〈あらすじ〉
修一と香奈がバランスを崩して間欠泉に落ちた…!!











修「あぁ…なんかめちゃくちゃな人生だったな…」

修一は落ちながらそんなことを考えていた

香「修一さんの恋の手助けをしたかった…

修「ん、なんか言った?」

香「いえ何も?」

修「そうか…まあ、もうすぐ俺ら終わりだね」

香「そうですね~」

落下により平常心を保たなくなった修一達は、パニック以前に、呑気になっていた

修「あー、落ちるってなんか楽しいな~、力が抜けるというか~…」

力を抜きながら仰向けになると、穴の入り口がどんどん遠く、そして小さくなって行くのがわかった。まあ上見てたら酔うからすぐ下に向いたけど

香「あ、誰でしょうかあれは」

香奈が指差したのは、なにやら桶のような物に入っている緑の髪の女の子だった

修「さあ、でも名前聞く余裕とか無いよな」

香「そうですね」

自分たちの下にいたその桶の女の子は、あっという間に通り過ぎる修一と香奈を見ることしかできなかった

?「なんだ、ありゃ…」












ベチャッ!

修「うわぁッ!!」

香「きゃあッ!!」

な、何かに絡まったのか…?

それを理解した修一と香奈は、平常心を取り戻し、さっき起こったことに冷や汗を流す

修「あ…ぶね…というか俺ら飛べるのになんで飛ばなかったんだろ…

香「た、助かった…」

2人が安堵の息を吐きながら、その絡まった何かに目をやると…

修「…白い…糸…まさか、蜘蛛の巣?

?「うわー、何事かと思ったら…人が引っかかってる…」

香「こんなところに人が…?誰でしょうか?」

ヤ「私?私は黒谷ヤマメだ。あと私は人じゃないよ」

黒谷ヤマメ…というかそのスカートが気になる…その謎の膨らみがとても気になる。気にしないけど

ヤ「あんた達は?」

修「え?あぁ、暁 修一って言います」

香「私は、蜜坂 香奈です~」

ヤ「修一に香奈だね?わかった。覚えておくよ。それより…」

修「?」

ヤ「あんた達…なんで私の糸に絡まっているんだ?」











ヤ「なるほど、訳ありか」

体に絡まった糸をヤマメが解いてくれたおかげで、修一と香奈は地面に降りることができた

修「訳もなく絡まりませんよ…」

ヤ「にしても大変だったんだな。あの高さから落っこちるだなんて…」

香「私たちが助かったのは、ヤマメさんのおかげです!」

ヤ「え?」

修「ありがとうございました」

ヤ「え、あ、その…いやぁ、照れるなぁ!」

感謝されたことに喜んだのか、ヤマメが照れながら笑う

ヤ「で、あんた達一体どうするんだ?ここから出るのか?それともこの先に行くのか?」

まてよ…確か依頼は…この間欠泉を下って、そこを調べてこい。だったよな…だったらこの先に行かないとな

修「そうですね、この先に行きます」

ヤ「なるほど…なら、旧都を通る訳だ。だったらまだまだここを下らないとな」

修「まだ下るんですか…」

ヤ「そうだよ…一応聞くけど、あんた達は人間だよね?」

香「私は式神だと思います

ヤ「自信なさげだなぁ…修一は?」

修「まだ人間の域かな」

ヤ「…まぁ、妖怪ではないんだな。ならいいや」

ん?妖怪ならダメなのか?

ヤ「んじゃ、行ってらっしゃい~」

妖怪ならダメなのかな~…とか考えながら、修一と香奈は、穴の奥に進んで行った











修「とりあえず一番下まで来たけど…本当に深いなここ…酸素とか大丈夫か?

まあそんな細かいことは気にせず進む

すると目の前には橋があって、そこに立っている女の人…が…何だろ、こっちを見ている?

?「人間のカップルが地底に?全く、妬ましてくれるじゃないか…」

修「ち、違う!こいつは俺の式神!だと思う…

?「式神がいるなんて…妬ましい」

修「なんで!?」

?「その慣れたツッコミも妬ましい!!」

修「妬むところじゃねえ!!」

香「だ…誰…ですか?」

パ「あ、ついムキになってしまった…私の名前は、水橋パルスィよ。そういうあなた達は誰?」

水橋パルスィ…ここ最近人の名前覚えてばかりだな

修「暁 修一だ」

香「蜜坂 香奈です~」

名前を聞いたパルスィは、何やら考え込む

パ「…あなた達は、妖怪?」

修「いや、俺はまだ人間の域」

香「私は一応式神」

パ「まだ人間の域…一応式神…具体性がないね」

うん、俺も分かってる。でも説明するのめんどくさ…いや、ややこしいから説明しないだけ。めんどくさいなんて、全く思ってないよ

修「…さっき、ヤマメにも同じ質問されたんだけど、妖怪だったら、なにかまずいのか?」

パ「少々まずい。基本的に妖怪は、地底と地上を行き来しないという決まりがあるんだ…だからここに地上の妖怪が来たら厄介事になるんだよ」

修「な、なるほど…人間で良かった…

パ「はぁ…で?なんでここに来たんだい?」

修「いや…その、少し調べ事というか、は、ははは…」

修一の言ったことの具体性の無さに、パルスィはため息をつく

パ「何か悪さをしに来たんじゃないって事は分かったよ。でも、この先にあるのは、旧都と地霊殿ぐらいだよ」

地霊殿…怨霊の元凶か?行ってみる価値はあるな

修「そうですか、わかりました。じゃあその旧都っていうのを抜けて、地霊殿に向かいます」

パ「地霊殿は、旧都の真ん中にあるから。あと…そこの主人には気をつけて

…怖い人なのかな?まあいいや

一礼をして、修一達はその場を去り、旧都へと向かった

パ「…妖怪じゃないなんて妬ましい…」

再び一人になったパルスィは、縦穴付近に現れた妖精を見て、ため息をついた





〈あとがき〉
テスト勉強諸々で遅れてしまい申し訳ありません…
今回は、土蜘蛛さんと、橋姫さんとの出会いでした。個人的にパルスィって結構印象深い名前なんですよね、東方のキャラの中では、結構はじめの方に覚えました
さて次回は、旧都をぶらり旅です。多分ぶらり旅です←
旧都にはどんなものがあるんでしょうか…

次回もお楽しみに