〈あらすじ〉
あんなスペルカード食らいたくない
一方その頃、地上では
香「あ、黒いのが消え……ましたね」
自分たちが飛び出してきた、穴の奥底を覗いていた香奈がそう呟く
夜「じゃあ、修一のスペルが終わったってことだよな」
その事実は、香奈達を少し安心させるとともに、不安な気持ちを募らせた。もし、修一のスペルが時間切れで終わったのではなく、返り討ちにされて終わっていたのだとしたら……という推測が、この場にいる全員がしていた
香「……様子を見てきます」
そう言うと香奈は、誰かに呼び止められる前に、穴の中に飛び込む
紗「え、ちょ……行っちゃった……」
夜「……ダメだ、不安だ」
さ「……修一さん」
修「教えてくれないか、なぜあんなことをしたのか……なぜあそこまでするのか……」
恐怖に身も心も支配され、うつむきながら、怯えて震えることしかできない琴音に、膝をついた修一が静かに問いかける
琴「……いで……」
修「……なんだって?」
すこしやり過ぎたか……聞き出そうにもダメージが強すぎたか……
慰めるように肩を叩こうと修一が手を伸ばす
琴「触らないでェッ!!!」
修「ッ!?」
隠し持っていたのか、琴音が弦を振りあげる
修「か、間一髪……」
琴「私に触るな!近づくなァ……!!!」
凄まじい威圧をかけてきたと思うと、その瞬間に琴音は泣きながら、再びうつむく
琴「……許さない……妖怪は皆、絶対に殺してやる……」
その言葉を聞いた途端、修一は背筋が凍る恐ろしさを感じた。言葉が怖いのではなく、琴音の目がとても恐ろしかった。
修「……なにが、あったんだ?」
琴「……昔、私の両親が……何の理由もなく、目の前で、妖怪に殺された……」
修「……!?」
何の理由もなく……!?
琴「私は妖怪を憎む、絶対に許さない。特に私に歯向かうヤツ、異変を起こすヤツ、そういう妖怪は息の根を止める……絶対に」
修「……」
修一は、なにも答えることができなかった。歯向かう妖怪の息の根を止めると言うことを許すわけではない。ただ、今の琴音に反論することが、今の修一には不可能だった。
〈あとがき〉
どうもお久しぶりです
月一のペースの更新になってきてしまい焦っています()
さて今回は……琴音ちゃんのちょっとした過去でした。
琴音ちゃんの設定を考えていて、自分で言うのもなんですが、辛かったです(ぉ
次回も一月後の更新になるのではないかと書いてて思っています……せめて2週間に1話出せたらいいと思うんですがね……
次回もお楽しみに