あの星はもしかしたらみんなの夢なのかな | 阿蘇の国のクララ

 

6月7日(月)...

 

「早クー」

 

「Cooー!」

 

空は青く明るくて、

姿なんて見えるわけないのに、

それでも空を見上げてみました。

 

初夏の空はとても近くて、

手を延ばせば届きそうな気がして、

でもそんなはずはない

遠い遠い空に、

みんなは夢を願います。

 

夢の国でも幸せになるんだよ。

 

南郷谷

 

何度か見た、

不思議な光景を思い出しました。

 

ぼうっと色づきながら空へ舞い上がる

願いの光。

 

あれは、まるで虹みたいだった。

 

輝いて、色を付けて空へと昇って行った。

 

ルイくんのときもそうだった。

 

「クー」

 

「どこに行ってるんだろう?」

 

烏城ペットクリニック

 

「病院だった...」

 

「体重を量ったら

狂犬病の注射を打ちますね♪」

 

「先生、私、噛みませんから!」

 

「知ってるよ」

 

「せっかくだから、海に行きましよう!」

 

「...機嫌なおして♪」

 

「クー」

 

長部田海床路(宇土市)

 

「アリスが最後に来た海よ」

 

アリス

「パパとずっと一緒にって言っても、

別れは来ちゃうでしょう。

そうしたらその夢も、

やっぱり消えちゃうのかな?

願ったことは終わるんだから」

 

「消えはしないよ。

願った夢は消えないんだから」

 

「ふうん...よくわかんない」

 

アリス

「あの星はもしかしたらみんなの夢なのかな」

 

雲仙岳と有明海

 

浜勝

 

「今も思っている。ずっと思っている」

 

「祈る心でアリスが生きるのなら、

ぼくがいくらでも祈ってあげる」

 

 

 

「クーちゃん、副作用なさそうね♪」