私たちはいつでも一緒に走っているのです | 阿蘇の国のクララ

 

1月7日(金)...

 

その日、私とパパは

ママが目覚めるよりも早くに家を出ました。

 

「...クーちゃん♪

春の七草持って来てくれた?」

 

清栄山

 

「ううん、そんなの家にはないよ!

そこらへんを探したほうがあるんじゃないの?」

 

「セリなんかあるわけないじゃん、モゥ!」

 

「今年の登山の始まりは、

アリスが一番好きだった清栄山からだよ」

 

「...パパ、行クよー!」

 

清栄山登山口

 

 

「クー!」

 

私は駆け出しました。

 

パッと美しい笑顔で輝きながら。

 

その顔は、

アリスおねえさんに似ていました。

 

それから、夢の国のお友達にも。

 

そうです、

私たちはいつでも一緒に走っているのです。

 

「そうだよね、みんな!」

 

(テヘッ♪)

 

「テヘッ♪」

 

(テヘッ♪)

 

そこには隠しきれない安堵と嬉しさが

にじんでいました。

 

山から帰ったパパは、

庭の手入れをはじめました。

 

「花が目立つように葉っぱを切っちゃおう」

 

 

クリスマスローズ「氷の薔薇」

 

「...鳥さんへ♪」

 

 

 

「ねぇ、ママ...」

 

明神そば

 

「私のこと、好きになってくれてありがとうね。

これからも三人で、

ずっとずっと幸せに暮らしていこうね」