全日本印刷工業組合連合会は、10月16日に

岐阜市で開催した全印工連フォーラムにおいて

「産業成長戦略提言2010」を発表した。


2020年の印刷産業予測では、現在のペースで

印刷市場の減少が続いた場合(中位予測)、

市場規模(出荷額)は4兆6000億円、生き残れる

印刷企業は現在の7割という厳しい数字が示された。


1事業所当りの売上高、従業員数は増加を見込む。


印刷産業が採るべき成長戦略のキーワードとしては

「ソリューション・プロバイダー」を掲げた。


これまでに蓄積した技術やノウハウを、顧客や社会が

抱える諸問題の解決に活かすことで新たな価値の

創造と成長を目指す。



広告宣伝費の縮小、供給過剰、価格下落、人口減少など

印刷産業を取り巻く環境変化について触れ、

「リーマンショック以降の景気の後退で、企業の費用対

効果を探る動きが強まり、メディアスイッチを促している。

従来型の印刷市場は減少が確実であり、増える、

下げ止まると考えられる具体的な材料は現在ない」と、

厳しい現状認識を示した。

 その上で、産業戦略デザイン室が行った2020年の

印刷産業予測数値を発表した。


現在のペースで印刷市場の減少が続く場合(中位予測)の

2020年の印刷市場規模(印刷産業出荷額)は4兆6000億円。

楽観値(上位予測)では5兆5000億円、

悲観値(下位予測)では3兆8000億円としている。


中位予測の場合、市場規模は10年間で24%減、

従業者数は27%減(約10万人減)、事業所数は32%減

(約8000事業所減)となる。


 製品分野別に拡大・縮小の幅は異なる。


今後減少が見込まれる分野として挙げたのは電子化や

人口変動等の影響を受けやすい商業印刷や出版印刷、

証券印刷、事務用印刷など。


封筒ってドンピシャでここに入るだろう。


需要が比較的堅調なのは、包装印刷やシール・ラベル印刷、

その他特殊印刷など。


成長を見込める分野としてはソフト・サービスである。
 

今後の10年を生き抜ける印刷会社については「メディア環境の

激変に対応し、従来型印刷ビジネスでの過当競争を回避し、

ソフト・サービス分野に取り組み、生産性を向上させられる会社」

であると条件を挙げた。


ソフト・サービス分野に関しては「(全印工連組合員を対象にした)

直近の調査では売上の3%程度だが、今後着実に伸び、

10年間で3倍になると見られる」


生き抜く印刷会社の2020年の平均像は、2010年に比べて

1事業所当り売上高が12%増(2億5845万円)、

1事業所当り従業員数が8%増(12.7人)、

1人当り売上高が4%増(2035万円)と予測している。


厳しい将来予測を前提として、産業戦略デザイン室が導き出した

印刷産業が目指すべき方向は「ソリューション・プロバイダー」である。


ソリューション・プロバイダーとは

「クライアントや社会が抱える諸問題を、蓄積した技術やノウハウを

もって解決する存在」を意味する。


我々は封筒ソリューション・プロバイダーになるのがもっかの使命ですね。


将来的に印刷産業が進出可能なソリューション領域としては、

経営/販売/感性価値/クロスメディア/クリエイティブ/プリント/

フルフィルメント/海外ビジネス/地域活性の9分野を提示した。


「合理化努力だけでは、さらなる競争激化が待っている。

現在の変革期は、技術革新だけで乗り越えられる生易しいレベルではない。

新たなビジネスモデルを確立する必要がある。

印刷を中心に発生するさまざまな周辺領域や関連事業において、

顧客の課題を解決するための多くのノウハウがすでに印刷産業には

蓄積されており、それを活かせる余地は想像以上に大きい」


具体的には、販売促進の技術、感性価値創造、メディア・ユニバーサルデザイン、

個人情報管理、封入・発送などのノウハウを挙げた。


どこの会社にもまたどの社員にもノウハウがあるのだが、これを

発展させて行く事が今後10年生き残るか否かの分かれ目です。