ボ・ディドリーが生み出したジャングル・ビートは、バディ・ホリーの「ノット・フェイド・アウェイ」に応用され、ストーンズはそれを更に拡大解釈した演奏で録音した。スプリングスティーンの「明日なき暴走」の中の、一見重要で無い様に見える楽曲でも使われて、当時のライブでは元ネタのボ・ディドリーが分かりやすい様に激しいジャングル・ビートで演奏されていた。


その後ニューウェーブの波の中、アダム・アントがジャングルビートを復活させ、バウワウワウがそれに続き、日本では沢田研二がスヌーピーを着けて踊った。


僕が最後に聴いたジャングル・ビートはザ・スミスの「ハウ・スーン・イズ・ナウ?」



それにしても沢田研二の「晴れのちBLUE BOY 」はとんでもない名曲だ。リアタイムで聴いた当時は、ジュリーやり過ぎだと感じていたけど、あれから40年の月日が経過して改めて聞き返してみると、ベチャベチャとした湿度の高い熱帯雨林の森の中で、原住民が踊っている様なリズムに乗って、艶やかなジュリーのボーカルのなんとも言えぬミスマッチ具合が絶妙で斬新で、今の時代に聴いてもその鮮度は少しも損なわれていない実に急進的なサウンドだ。


つまり当時のジュリーの研ぎ澄まされた感性に、僕も多くのジュリーファンもついては行けなかったんだな、そのあまりに先鋭的なサウンドに。











作者の大沢誉志幸は時代的にみて、きっとバウワウワウに強く影響されてこの曲を書いたと推測される。