翌る日、僕はいつもよりワクワクしながら学校へと向かっていた。だってCちゃんが僕の為に夜遅くまでかかって、オフコースのカセットテープを作ってくれて、それを今日僕に手渡してくれるのだから。


少し緊張気味で僕は2年2組の教室へと入って行った。するとCちゃんはもう教室に居てCちゃんの親友のY子と向かい合って話をしている。


教室にはCちゃんとY子の二人しかいなかった。Cちゃんは僕が教室に入って来たのが分かると直ぐに僕の方に近づいて来て、「これ昨日言っていたカセットテープだよ」Cちゃんはニコリと笑顔を見せながら僕にカセットテープと手紙を手渡してくれたんだ。


今日のCちゃんは相変わらずの美少女で、僕はCちゃんの美しい瞳を直視する事も出来ずに、うつむき加減でドギマギしていた。

 




それから僕も昨夜書いたCちゃんへの手紙を手渡して、Cちゃんから貰ったカセットテープと手紙を学生服の内ポケットに仕舞い込んで、直ぐに自分の席に着いた。さっきまでCちゃんと話をしていた女友達のY子は、僕達の一連のやり取りを見て見ぬ振りをしている。


Cちゃんは僕に渡し終えたらまたY子と話し始めた。そうこうしているうちに次々と同級生の男女が教室へと入って来て、さっきまで静かだった教室も賑やかになって来た。僕の親友のMやOもやって来て彼らとお気に入りのロックバンドの話を始めたんだよね。


Oのお気に入りはビートルズ、Mのお気に入りは甲斐バンド、僕はスプリングスティーンとパンクロックで、音楽の好みは三者三様だったんだけどね。


それからあの頃のCちゃんのお気に入りのバンドは当然オフコースだったんだ。