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脱原発の日のブログより

「福島第1原発で何が起きていたのか(もうひとつの事故解析:日経産業新聞記事から)

 このほど日経産業新聞に福島第1原発事故に関する興味深い記事が掲載されまし
た。記事の最初で,この「もうひとつの事故解析」は「東北大学流体科学研究所の円
山重直教授(58歳)が熱工学の観点から独自に事故を解析し、定説と異なる事故の推
移を唱える」と紹介されています。

 この(上:1号機)(下:2,3号機)の2つの記事を読んでみますと,事務局を
霞が関の官僚達が占拠していたどうもうさんくさい政府事故調とはまるで違い,むし
ろ真実に最も近い距離にあったと思われる国会事故調の報告に似た部分があります。
でも,その分析は,国会事故調のものとも少し違うようです。今後の福島第1原発事
故の原因究明には不可欠の議論の一つであるように思われましたので,簡単にご紹介
申し上げます。

1.1号機,冷却系動いた(上)(2013年5月14日付日経産業新聞)
 古い型の1号機には,事故を起こした他の号機とはちがい,非常用復水器(IC)
と呼ばれる非常用緊急冷却装置が付いている。政府事故調は,このICについて「I
Cの弁について停電発生時に自動的に閉じる仕組みであり、全電源喪失後にICは動
いていないと判断。IC稼働に関する証言は「見間違い」などとして退け」ていた。

 しかし,丸山教授の分析はこれと異なる。
(以下,記事の引用)
「円山シナリオは(作業員の)証言を重視し,ICの弁は前夜から翌12日午前4時
15分まで開いていたとの前提にたつ。さらに地震直後に圧力容器に小さな漏洩(直
径0・86センチ相当)が生じていたと仮定すると、熱力学モデルが実際に測定され
た圧力や温度とよく合うという。
 IC稼働の傍証として、圧力容器内に2つある水位計が異なる水位を示していた事
実を指摘する。12日未明にしばらくA系がB系より高い水位を示していた。
 A系の水位計のある側では、ICからの戻り水のため沸騰が抑制されていたと考え
ると理解できる。B系水位計がある反対側では激しい沸騰でA系側より多量の泡が発
生、水の密度が見かけのうえで小さくなるため水位が低く表示される。
 政府事故調は水位計表示の違いは説明せず、早期の炉心溶融で発生した高温蒸気
(過熱蒸気)のため水位計は2つとも正常に機能しなくなっていたとみる。
 円山シナリオは、圧力容器からの漏洩で格納容器の内圧が次第に上昇し、12日午
前4時ころに格納容器のどこかで亀裂が生じたとする。ICも蒸気を冷やす水(胴側
の冷却水)が4時すぎには枯渇し圧力容器を冷却する機能を失った。
 その結果、圧力容器内部に高温蒸気が充満し新たな破壊が進むことになる。しかし
仮に運転員が前夜にICを一時停止しなかったら、あるいはIC胴側への給水を続け
ていたら、事態はここまで深刻にならなかった可能性があるとする。」
(以上,記事の引用終わり)

 「地震直後に圧力容器に小さな漏洩(直径0・86センチ相当)が生じていたと仮
定」の部分は,国会事故調の田中三彦氏らの「IC系配管その他の何らかの冷却系配
管の破損の可能性」とほぼ同じ指摘であり,私もこの老朽化原発の圧力容器に直結す
る部分での地震の揺れによる破損の可能性は徹底して調査されなければならないと
思っている。何らかの配管あるいは圧力容器に破損と,そこからの圧力の漏れ=つま
りは圧力容器内の水蒸気その他の気体と放射能の漏れがあり,それがためにSRV
(圧力逃し弁)が動かなかったし,格納容器の圧力が早い段階から上昇したり,1号
機の建屋やその周辺での事故発生直後からの高い放射能が検出されていたのではない
か,あるいはまた,作業員がICを手動で止めたりしたのも,IC稼働に伴って進展
する圧力の急低下を防ぐためだったのではないか,と疑うからである。

2.蒸気が逆流,漏れていた(下)(2013年5月15日付日経産業新聞)
 では,2,3号機についてはどうか。2,3号機は1号機とは違い機種が新しいの
で,非常用復水器(IC)とは異なるタイプの「隔離時冷却系(RCIC)」と「高
圧注水系(HPCI)」という2つの非常用冷却システムが稼働していた。特に3号
機は直流電源がしばらく生き残ったために,1号機よりもより長く原子炉を冷却し続
けることができるはずだった。

 しかし,事態はそのようにはならなかった。1号機が老朽化の危険性を示す事故の
結末であるとすれば,2,3号機は地震の揺れに弱い原子炉そのものの設計上の欠陥
を示すものではなかっただろうか。「円山重直・東北大学教授の熱工学的な解析によ
ると、福島第1原子力発電所2、3号機も定説と異なる事故の推移が考えられる。冷
却水の供給元であるはずの復水貯蔵タンクへ蒸気が逆流し、核燃料の一部露出につな
がった可能性があるという。原発が冷却系を失った場合に働くべき非常用システムの
安全性に一石を投じた」と,記事には書かれている。少し詳しく見てみよう。

(以下,記事の引用)
「3号機は直流電源がしばらく生き残り、非常用冷却システムが稼働した。まず隔離
時冷却系(RCIC)が動き、その停止後は高圧注水系(HPCI)が動いた。
 HPCIは圧力容器の高温蒸気の力でポンプを回し復水貯蔵タンクの水を圧力容器
に注ぐ。注水能力が大きく圧力容器を短時間で満水にできる。満水に近づくと蒸気が
減り、ポンプが通常にはない低速運転になる。
 この不安定な状態を心配した運転員が代替の注水手段を確保しないまま13日午前
2時42分にHPCIを止めた。これが原子炉の破壊につながったと政府の事故調
査・検証委員会はみる。
 円山教授はHPCIが手動停止まで動いていたとすると「測定データと矛盾する」
と指摘する。実測値では停止後すぐに圧力容器の内圧が急上昇する。しかしHPCI
が動いていたなら圧力容器は満水に近く直後の圧力急上昇はありえない。
 円山シナリオでは12日午後6時半ごろ、すでに蒸気圧低下のためHPCIは機能
を止め、圧力容器の蒸気はHPCIの配管を逆流しタンクに逃げていたとみる。この
ため圧力容器の水位が徐々に低下し手動停止操作の時点では核燃料が一部露出してい
た。
 運転員が手動操作でHPCIの弁を閉じると、逃げ場を失った蒸気のため圧力容器
の内圧が急上昇。圧力容器を守るため格納容器へ蒸気を逃がす弁(逃がし安全弁)が
開き水位が急激に下がり空だき状態になった。
 圧力容器の破壊は13日午前9時ごろ。政府事故調の推定と同じだが、経過が異な
る。このシナリオでは仮にHPCIの手動停止がなかったとしても蒸気が逃げ、いず
れ空だきになった。」
(以上,記事の引用終わり)

 政府事故調の妙な説明よりも,丸山教授の説明の方がより説得力がある。上記の
「円山教授はHPCIが手動停止まで動いていたとすると「測定データと矛盾する」
と指摘する。実測値では停止後すぐに圧力容器の内圧が急上昇する。しかしHPCI
が動いていたなら圧力容器は満水に近く直後の圧力急上昇はありえない」は,その通
りなのではないか。

 加えて私は,上記の丸山教授の説明の「円山シナリオでは12日午後6時半ごろ、
すでに蒸気圧低下のためHPCIは機能を止め、圧力容器の蒸気はHPCIの配管を
逆流しタンクに逃げていたとみる」に着目する。これはひょっとして,HPCIが正
常に動いてこうなったのではなく,地震の揺れによりHPCI系の配管に何らかの傷
か破損が生じ,蒸気が漏れることで想定よりも早く圧力が低下して,HPCIとして
の機能を想定されていたよりも早く喪失していたのではないか。

 私が少し前に読んだ3号機の事故解析では,�作業員がシューシューという音を聞
いた,�建屋内及び周辺の放射能が異常に高くなった,という記述を見たことがあ
り,この疑問と平仄が合う。また,作業員が「代替の注水手段を確保しないまま13
日午前2時42分にHPCIを止めた」のも,この配管破損に気づいていて,これ以
上放置できないと判断したからではないのだろうか。

 しかし,3号機の問題についてはもう一つ重要なことがある。それは以前から申し
上げているように,3号機の爆発が1号機のような白く横に広がる煙の水蒸気爆発で
はなく,縦に黒く急上昇する煙の核爆発ではなかったか,しかも爆発したのは建屋内
に充満した水素ではなく,使用済み核燃料プールの核燃料だったのではないか,とい
う疑問である。これについては,記事には何の言及もない。丸山教授の見方ではどう
なっているのだろうか。

 次に2号機だが,記事にある丸山教授の説明は,2号機は水蒸気爆発に似た現象を
起こしていたらしい,というもので,大変興味深い。ただ,2号機については,4つ
の事故炉の中では,4号機の爆発原因とともに,その事故原因や事故の推移がよくわ
からない状態が続いている。4つの原子炉の中で,最も大量に放射能を排出し,汚染
状況も一番ひどい,というのも,それが何故なのかまるでわからないままだ。私は何
かが隠されているのではないか,と疑っている。

(以下,記事の引用)
「2号機も似た状況だった。定説ではRCICが14日午後1時25分まで動いたと
される。RCICも蒸気でポンプを動かし注水する装置だ。
 円山シナリオでは午前10時ごろにRCICが機能を停止し蒸気がタンクに逆流し
水位が下がり始めた。同日夜に運転員が逃がし安全弁を強制的に開くと、減圧により
圧力容器内で突沸が起き核燃料がいったん完全に露出した。
 その後に消火系による注水が始まると、溶融した燃料と水が接触する。水蒸気爆発
に近い現象が起き午後10時50分ごろ圧力容器が壊れた。
 この破壊で格納容器に蒸気が噴出した。格納容器の圧力急上昇が実測データに残っ
ている。格納容器の圧力が上昇し、15日午前7時40分ごろに格納容器も壊れた」
(以上,記事の引用終わり)

 ただ,上記については次のような記事のコメントがあるのでテークノートしておく
必要があるだろう。
(以下,記事の引用)
「円山シナリオは復水貯蔵タンクに炉心の蒸気が入ったと想定するが、現時点で知ら
れる事実と矛盾する。東電はタービン建屋地下の汚染水への対処の一環で同タンクの
水を移送した。タンクが汚染されていたなら、その際に気がついた可能性があるが、
報告はない」
(以上,記事の引用終わり)

 「報告がない」のは,ただただ東京電力がいつものように都合の悪いことを隠して
いるだけかもしれない。

3.結論
 いずれにせよ,福島第1原発事故の原因や,その事故の推移が確定的に究明される
までは,いや,究明されてその教訓が原子炉の圧力容器や格納容器や冷却システム
等々に反映させられ,今後は絶対に過酷事故を起こさないまでに原発施設や原子炉が
「改造」「改善」されるまでは,その再稼働などはもっての他の話である。

 福島第1原発事故の教訓が活かされることもなく,あたり一面を放射能だらけにし
て,この現代の「巨神兵」はグロテスクにも再び息を吹き返そうとしている。オーム
の怒りは頂点に達するだろう。日本に「風の谷のナウシカ」が求めらている。

*「巨神兵」画像
 
http://image.search.yahoo.co.jp/search?rkf=2&ei=UTF-8&p=%E9%A2%A8%E3%81%AE%E
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草々

(田中一郎)

★5月18日~22日 アレクセイ・ヤブロコフ博士来日+講演会
ロシアで二十数年間チェルノブイリ事故の被害の実態を調査しているヤブロコフ博士が、新しい著書「調査報告 チェルノブイリ被害の全貌」邦訳が出 版されたのを記念し来日、講演会を行います。
詳しくは:http://chernobyl25.blogspot.jp/2013/04/blog-post_29.html
【東京】
日時:5月18日(土)午後6時30分~
会場:星陵会館
主催:チェルノブイリ被害実態レポート翻訳プロジェクト
解説:崎山比早子 / 司会:おしどりマコ
参加費:1,000円(邦訳書持参の方は無料)
申込不要、直接会場へお越し下さい(定員400名)
【盛岡】
日時:5月19日(日)午後1時30分~
会場:岩手大学工学部 テクノホール(工学部正門を入ってすぐ)
主催:日本科学者会議岩手支部、原発からの早期撤退を求める岩手県学識者の会
参加費:無料
【郡山】
日時:5月20日(月)午後6時30分~
会場:郡山市総合福祉センター
主催:「ふくしま集団疎開裁判」の会
参加費:無料
【京都】
日時:5月22日(水)午後6時15分~
会場:キャンパスプラザ京都
主催:京都精華大学人文学部細川研究室
資料代:一般500円・学生無料
連絡先:グリーン・アクション(Tel:075-701-7223 Fax:075-702-1952)

★第二回原子力市民委員会開催
当日は、各部会の検討状況の報告と主要な論点についての議論とともに、委員会の運営方針などが議題となる予定です。確定した段階で、原子力市民委員会のウェブサイトに掲載される予定です。
日時:5月23日(木)15:00~18:00
場所:中央大学 駿河台記念館 610号室
(JR御茶ノ水駅の聖橋口を出て右手に進み、駅前のお茶ノ水サンクレール
 と丸善の間の道を左折してください。徒歩3分程度です)
傍聴方法:5月20日(月)までに下記までEmailかFaxで申し込みが必要。
原子力市民委員会 事務局
Tel / Fax 03-3358-7064 E-mail email@ccnejapan.com
Web http://www.ccnejapan.com

★講演会 原子力市民委員会 核廃棄物部会公開研究会
-使用済み燃料乾式中間貯蔵と余剰プルトニウムを考える-

米国プリンストン大学公共・国際問題教授フランク・フォンヒッペル及びフランス在住のドイツ人エネルギー問題専門家マイケル・シュナイダーが来 日、講演会を行います。非政府団体「国際核分裂性物質パネル(IPFM)」共同議長及びメンバーの二人は、プルトニウム分離(再処理)及び使用に 関するIPFM作業グ
ループで、日本の他、再処理をしている中・仏・印・露・英の政策について分析しています。
詳しくは:http://www.takagifund.org/upload/CCNE_event_20130520.pdf
日時:5月20日(月) 18:30~20:30
場所:連合会館201室(千代田区神田駿河台3-2-11 J R:中央線・総武線御茶ノ水駅(聖橋口)/地下鉄:新御茶ノ水駅、小川町駅、淡路町駅(B3出口)
アクセス:http://rengokaikan.jp/access/
参加費:1000円
-「国際核分裂性物質パネル(IPFM)」
2006年1月に設立。核兵器国と非核兵器国両方を含む17カ国の軍備管理・拡散防止問題の専門家からなる独立したグループ。*核兵器の原料となるプルトニウムと高濃縮ウランの管理・削減政策を提案

★原発ゼロノミクス ~東電解体と賠償問題~
http://e-shift.org/?p=2642#more-2642
日時:5月23日 (木) 18:30~20:30
場所:渋谷商工会館・大研修室(渋谷駅 宮益坂口より徒歩5分)
※アクセス:https://www.city.shibuya.tokyo.jp/est/shoko.html
資料代:1000円(eシフトブックレットVol.3『日本経済再生のための東電解体』つき)
※ブックレットをお持ちの方は400円
申込:前日までにこちら(http://p.tl/iOlN)からお申込ください。
主催:eシフト(脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会)/ 原発ゼロノミクスキャンペーン、緑茶会(脱原発政治連盟)
問合せ: eシフト事務局(FoE Japan内) Tel: 03-6907-7217 Fax: 03-6907-7219
ゼロノミクマの活躍ブログもご覧ください:http://zeronomics.seesaa.net/
脱原発を経済再生のチャンスとし、原発の不経済を明らかにする「原発ゼロノミクス」。今回は東電問題に焦点を当てます。福島原発事故による避難者 はいまだに15万人以上、賠償の支払いは遅れ、避難区域の再編によって賠償打ち切りが始まっています。東京電力「延命」の理由としくみを整理する とともに、賠償支払いの実態について、現場の状況を含めて報告します。

★映画『シェーナウの想い』上映会+トークイベント
http://www.otsukishoten.co.jp/news/n6133.html
日時:6月1日(土)、2日(日) 開演18:30(開場18:00)
会場:アトリエ・ハコ(西荻窪駅南口徒歩3分)※地図 http://atelier-haco.com/map.htm
会場費:1000円(映画・トーク共通) 定員:30名
お問い合わせとお申し込み:
https://docs.google.com/forms/d/17lKBTIJgeDBi64RAHBSUmE5dcH6Q4iO4CsHcFFkdynI/viewform
ドイツの小さな町が、脱原発の願いのもとに自ら自然エネルギー100%の電力会社を立ち上げるまでを描いた映画「シェーナウの想い」を上映。その 後、ドイツから帰国中の田口理穂氏(『市民がつくった電力会社』著者)と高橋真樹氏(『自然エネルギー革命をはじめよう』著者)、さらに各地で市 民発電や自然エネルギー事業に取り組む方をゲストに、地域からはじまるエネルギーと民主主義の未来を語ります。
※6月1日には藤野電力の鈴木俊太郎さん、2日にはTHEATRE BROOKの佐藤タイジさんがゲスト登場。
藤野電力 http://fujinodenryoku.jimdo.com/
佐藤タイジWEBサイト http://www.taijinho.com/

★さようなら原発
6.2つながろうフクシマ!さようなら原発集会
http://sayonara-nukes.org/
日時:6月2日 開場12時半 
場所:芝公園23号地(google map参照)
(地下鉄「御成門」「芝公園」「赤羽橋」2分、「大門」5分、JR「浜松町」12分)
発言 : 大江健三郎さん、落合恵子さん、鎌田慧さん、澤地久枝さん ほか
14:15にパレード出発
パレード:芝公園~西新橋~新橋~日航ホテル前~東電本社前~日比谷公園・中幸門(流れ解散)
※約1時間半のコース(1コースのみです)
主催:「さようなら原発一千万署名」市民の会

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