がんの守護神 | 阿蘇の国のクララ

 

1月4日の午後10時すぎ、

高塚愛宕地蔵尊の帰り道。

 

大観峰の手前で、

「火球」を見ました。

 

火球とは、

流れ星の中でも特に明るいもののことで、

まばゆい光の球が

真っすぐに地上へと伸びていきました。

 

...昨年11月29日、

英科学誌「ネイチャー」の姉妹誌

「ネイチャー・キャンサー」に、

ほぼすべてのがんの治療につながる

物質が見つかったという

論文が掲載されました。

 

物質を特定したのは

プリンストン大学の研究チーム。

 

教授は、

生物の体内にある

「メタドヘリン」という物質を

15年以上研究しており、

乳がんの転移に

深くかかわっていることを

突き止めていました。

 

しかも、

「メタドヘリン」は

乳がん以外にも

肺がんや大腸がんなど

他のがんでも

転移に関与していることが

分かってきたのです。

 

もし、

がんが一つの臓器に留まる病気なら

科学的な切除で治ります。

 

がんによる死の大半は

転移や再発を経たもの...。

 

マウスを使った実験で、

人工的にメタドヘリンを

合成できなくしたマウスが、

がんになっても

転移や再発を起こさないことを

確かめました。

 

がん治療のために

抗がん剤などの化学物質を使うと、

メタドヘリンが化学物質から

がん細胞を守る

「がんの守護神」みたいな物質ですが、

メタドヘリンを無効化する物質を

特定することも成功しました。

 

数年後にはその物質を使った治療薬の

治験を開始するそうです。

 

がんが死の病でなくなる日が来るかもしれません。

 

1月5日(水)...

 

中野カメラ

 

「年賀状、どれにする?」

 

※パパとママは去年年賀状をさぼりました。

 

「カレンダーにしょうよ」

 

ラケル

 

「新年はやっぱりここから」

 

「アリスに会えるからね」

 

 

...その光は、

紛れもない希望に見えました。

 

目が離せませんでした。

 

息をするのも忘れて、

火球を見つめつづけていました。

 

「カレラちゃんが見せてくれたのかな。

それともアリスおねえさんかな」