忘れたりしないから | 阿蘇の国のクララ

 

10月31日(日)...

 

「aiju(アイジュ)に寄って行こうか?」

 

「クー♪」

 

「クーちゃん!いらっしゃい♪」

 

「お米パンにパイにパウンドケーキに...」

 

「スコーンをクーださい♪」

 

「...ハロウィンクーッキーもね♪」

 

その日パパとママは、

先日パンクしたタイヤを持って

「SUV LAND 熊本」に向かいました。

 

SUV LAND 熊本

 

そこには、

パパのブログ友達がいます。

 

「こんにちは。こちらに転勤されたんですね?」

 

「はい、8月に会ってすぐ♪」

 

「パンクしたタイヤの写真を撮って

注文しておきますね。

月曜日に電話して届くのは

1週間から10日後になります」

 

「またその頃に来ます」

 

「余ったタイヤがあったので、

とりあえず、

スペアタイヤと入れ替えておきますね」

 

...最近彼は愛犬を見送りました。

 

12歳くらいの保護犬を引き取って

約7年間共に生活してきました。

 

奥さまは悲しみに暮れていて

ことあるごとに愛犬を思い出しては

泣いているそうです。

 

11月1日(月)...

 

「ワン、ワン、ワン、今日は犬の日ワオンよ♪」

 

「それから、引っ越したワオンね♪」

 

「バースくんは

ハロウィンが生まれ変わりの日だったね?」

 

「そう、あの日魔女に連れて行かれたんだ。

魔女が君は素質があるからって。

魔法使いにならないかって。

それで修行して、

ママを守るための魔法使いになったじょ!ママ♪」

 

「ぼくたちだって、ママを守ってるよ!」

 

「犬の日だから、皆、

ワンワン言ってるね?」

 

「そうだね♪」

 

「早クー、ボワジョリに行こうよ...」

 

「バレリーナさん待ってるよ」

 

「クーちゃん♪」

 

「クー♪」

 

ボワ・ジョリ

 

 

「...地蔵峠に行こうか?」

 

 

南郷谷

 

「クー!」

 

私たちは、

愛犬を失うと心に深く

生々しい傷を負ってしまいます。

 

けれども、

時がたち、

その傷が癒えれば...

 

犬という贈りものに恵まれたことへの

感謝の念を抱くようになります。

 

愛犬がどれだけ多くのものを与えてくれ、

どれだけ人生を豊かにしてくれたかを

忘れたりしないから。

 

アリスとクララとめぐり会い、

愛情を注げたのは、

この上なく幸せなことなんだから。

 

「お地蔵さま、明日はママの病院です。

ママを守ってクーださい」

 

10月も

阿蘇の国のクララを読んでくださって

ありがとうございました。

 

11月も

どうぞよろしくお願いいたします。

 

「アリスちゃん♪夕日に向かって走ろうよ!」

 

「待って!夢の国のみんな♪」

 

グリーンロード

 

「アリス、愛してるよ。永遠に...」

 

「愛だったら負けない」