ジェフ・ベックのギターは美しい。
それはまるで空間をキャンパスに見立てて描いた絵画の様に、ベックのギターから弾き出された一音一音が艶やかで躍動感に満ち溢れていて極めて芸術的なのだ。
ロックを芸術的と感じる事はある種の矛盾を孕んでいるのだが、ベックの作品を聴いて行くと、特に「ギター殺人者からの凱旋」「ワイヤード」「ゼア・アンド・バック」の三枚からは特にそれを感じる。
つまりジェフ・ベックの作品は軽々しく真似したり手にとって見たりするものではなく、あくまで鑑賞するべき崇高な存在だという事。
美しいギターが聴きたければジェフ・ベックのアルバムを聴けばいい。