レコード・コレクションより

肝心要のボン・スコット時代の二枚が抜けている…



AC/DC 「悪魔の招待状」


初めてAC/DCに触れたのがこのアルバムというか、リアルタイムで購入したAC/DCのレコードがこれ。


ブレイク寸前だったAC/DCはボーカルのボン・スコットが急死、そんな悲劇の中ブライアン・ジョンソンがボーカルに代わって作られた、追悼盤的要素の強いアルバム「バック・イン・ブラック」が全世界で大ヒット。



それから満を辞してリリースされたのが本作「悪魔の招待状」。大ヒットアルバムの次に出すアルバムが売れる売れないかによって、今後のバンドの行方を大きく左右するので、きっとプレッシャーも大きかったのであろうが、このアルバムでも強力なリフに乗ってお下劣な歌詞をシャウトするAC/DCのスタイルは一切揺るがなかった。




まさに不動のAC/DCスタイルだと言えるサウンドで、全く浮き足だってない地に足のついたオーストラリアのユーカリの木に抱きついているコアラの様に、おおらかな見た目をしたユニークなバンドだと言える。


リフ・マスター、アンガス・ヤングの切れ味鋭い強力なリフが、アルバム全編にわたって炸裂する本作も、バラードを一切排除し重心の低いミディアム、スローなテンポで押しまくるAC/DC王道スタイルだからファンには堪らない。