?「う~、寒い寒い…」
俺は一人である神社に来ていた。
ちょっとした神頼みってやつ。
なぁに、ちょっとでも英語が出来るようになりたいだけ。
しかし、何でこんなところに建っているんだ…人も全くいないし、来た場所間違えたかな…
友人に、いい神社があると勧められたのがことのきっかけだった。
友人『ここだよ。ここここ。この場所に、博麗神社ってのがあるんだ。くじが百発百中って聞いたし、お願い事もそれなりに叶うらしいぜ?』
?『お~マジか。サンキュー!』
友人『おうよ!』
…よく考えればそんな都合のいい話あるはずが無いじゃないか。人はいないし、くじすらできそうにない…
…くそ…明日学校で殴ってやろうか?
いやまて、このまま軽い気持ちで帰っては来た苦労が水の泡だ。ここまで頑張ったんだから、せめてお願い事でもするか。
賽銭箱に10円を入れる。
手を合わせて…
願い事は英語が出来るようになるほかに、あいつを軽くボコれる力がほしいな。
あいつちょっとむかつくし。
?「ほんと、まいったな。」
?「あら、どうしたの?」
?「いやぁ、友人にだまされてここにつれてこられたんですよ。」?「あらあら、災難ねぇ」
?「ひどいですよね。」
?「まぁ、ここはほんとに人がこないからね。ここに人が来るのは、正月ぐらいだと思っていたけど」
?「あ、正月はさすがに参拝客ぐらい来ますよね。」
?「そうね。少ないけど。」
?「ふ~ん…」
ん?
?「誰っ!?」
すんごい自然に出てきたから違和感とか全然無かったんですけど。
っていうかこの場所にコスプレで来る人とかいるもんなのか?つか日本人か?こいつ
?「今頃?はぁ…私はね…」
?「うん」
紫「八雲 紫。向こうの世界の妖怪。」
?「ははッ、それで人をだませると思ってます?」
明らかに嘘だ。見え透いた嘘だ。まず向こうの世界ってなんだ。コスプレの世界か。?「そういう嘘はそんなにうけませんよ。」
紫「あら、嘘じゃないわ。」
?「絶対嘘ですよね。ありえませんって」
紫「それがありえるのよねぇ」
紫さんがスウッと手を上げて、ちょうど胴体と直角になったあたりで腕の動きを止める。そして、その腕に先になにか、空間の隙間のようなものが出来る。その奥には、紫色の世界、赤い目玉が浮いたようなものが見えた。現実とは思いがたい。ってか、道路標識がみえたような…?「…夢だなこりゃ。」
最近いろいろ疲れてたからな~…夢とはいえ友人を殴ると考えた事はちょっと悪いと思うな。
ゴツッ
?「いってぇ」紫「いいから現実を受け止めなさい。」
?「いやいや、受け止められませんよ。」
ってか、この人日本人でもないのに、なんでこんなに日本語ペラペラなんだよ。
?「は?」
連れて行く?…ま、まさか…誘拐?
ちょっと待て!俺まだあのゲームクリアしてないって!帰れなかったらマジ洒落にならないって!ここはとりあえず説得だ!
?「ちょ、ちょっとおちついt「一名様ごあんな~い♪」ちょっと!話してる途中なんですが!
?「ちょっとまって!たのむかr…!?!??」
浮いてる。間違いなく。足の感覚が無い。
あぁぁ。落ちていくのがわかる。
紫「じゃぁね♪」
紫さんが俺の視界から消える寸前に…
?「ふざけんなぁぁぁぁぁぁぁ!」
ふっ、言ってやった。
ドン!
?「っってえぇぇぇ!」
背中に衝撃が走る。
背中を打ったようだ。割と強めに。
?「っつつつつ…えと…!?!??」
さっきまでいた場所と違う。ここは…竹林?にしても広いな…ちょっと歩いたらすぐ迷いそうな感じだ。
…お、ちょうど人がいる。ここはどこなのか聞いてみるか…
?「すいません。」修「俺は修一。」
ル「そーなのかー。私はルーミア。見ない顔だけど、人間?」
ル、ルーミア…外国の人か。
修「いや、そりゃそうだけど…」
ル「そーなのかー。じゃ、食べてもいいよね?」
…嫌な汗が背中に流れていく。
何を言っているんだろうか。食べる?俺を?ははは。
これは、神社の出来事がなければ、うわ~いやだ~と、心無い言葉で何とかなりそうだけど、この娘の目は本当のことを言っているように見える。
修「・・・何を?」
ル「目の前の人間」
修「それって僕?」
ル「うん。」
修「本当に食べるのか?」
ル「うん。」
…決まった。ここは…
修「あ!なんだあれ!」
空に指を向けて叫ぶ。
え?なに?とルーミア。
…よし、うまくいった。この間に…
修「全力疾走!!!」
ル「あ!ちょ、私のご飯~」
修「ご飯って確定かよ!!」
とにかく全力疾走する。修「俺って走るの苦手なんだよな…!!」
ついつい本音が出てしまった。ル「そーなのかー。じゃ、私のほうが速いよね。」
修「そんなこと言われたかぁないわ!」後ろを振り返り一喝。…あれ?いない。
あれ?え?どこに行った。
立ち止まって、後ろをよく見る。
…いない。
修「ど、どこにいる!」
声を張り上げるが、反応はない。
どこだろう。
修「っ!」
ル「つかまえたー♪」
な、なんで後ろに、がっちり腕を拘束されて、全く身動きが出来ない。
でも、所詮は年下…それに女性。こんな腕力。この程度すぐに…
修「…ん?」
ん?なんだこれ?なんだこれ!う、うごかねぇぇぇぇぇ
今の女性はこんなに強いのかっ!
ル「じゃぁ…」
修「な、なに?」
ル「いただきまーす♪」
修「ちょ、待て!話せば分かる!な?そうだろ?人間みんな、話せば分かる!」
ル「ごめんね、私、妖怪よ?」
修「うがぁぁぁぁ!もういやだぁぁぁあ!はなせえぇぇぇぇえ!」
ル「痛いけど、我慢してね♪」
あぁ、終わった。
よく考えると俺の人生って、超ノーマルな人生だったな。
いいこともあって、悪い事もあったけど、何だろう。平凡すぎる人生だったな。
あぁ、せめて死ぬ前に何かお願い事でも聞いてくれたらよかったのに…
?「おらぁぁぁ!」
ル「え?きゃぁぁ!」
修「えっ?うおっ!」
背中が熱い!ちょ!なんで?
倒れる間際に赤色の光が見えた。
あ。いまのでルーミアが離れてくれた。体が自由になった。
地面を転がったから土まみれになったのと服がこげる事がなければ
もう少し喜べたかもしれないが…
?「大丈夫か?」
銀髪の女性が走って駆けつけてきた。
あ、ちなみに俺は地面に寝そべっている状態なんだから、顔まではよく見えないよ。
ル「あちちち…もう、服が破れちゃった…」
…ゆっくりとルーミアから視線をはずす。
正直いま、転がったときに足についた傷が思ったよりも深くて、出血が止まらない状態だから、動くと痛むからあまり動かずにずっと寝ている。でも、ここにいると嫌でも視界にルーミアが入るんだよなー…
み、見てませんよ??本当ですよ?!
?「ははは、そいつはすまないな。」
わ、笑ってごまかしてるのか?この人は…ちょ、逃げとけって。ルーミア超強いって。
ル「すまないじゃないわよ。どうしてくれるの?」
?「さぁね。私はただ単にお前が人を喰おうとしていたから防いだだけだ。」
ル「…私はご飯が食べたかっただけなのに…」
?「猪とかいろいろいるだろ。人間だけにこだわるな。」
ル「だ、だって人間はおいしいから…」
?「喰ったらだめだ。絶対。」
ル「…食べたら?」
?「私がゆっくり“お話”してやる」
ル「…分かった…猪で我慢する…」
?「よし。それでいい。」
ル「…じゃぁね。」
?「じゃぁな。絶対に人を喰うなよ。」
ル「…わかった。」
…えー。あのルーミアとお話だけで決着て。おかしいおかしい。
何者だ、あの人…
ル「う、いてててて…」?「あぁ、すまんな、ちょっと火加減が強かったかな?」
あ、あれ、やっぱり火だったんだ。赤い光が見えたから火だと思ったけど、本当だったな。
修「…強かったですね。火。」
?「…服とか燃えてないよな。怪我も…足だけですんだか。」
修「だ、大丈夫です…これぐらい…ッ…」とりあえず立つ。うっ…足が痙攣してる。出血もいまだに止まらない。靴が半分以上赤くなっても足りないぐらい出てそうだな…
?「あ~、申し訳ないな。助けたつもりが、怪我をさせてしまった。」
彼女は口調が男っぽいな。
いや、今はどうでもいいか。
修「いえ、本当にありがとうございます…」
?「いや、良いんだよ。」
修「僕は、暁 修一です。よければ、名前を教えてください。」
妹「私?私は妹紅、藤原 妹紅だ。」
修「妹紅さん、改めてお礼を言います。ありがとうございます。」
妹「いやいや、気にすんなって」
妹紅は右手を押さえてそう答える
ん?
修「右腕…どうしたんですか?」妹「ん?あぁ、ぶっ飛んだ。」
修「あぁ、なるほど…ってええぇぇ!?大丈夫なんですか!?」
妹「大丈夫なんじゃないかな?」
修「ちょ、ちょっと見せてください!」
ちょっと強引に腕を見る。
ひ…肘から先が…無い…痛いはずだけど、なんでこんなに平然とした顔をしてるんだろう。
修「何があったんですか?良ければ、教えてください。」
妹「え?殺し合い。」
…おいおい、洒落になってねーよ。マジで。
妹「そこの引きこもりお姫様を殺してた。」
修「ちょ…姫さんは大丈夫なんですか?」
妹「あぁ、左腕と右足をちょっと焼き消しただけだ。」
修「焼き消した!?」
妹「何か問題が?」
いやいや、大ありだが、今はむかってはいけない気がする。って言うか、俺の手も妹紅さんの血でべっとりなんだけど、これまじでやばくね?
わ、やばいな。俺今、全身血とか土とかめっちゃついてる。ベッタベタでちょっと気持ち悪いな…
修「このままじゃ出血多量で死にますよ?」
妹「ははは、やだなぁ、私は不老不死だよ、死にはしない。」
ははははは…ここにきてからまともなことが起こってねー…このままじゃ頭がパンクしそうだ。修「うっ…」
急に頭痛が襲う。やばい、かなり痛い…あれ、リアルでパンクした…?
妹「おい!どうした!大丈夫か!」
修「頭が…」
妹「…い!しっかり…ろ!!」
妹紅の声が聞こえにくくなっていく。
修『…え?』
ここは…どこだ?
…気絶してしまったのだろうか。周りの景色も、人も、何もなく、自分しかいない、静かな世界だ…
ん?何だろう。あの光は…行ってみよう。
うわー、何も無いところだな。あたり一面が真っ白で…
あ。台がある…なんだろう。
な、なんだこれは…カード?しかも、妹紅の顔写真と、名前が書かれている。◎名前…藤原妹紅 フジワラノモコウ
◎能力…不老不死(仮定の状態のため、使用するとそれなりのリスクを伴います。)
◎状態…使用可能。
な…なんだ…?
用途がわからない。使用可能って事は、何かに使うってことか?でも、どう使うんだ?
とりあえず持ってみる。
ジャキン
修『のわっ!』
いきなりカードのおいてあった台が開いて、カードを入れるようなところが現れた。
…入れてみよう。
すると、シュピンって感じでいきなり目の前に画面が現れた。ディスプレイも無いのに…いや、これは、映像…?
えと…この能力を実行しますか?(若干のリスクを伴います。)
…イエスorノー か。
まあ、ここはイエスだ。
イエスを選ぶ。
…能力を実行します。能力のインストールしています…終了まで、三十分かかります。終了後は、自動的に、能力を実行します…
ドンッと、壁のほうから音がした。
なんだ?…あ。扉だ。
…男なら進む!
修「…ん、」
妹「おっ、目が覚めたな…大丈夫か?」
修「え…うん。大丈夫です…いてて…」
…一体今のは…幻覚か。そうだよな。幻覚に決まってる。
と、自分の中で疑問を解消。
妹「ならよかった。それより、おまえ、どこから来た?見ない顔だから…外か?」
修「よくわかんないけど、多分そこ。」
妹「そうか、じゃぁ、今夜は私の家に泊まっていきな。ご馳走するぞ。」
修「え、でも、そんな手で無理ですよ。料理なんて。」
不老不死と聞いて、少し安心しているが、料理は出来ないだろう。その腕じゃ。
え?何でそんなに飲み込みが早いのかって?さっきのコスプレっぽい妖怪のおかげ。だって、妖怪なんていると思わなかったもん。何しろ、そいつのせいで今ここにいるんだから。
妹「大丈夫、この程度の怪我、すぐ治る。」
いやいや、すぐ治るって…それ本当に治るのか?
人間ならまず無理だな。
あ、この人不老不死だって言っていたな。
多分すぐ治るんだろうな。いいな。不老不死。
妹紅の腕が戻っていく。
妹「うっし。これでいいな。」
修「でも…」
妹「ん?」
修「そんな、泊まるなんて、いいですよ。」
妹「え…本当にいいのか?」
修「えぇ、僕、帰らないとだめですし、」妹「妖怪に喰われるぞ。」
修「泊まらせてください。」
頭を下げる。喰われるなんてまず嫌だ。
あの妖怪みたいなのがたくさんいるとしたら寒気がする。
妹「よし。わかった、とりあえずついて来い。」
修「はい。」
こうして僕は、妹紅の家に向かった。
修「…ここは…」
本当にどこなのだろう。神社からあのよく分からん妖怪に落とされ、竹林に迷いこむ。そこで藤原妹紅に出会う。そして家にお邪魔している。
…記憶をたどっていこう。よく考えたら、神社から落とされたってことは、ここは神社の下なのか?…いや、俺が落ちた高さは推定でも大体3mぐらい。でも周りにあった竹の高さは余裕で6メートルを超えていた気がする。
いったい何がどうなってんだ…
…よく考えたら骨折してないのってマジ奇跡だわ。今左足包帯でぐるぐる巻きなんだけどね。全く無事じゃないんだけどね。
妹「っと…おまたせ。ご飯だ。」
目の前には焼き鳥が出てきた。やばい。ものすごくおいしそうだ。
修「ありがとう。」
妹「いやいや、お礼なんていいさ。さ、食べよう。」
修「では、」
修・妹「「いただきます。」」
とりあえず目の前にあった焼き鳥を食べる。
中2だから肉の部位とかには全く詳しくないから、今食べているのはどの部位なのか全く分からない。ただ、職人技だという事だけは食べてすぐに分かった。
修「うまい!」妹「そうか?ならよかった。」
修「修行とかしたんですか?」
妹「修行も何も、私は焼き鳥屋だ。店は稀にしか出さないけどな。」
修「なるほど…」
うまいわけだ。焼き鳥屋を経営していたらそりゃうまいだろう。
一瞬で完食。ごちそうさま。
しかし、気になる事があるな…
修「あの、妹紅さん?」
妹「なんだ?」
修「あなた…一体何者ですか?」
あのルーミア相手に会話で勝利したり、火加減がうんたらかんたらとか、気になる事尽くしだ。
妹「…一応、人間だ。」修「何ですかその一応って…」
妹「言っただろ。私は不老不死…蓬莱人でもあるんだ。」
蓬莱人?…不老不死の事か?
修「あの、火加減がなんやかんやいってましたけど、まさか、火を操るとか無いですよね?」
火を操るとか、すごいな。
妹「え?操るって言うか、術みたいな感じだな。」
修「術ですか。ここは何でもありですね!」
笑う。とても笑う。もー知らない。ついていけない。
妹「簡単だよ。見てな。」
おもむろに懐から札を出す。
何やるんだろう
修「おわっ」
妹「こうやって火をつける。そしてぇ…」
修「そして?」
妹「投げる!!」
開けたふすまの隙間をめがけて火を投げる(そう見えただけなんだけどねっ!)。
上手に通り抜けた。
数秒後、ドアァン(脳内効果音)と衝撃波が走る。すんごい体に響く。さっきまで真っ暗だった竹林がよく見える。いやー、投げたところが土手でよかった。危うく火事になるとこだったな。
ん?今人影が見えた気が…
?「ちょっと!!」
修「のわっ!」
妹「うわっ!」
?「あなた、危ないわね!私を燃やす気!?」
妹「けっ、慧音…すまん。」慧「ほんとにもう…あれ?だれ?この子。」
妹「あぁ、外から来たっぽい人間だ。」妹「ルーミアがこいつを食べようとしていたもんだからな。ルーミアがこいつを喰うより、私がこいつと一緒に飯食ったほうが楽しいだろ?」
慧「人間を助けたんだな。さすがだ妹紅。…で、あなた、名前教えて。私は上白沢 慧音。そこで里の子供たちに勉強を教えている。」
修「あ、は、はじめまして、慧音さん。僕は、暁 修一です。外の世界で言う、中2です。」
慧「そう。よろしくね。」
修「はい。」食器を持って行くために立ち上がる。
妹「そうだ、修一、風呂入ってこいよ。」
修「あ~、でも着替えが無い…」
妹「あ、そうか…なら、私のを貸してやるよ。」
修「ぶっ!!」
やばい。この流れで初めて鼻血が出るっていうのを知ったよ。。…食器を持っていなくてよかった。本当に。
妹「え…修一、大丈夫か?」
慧「…あなたねぇ、もうちょっと考えてあげなさい。この子、いい年頃なんだから、そういうのは駄目だ。」
妹「そ、そうなのか?」
修「そ、そう・・・ですね。」
床に倒れながら答える。
とりあえず鼻血を止めたいけど…あれ?
修「あれ?」
妹「どうした?」
修「鼻血が…止まってる。」
なぜだ。妹紅ならまだ分かる。
でも俺は、蓬莱人ではない。
こんなすぐに怪我など治らない。
妹「…そういえば、修一、お前、えらくあっさり立ったな。さっきまで立つのがやっとだったのに。」
修「た、確かに…」
左足を見る。試しに包帯をゆっくりと解く。…傷口がきれいになくなっている。
妹「ど、どういう…慧音…これは?」慧「彼、怪我したのはちょっと前なんでしょ?だったら自然に治ったとは思い難いし…もしかしたら、能力とか持っているんじゃない?」
妹「あ、それなら納得がいくな。」
修「の、能力?」
妹「あぁ。ここの住民は大体持っている。」
慧「ちなみに私は歴史を食べる程度の能力を持っている。」
妹「私は老いる事も、死ぬ事もない程度の能力だ。簡単に言えば不老不死だな。」
修「でも、俺、そんな実感ないですよ。」
全く持ってその通りだ、実感が無い。
慧「でも…なんかありそうね。」
修「…怪我がすぐに治るとか?」
妹「試すか。」
と、妹紅。修「まてぇぇぇ!」
妹「大丈夫。指先にちょっと傷をつけるだけだ。」
修「そ、それぐらいなら…」
指を突き出し、包丁の切っ先でスッと切れ目を入れる。ほんとにちょっとだが、血が出てきた。…でもすぐ止った。出血の量が少ないとかじゃなく、血が水滴みたいにプクーって出たらそれで終了。普通なら垂れるほど溢れてくるものだと思うのだが。
修「…俺の能力って…まさか…」慧「怪我がすぐに治る程度の能力…っていうの内容なんじゃないか?」
あ、僕も思ってました。
修「怪我がすぐに治る…」
妹「今はそれでいいだろ。」
と妹紅。
修「そ、そうですね。」ということで、俺にも能力があることが発覚した。でも…
明日からどうしよう。オリキャラ紹介
◎名前…暁 修一 (あかつき しゅういち)
◎能力…怪我がすぐに治る程度の能力(仮)
◎性格…自分より先に相手から、と、胸に刻んでいるが、実行するチャンスどころか、そんな機会に巡り合ったことさえないから、これはなくそうかと考えている。どちらかといえば、ボケよりツッコミ。