やっぱり「刺青の男」なんだよな僕の場合は。

81年春、ロックを聴き出した時にリリースされたストーンズのアルバムがこれだから。


初回プレス10万枚のみミックのポスター付きで発売されていたんだけど、そもそもストーンズって新作が日本で10万枚とか売れるのかな。


まあそんな事はどうでもよくて、このアルバムが兎に角好きなんだよね。レコードで言うところのA 面のオープニングはストーンズの80年代を代表するキラーチューン「スタート・ミー・アップ」で幕を開けこれで掴みはオッケー、その後のどす黒いロック「奴隷」「ブラック・リムジン」とかがお気に入りだし、B面ではロッド・スチュワートの「アトランティック・クロッシング」みたくひたすらバラードが続く仕様になっている。


ただここでのバラードは従来のストーンズのバラードとは趣を異にしていて、ミックのファルセットが嫌と言うほど続く。つまりこのアルバムの評価の別れ道はミックのファルセットが受け入れられるかどうかに掛かっていると言っても過言では無い気がする。ちなみに僕は「エモーショナル・レスキュー」も普通に好きなので、このアルバムでのミックのファルセットは難なくクリア。


そしてラストナンバーでのミックとキースの熱い友情を描いたPVが心に突き刺さる。それは恋人を待つ訳ではなく、ただ単に男友達を待っているその情景にストーンズの未来を見た気がした。ベルベッツのそれとは全く別の純粋な男友達との友情に。