「そうだ、今から代々木公園でやっているタイフェスティバルに行きませんか?」
「えっ、今から?代々木公園?タイフェスティバル?」
事態は急展開。
スコーンが焼きあがったら、今度は話が代々木公園のタイフェスティバルに飛んだ。
「僕ね、昨日も行ったんですけど、これがね、サイコーなんっすよ。いやー、楽しいのなんのって。今から行きましょうよ、ダメっすか?」
ダメっすか?って言われても、あまりにも急展開すぎて、何が何だか訳が分からなくなってきた。
「奥さんと娘ももうすぐ帰ってくるので、みんなで一緒に行きましょうよ、ダメっすか?」
「えっ…、奥さんと娘さん?一緒に?」
まだ会ったこともない奥さんと娘さんとHさんと私の4人で、代々木公園でタイフード食べる???
あり得なさすぎて、可笑しくなってきた。今や完全にHさんの磁力に巻き込まれ、制御不能状態。
そりゃ妻子のいるHさんと二人で代々木公園はやっぱりまずい。
だからと言って、奥さんと娘さんが一緒だったらいいっていうわけじゃなくて、この話は何かがおかしい。
でも何かがおかしいと思っているのは私だけのようで、Hさんはさっさと車を出す準備を始めてしまった。
こうなったら乗りかかった船だし、お天気もいいし、タイ料理好きだし、ちょっと代々木公園行ってみたい気になってきた。
え~い、行っちゃえ~、と腹をくくり、運を天に任せたのでした。
続く