修「くっそ、これじゃあ時間が無駄に減るだけじゃないか…」

弱点を見つけると意気込んでいたが…そんなの、見当もつかない。規則性は見られず、速度は全弾一定、大きさも一定だ

霊「弾数が少ないのが唯一の救いね…」

修「一発の威力が高けりゃ、弾数はいらないってことじゃないか?」

実際、あんな破壊力抜群の弾が何発も高速で撃ち込まれたら、それこそ終わりってもんですよ

香(擬)「……ァァ!!

修「叫んでる…(香(擬)になってるし…)」

霊「そんなことより、制限時間は大丈夫なのかしら!?」

修「…そうだな、あと2~3分ぐらいかな」

霊「な、長いわね…」

当然だ。スペルカードを発動した側からすると、数分レベルの時間に感じるが、スペルカードを受ける方からすると、それは数秒レベルの時間に感じられるって仕組みだ。って事は、このスペルカードって、速く動くじゃなくて、時間操ってね?まさかね…

修「あーでも…本当にわからない!」

修一が焦りを見せる

霊「そんなこと言わないでよ…こっちまで不安になってくるわ」

修「僕もう不安ですけどね!?」











香(擬)「ちょこまかすんじゃねぇェェェエ!!

畜生…なんなんだよこいつらァ…!修一さんまで私を攻撃しやがってよォ…それよりもうぜぇのは霊夢とかいう女だ!クソムカつくんだよ…!

香(擬)「この…くそッたれがァァアッッ!!

あいつらがあんなに速く動けるのは間違いなく修一さんのスペルカードが原因…畜生、生みの親だからって、いい気になんじゃねぇよクソが…!何が修一さんだ…!











修「やーばーいーよーれーむ?」

霊「その呼び方やめて」

修「弱点わからない」

霊「そりゃそうだけど…」

さっきから避けてばっかりだ…いや、避けながら、法則性とか探してたんだけど、全然ない

霊「そうねぇ…あ、詰んだんじゃないかしら?」

修「不吉なことを言うな!」

霊「冗談よ…私だって、あの弾を撃ち落としたいぐらいまでイライラしてるんだから…あ」

修「…どした?」

何か閃いたのか、手をポンとうつ

霊「はッ!」

突然霊夢は、弾に向けて霊弾を放つ

シュンッッ

修「…」

えと…え?消えた?

霊「予想的中…このスペルカードの弱点は、弾そのものね

修「弾そのもの?」

霊「おかしいと思ってたのよ、地面を見てみなさい?」

ん?と思いつつ地面を見下ろす

修「なんもないけど?」

霊「そ。何もないのよ」

修「え、だ、だから?」

霊「あんな破壊力があるんだったら、地面は今頃蜂の巣よ?」

修「あ~…マジだッ!」

よく考えれば、最初の一発以外、爆発も何もしていない…!

霊「でも、当たったら負けなのは確実よ」

修「え、なんで?」

霊「速すぎて、ぶっ飛ばされるわ」

…なるほど

修「でも、あの弾がそれだけ脆いって事は…」

修一がスペルカードを取り出す

修「それを全部潰せばいいってことだよな!冬至『シャープアイスストーム』!

風符『ムービングファスト』が制限時間を迎えると同時に宣言する

ぉお!流石だ。渦巻く弾が、見えない何かを弾いてる!見えない何かってのは、あの速すぎて見えない弾のことですよ?

香(擬)「ッ!テメェ、弱点を見つけやがったな…!

修「見つけたのは霊夢だけど…」

霊「そうね」

香(擬)「いらねぇことすんじゃねぇよ…!

などとやりとりをしていると、香奈のスペルカードが制限時間を迎える

香(擬)「ッ!?

修「!今だ!一気に叩き込め!」

霊「言われなくとも!」

修一、霊夢が同時に弾幕を展開し、お互いの弾幕は、香奈(擬)を囲むようにして迫る

香(擬)「…フフ

霊「様子がおかしいわね…」

修「よくあるパターンじゃねぇか!」

あれか?追い詰められたから、なんか怒った的な?もう怒ってるじゃないっすか!!

香(擬)「アッハハハハハハハッッ!ハハハハハ…ハハハハハハハ!

霊「壊れちゃったわね」

修「もうパワーアップ確定だよ!?」

香(擬)「ハハ…ありがとう、楽しかったわ…

…はい?

修「楽しかった…?」

香(擬)「もうお遊びは終わり…楽しませてくれたお礼に…最高級の技を見せてあげるわ…

霊「へぇ、やってみなさいよ?」

修「おい、挑発するn」

香(擬)「死ね…終焉『ディストラクション・インディスクリミネートリー』…

修「言わんこっちゃねぇ!?」

ズドドドドァッッ

修「!?」

弾がまた見えない…!というか…今度は全弾破壊力あるんじゃね!?地面が可哀想なぐらいえぐれてますけど!?

同時に、香奈(擬)の放った覇気で、霊夢と修一の弾が打ち消される

霊「く…卑怯よ!」

香(擬)「言ったじゃない…お遊びは終わり…容赦なんて…一切しないわ

さっきも見えない弾幕だったじゃねぇか!もう既に容赦なかっただろ!

とりあえず当たらないように飛び回る

ゴキャッッ!!

修「ぐッ!?」

クソ、被弾したか…足が折れた

修一は高度を落とす

霊「し、修一!」

修「俺の心配より、自分の心配をしろ!俺は大丈夫だから!」

霊「…わかったわ、『夢想天生』!」

霊夢が夢想天生を放つ

修「足ぐらい…直ぐに治る…」

霊「そっか…あんた確か蓬莱人だったのよね」

香(擬)「グチグチうるさいわねぇ、果たしてそんな余裕があるの?それとも…ただの死にたがり屋さん?

キレたのが原因なのだろうか、香奈(擬)の口調が変わっている

修「残念ながら死ぬのには慣れてるんでね、こっちもそろそろ本気出させてもらうよ…!」