クウェート 原発計画中止 福島事故受け昨年7月
2012年2月22日 東京新聞夕刊
【クウェート市=共同】日本などと原発開発協力を進めていた中東の産油国クウェートの政府機関研究員は二十一日、東京電力福島第一原発の事故を受けて昨年七月に原発計画の中止を打ち出したことを明らかにした。共同通信などの取材に答えた。
東日本大震災による原発事故後、世界で原発停止の動きが出ているが、日本が協力を進めている国が中止を決めるのは異例。
クウェートは二〇二二年までに四基の原発建設を計画。〇九年に原子力委員会が組織されたが、福島の事故から四カ月後の昨年七月、国家元首のサバハ首長が同委員会を解散する首長令を出した。
原子力委員会の一部機能が移された「クウェート科学研究所」のオサマ・サエグ研究員らは「福島原発の事故後、『なぜ(危険な)原発が必要なのか』という声が国民の間で高まった」と背景を説明。狭い国土の中で放射性廃棄物の貯蔵場所をどこに設置するのかなどの問題もあったと指摘した。
クウェートは原油資源を温存するために原発建設を計画。一〇年に日本や米国、フランス、ロシアと原子力エネルギーや原発の開発協力文書を交わしていた。
福島の事故を受けてドイツ、スイスが将来の原発停止を決めたほか、イタリアも国民投票により、原発再開にストップがかかった。