前作では当時ノリに乗っているスプリングスティーンの楽曲「果てなき夢」を提供して貰ったりして、ヒットが期待出来るアルバムだったのだが、何故かヒット作には繋がらずデイヴ・エドモンズはきっと悩んでいたのだと思う。


それ以前には弟子の様な存在のニック・ロウが「恋する二人」という大ヒットを生み出していたし、デイヴのプレッシャーはきっと計り知れなかったと思うのだ。


そんな時ヒット曲を連発していたELOのジェフ・リンに協力を仰いで作り出したのがこのアルバム「恋のインフォメーション」。


その思惑は見事に当たってシングル「スリッピン・アウェイ」が久々のスマッシュヒット。ジェフ・リンは二曲のプロデュースのみだったが、他の曲も粒揃いでポップの伝道師の面目躍如と言った感じのアルバムに仕上がっていた。


それにしてもいつも思うのは、ニック・ロウにしてもこのデイヴ・エドモンズにしても本当に素晴らしい才能の持ち主で、常に優秀な音楽を我々ファンに提供してくれていたのに、その偉大なるミュージック・シーンへの功績に見合うだけの成功を手にしていない歯痒さを感じているのは僕だけか。