今この状況で言うべき事じゃないし、大いなる批判を受ける事を承知の上で敢えて言わせて貰うなら、ダウンタウン松本の性加害疑惑は、本人の無自覚が起こした問題だったのではないのだろうか。


つまり若い頃の松本は、お笑い芸人の中では比較的ルックスも良く、笑いのセンスもあって女の子が入れ食い状態だったのだと思うのだ。


そんな松本も時の流れには勝てず当然老いてゆき、今ではただの還暦過ぎの金髪ムキムキおじいちゃんになってしまったんだけど、実際十数年前からかなりおじいちゃん化している自分に無自覚で、ルックスもまだまだイケてると勘違いしていた。


イケてるお笑い界の大スターである自分に抱いて貰えるだけで有り難いと思え的発想から、あのタクシー代三千円というセコい金額が弾き出されたのではないか。いくら芸能人と言えども、というか芸能人だからこそ尚更、汚いおじいちゃんの自分が若い女の子に相手をして貰った時点で大金を払わないと、いつかこんな事が起こってしまうんだろうな、アンジャッシュ渡部みたいに(笑)


だから何故自分が批判されているのか、松本本人は正直いまだに全く理解出来ていないのだと思う。


もっともそれで松本を許してやって欲しいとか、そもそもファンでも無いしどうでも良いし、能登半島地震の事や、先日の日テレと脚本家による漫画家イジメ殺人事件の陰湿さ重大さに比べたら取るに足らないくだらない事なのだが、かつてまだ若かった頃の、ヌボーっとしていて引き攣った笑いを見せていた松本に好感を持っていた人間からすると、今回の性加害疑惑に一言言いたかったのだ。


今の大御所感を漂わせて御意見番的な立ち位置の松本には猛烈なる嫌悪感しか抱けないが、あの頃の松本はなんとも例えようの無い、独特の人を惹きつける魅力を放っていたのもまた事実だった。