霊夢の飛行訓練を受け、飛べるようになった俺は、感動していた。
でも、なんで思いつかなかったんだろう…霊夢の血とか、髪とか、そんなんをちょっともらえばすぐに飛べたのに…まぁ、結果オーライって事でいいかな…?でも…
「まさか本当に飛べるようになるとは…」
「修一は何かセンスがあるんでしょ。」
「なるほどな~…」
思い返して見る。よく考えたら、アニメとかの影響も多い気がする。最近のアニメはすごいもんな。特にエ○ァが好きな俺はその影響も…まぁ、飛べるようになったのは、そういう影響が原因か…それとも、霊夢が言っていたように、ただ単にセンスがあるだけかもしれない…結局のところ、どうなんだろう…
「…まぁ、飛べたんだからいいだろ。細かいことは気にしない。」
「それもそうね。あ~、でも、まだそんなに速く飛ぶことはできないかもしれないわね…」
「あ~、そうかも…っていうか、いつもどれぐらいの速さで飛んでるんだ?」
霊夢と魔理沙が顔を合わせる。
霊夢が先に口を開いた。
「私は…魔理沙とほとんど同じぐらいの速さで飛んでるわ。」
おいおい、よくわからないな。
「じゃぁ、魔理沙は?」
「私か?私は…霊夢とほとんど同じぐらいの速さで飛んでるぜ」
迷宮入りじゃねぇかそれ。もう2人のスピードはわからないじゃないか。
「じゃぁ、それって速い方なのか?」
霊夢が少し考えて答える。
「…そうね、速い方じゃないかしら。」
「ちなみに、一番速い奴って誰?」
「文ね。間違いなく。」
「文?」
「えぇ、幻想郷最速。本当に速いわ。あのパパラッチめ…」
「(パパラッチ…)ちなみに、どれぐらい速いんだ?」
霊夢が少し考える。
「よくわかんないけど、私たちの何倍かは速いわね。」
「速いんだろうな、それ。」
「修一も、慣れれば速くなるわよ。多分。」
多分ってなんだよ。不安になるな。まぁ、永久に遅いままではないらしいから安心なんだけど…
あ、そうだ。
「なぁ、空を飛ぶ時に注意することって何かある?」
「いや、特に…」
「別にないと思うぜ。」
「へぇ、そうか。ありがとう。」
「あ~、でも…やっぱいいわ。」
「おい、なんだよ。気になるな。」
「あのね、異変の時に妖精が活発になるのよ。鬱陶しいから落とすんだけど。」
異変…あぁ、慧音さんが言っていたな。
「どう落とすんだよ。教えてくれ。俺も護身術を身につけたい。いや、マジで。」
この世界なら、下手したら死にそうだし。
「否定する意味はないけど…魔理沙、あんた教えてあげたら?」
「私が教えるのか?いや、いいけど、修一が魔法を使うとしても得意な属性がわからないからな…」
「属性ってなんだ?」
「火とか水とか氷とか、いろいろあるぜ。ちなみに私は光とか熱の属性魔法が得意だぜ。」
「はぁ。でも、全部使える訳じゃないんだな。」
「あぁ、そういうことだ。私は得意な属性を見つけることができないからな…紅魔館でも行ってみるか?」
「こうまかん?」
「私はあそこからいつも本を借りてるぜ。多分、一生かかっても読みきれないと思うぐらい本があるから、お求めの本は絶対見つかると思うんだが。」
「へぇー、是非とも行ってみたいな。」
「あぁ、私も後で行くつもりだったからな。いいぜ、ついて来ても。」
「ありがとう。」
「あんた達、紅魔館に行くの?魔理沙はいいけど、修一、ちゃんと帰って来なさいよ。」
「了解。行ってきます。」
「修一、多分お前の全速力じゃ時間がかかるからほうきの後ろに乗れよ。」
「ういっす。」
魔理沙がほうきを手に取り、腰掛けた。手招きをしている。俺を呼んでいるな。
「しっかり掴まれよ。」
「…なんか怖くなってきたな。」
「なんだよ。それでも男か?」
「ま、まぁ、一応…」
「じゃぁ、行くぜ!」
「え?もう?」
「今じゃなかったらいつ行くんだよ!行くぜ!」
「ち、ちょっとまって!まだ心の準備ぐぁぁぉぉぉ!」
魔理沙の足が離れると同時にほうきは俺たちを乗せて信じられないスピードで飛び始めた。
「修一~大丈夫か~?」
「ひょッひゃやッ‼(ちょッ‼速ッ‼)」
「よし、大丈夫。」
「はいふぉうふひぁふぁいふぁふぁ‼ふぁふぁいふぁふぁ‼(大丈夫じゃないから‼やばいから‼)」
風が強すぎてしゃべるのもままならない。
しばらく進んで行くと、湖が見えてきた。ちょっと冷えてきたな。やっぱ湖があるからかな…あと、この風。なんとかならないのか?息もままならないぞ。すでに。なんとか息してるけど。
「お、妖精がいるぜ。」
魔理沙が減速してくれる。
「っは~っは~っは~っ…よ、妖精が?」
動いてもいないのに息切れしている。だって息するのもままならなかったもん。
「ほれ、あそこ。」
「ん?下?」
魔理沙が下を指差す。
あれが妖精?なんかの結晶じゃないのか?氷かなんかの。結構な数いるな。
あれ?こっちに来てないか?…なんか…嫌な予感が…
「っぶねぇ!」
目の前を氷の結晶がものすごいスピードで飛び去る。それも5,6個って数じゃなく、10,20以上の世界。
「ちょ!魔理沙ぁ!やばいって!なんかくるぞ!」
「あれか?チルノだな。修一、ちょっと…」
「なんだよ?」
こそこそと話した内容は…
数学あたりの簡単な問題を出してやれ。逃げる方法を教えてやる。出なかったら私がチルノをぶっ飛ばす。
という具合の内容。
数学あたりの簡単な問題なぁ…
と考えてる間に、目の前に青いイメージが似合う妖精が現れた。
あれが…チルノ…
「ちっちゃ。」
「まぁ、妖精だからな。」
「何よ~!最強に対して何言ってるのよ!あたいは最強なんだからおまえなんてすぐに冷凍してやる!」
「へっ!やってみな!(小声で)今だ、問題を出してやれ。」
「え?…チルノー!よく聞けー!」
「え?だれ?変わった奴ね。まぁ、私にはかなわないけどね!」
「いいかー?よく聞けよー」
「いいじゃない。聞いてやるわ!」
「三角形の内角の和はいくつになる?」
「なっ!…え~っと…んーっと…え~っと…」
「(小声で)これでいいのか?」
「あぁ、ちょうどいい感じだ。考えてる隙に逃げるつもりだったが…これぐらいなら、両方教えられるかもしれないぜ?修一。」
「両方?逃げる方法と……倒す方法か?」
「ぴんぽーん。正解。」
まもなくして、
「……あ!わかった!180度!やっぱりあたいは天才ねっ!」
「あの問題にそんなに時間がかかるのかよ…」
「バカだぜ本当。ちっちゃいし。あれか、ちっちゃいバカか!やーい、ちっちゃいバカー!」
「う、うるさい!お前なんてすぐに倒してやる!」
「魔理沙、あいつ、そんなに簡単に倒せるのか?最強最強って言ってるけど。」
「口だけだ。倒すのは簡単だな、絶対。だよなー?ちっちゃいおバカさん?」
「むっきー!くらえぇッ!」
チルノの周りに氷の結晶が現れる。いくつもいくつも。それがこっちに向かって……え?
「ぐぁっ!?あぶねぇ!速く!倒して!くれ!」
俺はこんなに焦ってるのに、魔理沙はどんだけ落ち着いてんだ!?
「うん、わかってる。」
魔理沙がポケットから八角形の形をした物を取り出す。
「そんなので倒せるのかよ!」
「まぁ見てなって。」
そんなので勝てる訳がない。こっちはいつ当たるのかわからないぐらいの弾が襲っているから恐いのなんの。
「恋符『マスタースパーク』!!!!!」
「は?」
あのただの八角形から眩しい光と共にとてつもない熱、ビームが出る。ちょ、熱い!
「きゃあああ!」
…なんか悲鳴が聞こえた。
あの八角形から出たビームが消える。
ふぅ…
「さっきの誰の声?」
「チルノ。」
「マジか…あんなの受けて生きていられるのか?」
「妖精だから、大丈夫だろ。」
「妖精すげぇな。」
「ふう、弾幕はやっぱりパワーだぜ!」
「いや、それはいいんだが、弾幕ってなんだよ?」
「今のチルノが放った弾があったろ?あれを大量に出して撃ち合う…っていえばわかるか?」
「まあ、大体は…」
「じゃぁいいな。」
「あとその八角形。何それ。化け物?」
「違う。ミニ八卦路だ。小さくてもいろいろ使えるぜ。」
「え?武器としての用途以外にもか?」
「あぁ、鍋を一日中煮込む時とか、これを使うぜ。それぐらいの火力もいけるし、山を半分吹き飛ばすほどの火力まで使えるぜ。これがないと、生活できる気がしないな。」
「恐ろしいな、それ。」
「おっと、時間をくっちまったな。じゃぁ、行くぜ!」
「ちょっとまって!まだ心の準備ぐぁぁぉぉぉ…」
再び似たような悲鳴をあげて、見知らぬ紅魔館に向かう。あぁ、もっとゆっくり行って欲しい。
でも、なんで思いつかなかったんだろう…霊夢の血とか、髪とか、そんなんをちょっともらえばすぐに飛べたのに…まぁ、結果オーライって事でいいかな…?でも…
「まさか本当に飛べるようになるとは…」
「修一は何かセンスがあるんでしょ。」
「なるほどな~…」
思い返して見る。よく考えたら、アニメとかの影響も多い気がする。最近のアニメはすごいもんな。特にエ○ァが好きな俺はその影響も…まぁ、飛べるようになったのは、そういう影響が原因か…それとも、霊夢が言っていたように、ただ単にセンスがあるだけかもしれない…結局のところ、どうなんだろう…
「…まぁ、飛べたんだからいいだろ。細かいことは気にしない。」
「それもそうね。あ~、でも、まだそんなに速く飛ぶことはできないかもしれないわね…」
「あ~、そうかも…っていうか、いつもどれぐらいの速さで飛んでるんだ?」
霊夢と魔理沙が顔を合わせる。
霊夢が先に口を開いた。
「私は…魔理沙とほとんど同じぐらいの速さで飛んでるわ。」
おいおい、よくわからないな。
「じゃぁ、魔理沙は?」
「私か?私は…霊夢とほとんど同じぐらいの速さで飛んでるぜ」
迷宮入りじゃねぇかそれ。もう2人のスピードはわからないじゃないか。
「じゃぁ、それって速い方なのか?」
霊夢が少し考えて答える。
「…そうね、速い方じゃないかしら。」
「ちなみに、一番速い奴って誰?」
「文ね。間違いなく。」
「文?」
「えぇ、幻想郷最速。本当に速いわ。あのパパラッチめ…」
「(パパラッチ…)ちなみに、どれぐらい速いんだ?」
霊夢が少し考える。
「よくわかんないけど、私たちの何倍かは速いわね。」
「速いんだろうな、それ。」
「修一も、慣れれば速くなるわよ。多分。」
多分ってなんだよ。不安になるな。まぁ、永久に遅いままではないらしいから安心なんだけど…
あ、そうだ。
「なぁ、空を飛ぶ時に注意することって何かある?」
「いや、特に…」
「別にないと思うぜ。」
「へぇ、そうか。ありがとう。」
「あ~、でも…やっぱいいわ。」
「おい、なんだよ。気になるな。」
「あのね、異変の時に妖精が活発になるのよ。鬱陶しいから落とすんだけど。」
異変…あぁ、慧音さんが言っていたな。
「どう落とすんだよ。教えてくれ。俺も護身術を身につけたい。いや、マジで。」
この世界なら、下手したら死にそうだし。
「否定する意味はないけど…魔理沙、あんた教えてあげたら?」
「私が教えるのか?いや、いいけど、修一が魔法を使うとしても得意な属性がわからないからな…」
「属性ってなんだ?」
「火とか水とか氷とか、いろいろあるぜ。ちなみに私は光とか熱の属性魔法が得意だぜ。」
「はぁ。でも、全部使える訳じゃないんだな。」
「あぁ、そういうことだ。私は得意な属性を見つけることができないからな…紅魔館でも行ってみるか?」
「こうまかん?」
「私はあそこからいつも本を借りてるぜ。多分、一生かかっても読みきれないと思うぐらい本があるから、お求めの本は絶対見つかると思うんだが。」
「へぇー、是非とも行ってみたいな。」
「あぁ、私も後で行くつもりだったからな。いいぜ、ついて来ても。」
「ありがとう。」
「あんた達、紅魔館に行くの?魔理沙はいいけど、修一、ちゃんと帰って来なさいよ。」
「了解。行ってきます。」
「修一、多分お前の全速力じゃ時間がかかるからほうきの後ろに乗れよ。」
「ういっす。」
魔理沙がほうきを手に取り、腰掛けた。手招きをしている。俺を呼んでいるな。
「しっかり掴まれよ。」
「…なんか怖くなってきたな。」
「なんだよ。それでも男か?」
「ま、まぁ、一応…」
「じゃぁ、行くぜ!」
「え?もう?」
「今じゃなかったらいつ行くんだよ!行くぜ!」
「ち、ちょっとまって!まだ心の準備ぐぁぁぉぉぉ!」
魔理沙の足が離れると同時にほうきは俺たちを乗せて信じられないスピードで飛び始めた。
「修一~大丈夫か~?」
「ひょッひゃやッ‼(ちょッ‼速ッ‼)」
「よし、大丈夫。」
「はいふぉうふひぁふぁいふぁふぁ‼ふぁふぁいふぁふぁ‼(大丈夫じゃないから‼やばいから‼)」
風が強すぎてしゃべるのもままならない。
しばらく進んで行くと、湖が見えてきた。ちょっと冷えてきたな。やっぱ湖があるからかな…あと、この風。なんとかならないのか?息もままならないぞ。すでに。なんとか息してるけど。
「お、妖精がいるぜ。」
魔理沙が減速してくれる。
「っは~っは~っは~っ…よ、妖精が?」
動いてもいないのに息切れしている。だって息するのもままならなかったもん。
「ほれ、あそこ。」
「ん?下?」
魔理沙が下を指差す。
あれが妖精?なんかの結晶じゃないのか?氷かなんかの。結構な数いるな。
あれ?こっちに来てないか?…なんか…嫌な予感が…
「っぶねぇ!」
目の前を氷の結晶がものすごいスピードで飛び去る。それも5,6個って数じゃなく、10,20以上の世界。
「ちょ!魔理沙ぁ!やばいって!なんかくるぞ!」
「あれか?チルノだな。修一、ちょっと…」
「なんだよ?」
こそこそと話した内容は…
数学あたりの簡単な問題を出してやれ。逃げる方法を教えてやる。出なかったら私がチルノをぶっ飛ばす。
という具合の内容。
数学あたりの簡単な問題なぁ…
と考えてる間に、目の前に青いイメージが似合う妖精が現れた。
あれが…チルノ…
「ちっちゃ。」
「まぁ、妖精だからな。」
「何よ~!最強に対して何言ってるのよ!あたいは最強なんだからおまえなんてすぐに冷凍してやる!」
「へっ!やってみな!(小声で)今だ、問題を出してやれ。」
「え?…チルノー!よく聞けー!」
「え?だれ?変わった奴ね。まぁ、私にはかなわないけどね!」
「いいかー?よく聞けよー」
「いいじゃない。聞いてやるわ!」
「三角形の内角の和はいくつになる?」
「なっ!…え~っと…んーっと…え~っと…」
「(小声で)これでいいのか?」
「あぁ、ちょうどいい感じだ。考えてる隙に逃げるつもりだったが…これぐらいなら、両方教えられるかもしれないぜ?修一。」
「両方?逃げる方法と……倒す方法か?」
「ぴんぽーん。正解。」
まもなくして、
「……あ!わかった!180度!やっぱりあたいは天才ねっ!」
「あの問題にそんなに時間がかかるのかよ…」
「バカだぜ本当。ちっちゃいし。あれか、ちっちゃいバカか!やーい、ちっちゃいバカー!」
「う、うるさい!お前なんてすぐに倒してやる!」
「魔理沙、あいつ、そんなに簡単に倒せるのか?最強最強って言ってるけど。」
「口だけだ。倒すのは簡単だな、絶対。だよなー?ちっちゃいおバカさん?」
「むっきー!くらえぇッ!」
チルノの周りに氷の結晶が現れる。いくつもいくつも。それがこっちに向かって……え?
「ぐぁっ!?あぶねぇ!速く!倒して!くれ!」
俺はこんなに焦ってるのに、魔理沙はどんだけ落ち着いてんだ!?
「うん、わかってる。」
魔理沙がポケットから八角形の形をした物を取り出す。
「そんなので倒せるのかよ!」
「まぁ見てなって。」
そんなので勝てる訳がない。こっちはいつ当たるのかわからないぐらいの弾が襲っているから恐いのなんの。
「恋符『マスタースパーク』!!!!!」
「は?」
あのただの八角形から眩しい光と共にとてつもない熱、ビームが出る。ちょ、熱い!
「きゃあああ!」
…なんか悲鳴が聞こえた。
あの八角形から出たビームが消える。
ふぅ…
「さっきの誰の声?」
「チルノ。」
「マジか…あんなの受けて生きていられるのか?」
「妖精だから、大丈夫だろ。」
「妖精すげぇな。」
「ふう、弾幕はやっぱりパワーだぜ!」
「いや、それはいいんだが、弾幕ってなんだよ?」
「今のチルノが放った弾があったろ?あれを大量に出して撃ち合う…っていえばわかるか?」
「まあ、大体は…」
「じゃぁいいな。」
「あとその八角形。何それ。化け物?」
「違う。ミニ八卦路だ。小さくてもいろいろ使えるぜ。」
「え?武器としての用途以外にもか?」
「あぁ、鍋を一日中煮込む時とか、これを使うぜ。それぐらいの火力もいけるし、山を半分吹き飛ばすほどの火力まで使えるぜ。これがないと、生活できる気がしないな。」
「恐ろしいな、それ。」
「おっと、時間をくっちまったな。じゃぁ、行くぜ!」
「ちょっとまって!まだ心の準備ぐぁぁぉぉぉ…」
再び似たような悲鳴をあげて、見知らぬ紅魔館に向かう。あぁ、もっとゆっくり行って欲しい。