……それ以外の要因としては、布団に吸い込まれてしまったということでしょうか(ぉ
余談なのですが、ここから先の話、さらに更新が遅くなると思われます。
理由としては、7月末に行われる、部活の大会のようなものがある為です。皆様にはご迷惑をおかけいたしますが、ご理解とご協力をお願いします。
では、次回もお楽しみに