誰かがつらくしてるときには | 阿蘇の国のクララ

 

明神そば

 

ママ

「年越しそば、予約する?」

 

パパ

「しますか」

 

「6時半頃になります」

 

「帰してクーださい!」

 

「クーちゃん、シャンプーがんばるのよ♪」

 

「苺ください♪」

 

南阿蘇トーマス農園

 

 

「クーちゃん、汚してますね...」

 

パパ

「今日も行きますか?阿蘇山上~♪」

 

「ク~♪キツネさんいるかな?」

 

パパ

「いるよ!最近、毎日見てるもん。

昨日は大きなフクロウもいた♪」

 

南郷谷

 

ママ

「パパ、毎日楽しそうね♪」

 

阿蘇烏帽子岳

 

「クララが楽しいことはぼくも楽しいよ。

クララもぼくも動物なんだよ。

人はよくそのことを忘れるからね」

 

パパが独り言のようにつづけました。

 

「人は脳が発達して、

知性と想像力が豊かになった。

だからいろいろ考える。

勝手に不安をつのらせて、

自分を追い込んだり、

他人を追いつめたりする。

でもまずは動物だからね...」

 

「遊んで、食べて、眠らなきゃ、

やっていけない。

逆に、満足できる程度に食べられて、

暖かい巣で眠れたら、ひとまず落ち着く。

だから...

誰かがつらくしてるときには、

食べさせてあげて、

あったかくしてやるといいんだ。

それが動物としての人を守ることになる」

 

頭の上には一等星がまたたいていました。

 

大丈夫?どうしたの?

 

と声が聞こえました。

 

saniさん...、レオママさん...

 

友だちの声が、頭の中で駆け巡る。

 

クーちゃん、心配したよ...。

 

友だちの笑顔、心配顔が、

星のまたたきと重なりました。

 

「皆さんの新しい年に

たくさんの幸せが訪れますように」

 

2022年も

「阿蘇の国のクララ」を

たくさん読んでくれて

ありがとうございました。