80年代初頭には如何にもイギリスのロックバンドらしい冷めた炎を胸に秘めた、ポスト・パンクと言われる冷たく熱いロックンロールバンドが多く存在していた様に思う。


例えばU2、シンプル・マインズ、エコバニ、ジ・アラーム、バウハウス、キリング・ジョーク、ジョイ・ディヴィジョンの様に。


そんな中同系列のロックバンドで、ビッグ・カントリーという素晴らしいバンドが存在していた。


ビッグ・カントリーのファーストはとんでもない名作で、いまだにそこにあるサウンドの鮮度が落ちたり色褪せる事はないと確信する。


如何にもスティーヴ・リリーホワイトらしい、雄大で空間に広がっていくドラムを強調した雪の結晶が舞う様なキラキラしたサウンドに、スチュワート・アダムソンのクリスタルの様な響きの躍動感溢れるギターと、深い味わいのあるボーカルが素晴らしく、尚且つ楽曲も粒揃いだった。