オノ・ヨーコさんらNY州のシェール開発の為のフラッキング問題に意見書提出
2013-02-06 02:38:08NEW !「脱原発の日」のブログより
テーマ:ENERGY
【シェールオイルのコストが安くない理由と放射能トレーサー】
みなさまへ
いろいろなメールやブログで、原発への代替として、非在来型天然ガスのひとつ、シェールオイルの長所があげられています。
気になるのは、コスト安だとの誤解が一般にあり、それで原発代替として歓迎する意見が多いという点です。
しかし、以下のブログによれば、シェールガスも(ウランと同じように)長期の売買契約、それも20年のようです。
http://www.newsweekjapan.jp/column/ikegami/2012/12/post-603.php
池上彰News Week 斜め読み
「シェール革命とはいうけれど」 2012年12月10日(月)11時49分
ですから米国などでの相場が大幅に下がっても、日本が買う分は今後長らくは安くはならないでしょう。
すべて電気料金に転嫁されるため、日本の商社などは何の懸念もなくこの開発を続けているはずです。
日本に対して米国からシェールオイルを買え、買え、という要求も多いであろうと想像されます。
また、シェールガス(米国、カナダ)、コールベッドメタン(オーストラリア)などの非在来型天然ガスは、
簡単に露天掘りできる良質の従来型天然ガス(ロシアが世界最大産出)とは異なり、開発がより困難であるため、
さまざまな面で産出地の環境や地域社会を破壊し、住民の生存権に関わる社会問題を引き起こしています。
米国やオーストラリアでは飲料水汚染が深刻化し反対運動が強まっていますし、
イギリスでも、シェールオイル開発が原因の軽度の地震が起こり、懸念が強まっています。
シェールオイル開発技術は、現在、日本の南海トラフでのメタンハイドレート開発の試掘においても顧問会社となっているハリバートン社の特許ですが、
この会社はメキシコ湾油田開発において、掘削抗井の装置点検が不十分であったため、
あの悲惨な暴噴と火災を引き起こし、主要開発会社であった英国石油と裁判闘争となりました。(一応、後者が敗訴。)
日本の秋田でもシェールオイルの試掘が行われていますが、本格的な開発になれば、以下のようなデメリットがあります。
これらの点は米国、豪では長らくその開発が行われて分かってきた事実ですから、秋田で本格的開発が始まれば必ず発生してくることと思われます。
1)広大な土地が利用される。(まず垂直に堀り、地下深くで水平井戸を長く掘るため)
2)多量の水が使用され、数十種類の溶剤が少量ずつ、多数の抗井に入れられ、多量の排水を生じさせ、
それが表土に再浮上し、排水の処理問題が起こる。
3)帯水層の下での開発になるため、帯水層汚染が起こる。
4)飲料水に混入する。(水道からオイルや、利用した溶剤が出る。)
5)地元の雇用は一時的なものにとどまり、その後は一時労働者も去り、
昼夜無休の無人化された掘削機や分離器からの騒音は絶えがたいほど。
6)汚染排水などのため、周辺地価も下落。住民は土地が売れず、移転もできず、
鬱病や自殺が発生している(オーストラリア)。
7)生産効率を上げるため、マイクロ波をかける。それが微震を引き起こす。
8)マイクロ波利用においては、溶剤に放射性物質を入れ(放射性トレーサー)、その発生位置をレーダと人工衛星を使って検知する。
その放射性トレーサーが飲料水に混入し、健康への住民の懸念を高めている。
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*英語ウィキペディア 「水圧破砕関連の放射性物質」より抜粋訳
http://en.wikipedia.org/wiki/Radionuclides_associated_with_hydraulic_fracturing
(利用される放射性同位体)
「マグネシウム56,ナトリウム24,テクネチウム99m、銀110m、アルゴン-41, アンチモン124, 臭素82,ヨウ素125,ヨウ素131,イリジウム192,スカンジウム46。
一度の注入毎の放射性物質の最大量は、原子力規制委員会により管理されている。たとえば、ヨウ素131は気体状で、合計100ミリキューリまで、一度の注入につき20ミリキューリを超えてはいけない。ヨウ素131の液体は、合計50ミリキューリまでで、一度の注入につき10ミリキューリを超えてはいけない。イリジウム192は、フラックサンドに分類される状態のもので、合計で200ミリキューリまでで、一度の注入につき15ミリキューリを超えてはいけない。銀100mは液体状で合計200ミリキューリまで、一度の注入につき20ミリキューリを超えてはいけない。」
(健康影響の可能性)
液体状のラジウムが水圧破砕で放出される排水から飲料水に入り込み、最大で1リットルあたり、18,035ピコキューリ、アルファ線の総量は1リットルあたり40,880ピコキューリもあった。
(規制)
原子力規制委員会と、州レベルで認可された機関が、米国での水圧破砕で放射性物質の注入利用を管理する。連邦と州の管理官は、掘削排水を受け入れる下水処理工場に放射能検査を要求していない。ペンシルバニアでは、2008年に水圧破砕掘削ブームが始まったが、これらの下水処理工場から下流にある飲料水摂取工場のほとんどは、2006年以前から放射能の検査はしていない。環境保護省は、ペンシルバニア州環境保護局に、いくつかの場所での地域の水道系を採取するよう求め、排水処理施設を集中管理にし放射性物質の検査を行うようにした。安全な飲料水基準は、放射能レベルに関しては未だ確立されておらず、給水会社は、自社が給水する水のラドンと放射性物質の線量を市民に知らせるよう求められているが、それが常に行われるわけではない。放射性物質のトレーサーは、個々の抗井の破砕液体の化学物質構成を示すウェブサイトである、フラック・フォーカスにいまだ掲載されていないが、連邦および州の規制担当局は、それらの利用について記録を取っている。 (以上)
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9)抗井から回収する際にメタンが大気に漏出する。シェールオイル、コールベッドメタンはメタンが多く、それがCO2の21~72倍の温室効果ガスであるため、温暖化が加速される。
取り返しのつかない環境汚染が起こる懸念がこんなにあります。
さらに、これを燃やせば、やはり大気中にメタンが放出されるでしょうし、またこれが利用されるコンバインドガスタービンで作られる合成ガスの成分や大気漏出の度合い、それがもたらす環境汚染や健康影響の懸念もあると思います。
コンバインドガスタービンをただ、熱や電気の発生に使うだけでなく、産業界はそれに加えていろんな付加価値を求め、大分では強力なダイオキシンを含む農薬をつくっています。 昨年までは3~4本の真っ白な炭化水素の柱が煙突からモクモクでていましたが、今や20本くらいになっています。
多目的の複合炉であるからこそ。企業には共同で利用するうまみがあり、「効率が高い」と喧伝されるわけですが、実際の発電だけの効率としては、どうなのでしょうか?
その一方で水道は民間経営に委託されつつあり、民営化に移行する日も遠くないと思われます。秋田県においても、上記ウィキにあるペンシルバニア同様に、(原発事故直後ならともかく)平時には水質アセスメントは放射能検査を求めていないことでしょう。しかし「効率」を考えれば放射性トレーサーとマイクロ波は必ず使われるでしょう。地震の原因となるのは事実であり、この地震国でそのような掘削を行うのが適切とは思えません。
こういうことがすべて分かるのは、20年も続く、そのようなガス開発は始まって何年か後のことですが、そのときには取り返しがつかない環境汚染が発生していることになります。
日本において原発をやめたいからといって、海外でそのように社会問題化しているものを、今後長らく、日本の主力エネルギーとすることが可能とは思えないのです。そういう投資はいずれ破綻するでしょう。 化石燃料はウラン同様に、決してエネルギーの安全保障にはつながらないものなのでしょう。
シェールオイルのコストは上記のような長期契約があるため今後も決して安くはならない、ということだけでも、関連情報として広まってほしいと思います。
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(参考)
http://artistsagainstfracking.com/take-action/
フラッキングに反対するアーティストたち
クウォーモ知事へ
私は、フラッキング(水圧破砕)が私たちの飲料水、空気、気候、地域社会にもたらす影響を心配しています。
私はシェールガス開発のためのフラッキングは、すべてのニューヨーカーたちにとって危険なものであると考えます。
どんなに規制をしてもフラッキングは安全にはなりえません。それが行われるとても深い地下での高圧下では、
抗井(こうせい)のセメントは割れて漏出し、有毒物質を飲料水中に、強力な温室効果ガスであるメタンを大気に放出します。
巨大な嵐サンデーとハリケーン・アイリーンに襲われた私たちはみな、気候変動の危険性をわかりすぎるほどわかっています。
私はこれを、環境保護省によって提案された大量の水圧破砕に関する修正規制への公式なパブコメとして提出します。
どうかニューヨークをフラッキングしないでください。そうする代わりに、ニューヨークをクリーン・エネルギー州にして、
エネルギー節約対策とクリーンエネルギー生産においてこの国をリードしましょう。
そうすれば私たちはコストを下げ、雇用を創出するだけでなく、健康、環境、未来を守ることになるでしょう。
私は環境保護省がそれら規制を撤回して、ニューヨークでのフランキングを禁止することを
クウォーモ知事に要請するよう、強く求めます。
http://artistsagainstfracking.com/artists/ (連名しているアーティストたち)
オノ・ヨーコ、ショーン・オノ・レノン、キョウコ・オノ、坂本龍一、ロバート・デニーロ、ジュリアン・ムーア、スティーブン・タイラー、リブ・タイラー、
サルマン・ルシディ、ポール・マッカートニー、リンゴ・スター、他
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http://democrats.energycommerce.house.gov/sites/default/files/documents/Hydraulic%20Fracturing%20Report%204.18.11.pdf
概略:
同委員会は米国での水圧破砕の実態調査の一環として、14の主要な石油・ガス会社に、2005年から2009年の間に自社が水圧破砕に利用した化学合薬品のタイプと分量、さらにその薬品に含まれる化学物質の成分の公開を求めた。 (このpdfの最後にその化学薬品のリスト)
2005年から2009年の間に主要な14の石油・ガス化発企業は、750の化学物質と他の合成物を含む、2,500の水圧破砕用の化学薬品を使用した。「総計でこれらの企業は、この年月中に、7億8000ガロンの水圧破砕用化学製品を使用した―ただしこれには掘削抗井で添加水は含まれない―」という。 (*1ガロン=3.78リットル)
そして「そのうち最も多く使用されたのが、有害大気汚染物質で、「飲料水安全条例」下で今後規制される可能性があるメタノールである」という。29の化学物質は、同条例下で「発ガン性が知られているか疑われている」ものであるという。
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anatakara
以下は参考サイトです。
http://jp.reuters.com/article/3rd_jp_jiji_EnvNews/idJPjiji2012072600326
米EPA、フラッキング問題で家庭への水供給停止(転載)
【ワシントン25日ロイター時事】米環境保護局(EPA)は25日、ペンシルベニア州ディモックの4軒の家の井戸水を再検査した結果、安全が確かめられたとして、今年1月以来続けてきたこれらの家への水供給をやめると発表した。
ディモックでは、近くの頁岩層ガス(シェールガス)採掘によって飲料水が汚染された可能性を示唆するデータを住民と自治体当局が提出したことから、EPAは水の再検査をし、4軒には水を供給していた。EPAは「各家の水の試験では、今後も水供給を続けるべき理由を見いだせるような汚染は検出されなかった」としている。
また、一つの井戸からは大量に摂取すると神経に問題を起こすと見られる高濃度のマンガンが検出されたが、井戸の濾過装置を使うと健康に問題のない水準にまで濃度が低下したと指摘した。
ディモックの住民はキャボット・オイル・アンド・ガス社が掘削を始めた2009年以降、水が異臭を発するようになったとしている。ディモックは、ジョシュ・フォックス監督が「ガスランド」というドキュメンタリー映画で取り上げてから、フラッキング(水圧破砕)と呼ばれるシェールガス採取法をめぐる論争の中心地となった。
フラッキングなどのガス採取法によって、これまで採取が困難だったところでも生産ができるようになり、米天然ガス業界に革命をもたらした。しかし、一方で環境保護グループなどは、住宅や学校近くでのこの方法による採取は一部で土壌や地下水を汚染していると批判している。
オノ・ヨーコさん 反「フラッキング」アーティスト団体を設立
http://www.excite.co.jp/News/science/20120901/Leafhide_eco_news_awSTfderOI.html
地下水汚染に揺れる天然ガス開発
http://www.nikkei-science.com/201202_108.html
水道の蛇口からガスが出る?
水圧破砕法(ハイドロ・フラッキング)によるシェールガス開発の危険性
http://www.nygreenfashion.com/html/learn/hydrofracking.html