南郷谷の雨の日は、静か...
都会に比べると雨粒が小さく、
風もともないません。
霧を思わせる雨が、
空から真っ直ぐに降りてきます。
慎ましやかで我を張らず、
降ってきたと思うと、
いつの間にか止んでいます。
今日はどこにも行かず、
ゆっくりとお家で過ごしました。
たまにはいいよね。
(津波来なくて良かった)
(あっ...、ママの匂い♪)
ユメノクニノコロン
「...まりもんさんからだ♪」
まりもん
「...クララちゃんのお陰で、
お二人の笑顔がどんどん増えて嬉しいです!」
まりもんさんの言葉が、耳から入って、
私の心を優しい温度でしめらせました。
「...そうかな?」
私は首をそらして、ママを見上げました。
ママは、幸せそうに笑っていて。
ママの瞳の中には、
はにかんだ私がうつっていました。
「そうよ」
まりもんさん、ありがとうございます。