ポストパンクもニューウェーブもNWOBHMも一段落した頃、突如イギリスから現れたオシャレでダンサンブルなバンドがABC。


まあ、所謂ニューウェーブの洗礼を受けた後現れた、ポストパンク的なニューロマにも通じるイケてる音楽性なのがABC。


あの頃僕の周りにいたホワイトスネイク好きや、ヴァン・ヘイレンやアイアン・メイデンにMSG、それからアリス・クーパーだのデヴィッド・ボウイやマーク・ボランだ、パンクだクィーンだの叫んでいた奴らも皆んな例外なく持っていたのがABCのファーストアルバム。


あの頃の僕達はどんなロックを聴いていようと、ジャンルに関係無く良いものは良いと素直に認めて偏見無く聴いていたんだと思う。良いと思ったら全てそれらを吸収していく柔軟性があったんだな。


PILの「フラワーズ・オブ・ロマンス」と一緒に並んでABCのアルバムが僕の部屋にはあったし、ある友人はモーターヘッドの「極悪ライブ」の横にABCがあった。


それから皆んなが恋に落ちていた。


そんな時代だった。