朝日新聞 マイタウン 大分 2011.10.25
大分 震災地がれき受け入れる自治体がゼロに
2011年10月25日
東日本大震災で生じた被災地のがれきの広域処理を巡り、受け入れを前向きに考えている県内市町村や一部事務組合はゼロになったことが分かった。各団体は21日までに県を通じて環境省に報告した。
環境省は今春も自治体に意向調査をしたが、その後にがれきから放射性物質が検出されたことなどから、再調査している。
検討状況や処理能力について、A=すでに受け入れている、B=具体的な検討を行っている、C=受け入れに向けた検討を行っている――の三択から選ぶ形。その結果、「該当する選択肢がない」として全18市町村と2事務組合はABCいずれも選択せず提出した。
春の調査では県内から豊後大野市、豊後高田市、佐伯市、国東市、別杵速見地域広域市町村圏事務組合の5団体が「受け入れ可能」と答えてい た。だが8月に国東市、9月に豊後大野市が撤回。今回は加えて佐伯市と豊後高田市、別杵速見地域広域市町村圏事務組合も手を下ろしたことになる。
佐伯市は「受け入れ可能な廃棄物は、放射性物質に汚染されていないという証明があり、佐伯市が独自に放射線測定器で安全を確認したものに限る」という姿勢だ。担当者は「(三択の質問には)該当するものがなく、いずれも選ばなかった」と説明している。
別杵速見地域広域市町村圏事務組合は「放射性物質に汚染されたものは受け入れない、ということもあるが、施設が老朽化しており、国が提示 した基準を満たしていない」として不可能だと判断したとしている。他の自治体は、取材に「処理能力に余裕がない」(中津市など)、「できる限り支援したい が市民の健康保護が第一」(大分市)などと話している。(城真弓、稲野慎)
朝日新聞
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毎日新聞 地域ニュース 2011.10.28
静岡 知事「がれき受け入れを」 県内に再検討呼びかけ
◇岩手の山田・大槌で発生 「処理能力の1%で」
東日本大震災による津波被害を受けた岩手県山田、大槌両町で発生したがれきを巡り、川勝平太知事は可燃性廃棄物の処理を受け入れるよう県内に呼びかけている。被災地のがれきを巡っては県内で焼却処理施設を運営する全31市町、事務組合が、国の調査に放射性物質混入の不安を理由に受け入れはしないと回答。川勝知事は「処理能力の1%で受け入れを」と再検討を働きかけていく考えだ。
震災後の全国知事会で、静岡県は被災地のうち岩手県への支援を担当することになり、同県からの要請で山田、大槌両町に職員を派遣し、復旧や行政サービスを手伝ってきた。9月末で両町への職員派遣は終了したが、川勝知事はがれきの処理に悩む両町のため、「引き続き支援していきたい」と可燃性のがれき処理を受け入れる意向を示したという。
一方、被災地の廃棄物の広域処理が進まないことを受け、環境省は今月初め、全国の自治体に受け入れ可能かどうかの調査を実施。県内で可能と回答したところはなかった。県廃棄物リサイクル課によると、多くが「放射性物質への不安で、住民の理解が得られない」との理由で受け入れを見送っているという。
同省が今年4月に実施した同様の調査では、42都道府県、572市町村などが受け入れを表明し、県内でも複数の自治体などが可能としていた。当時は東京電力福島第1原発事故による放射性物質の拡散は知られていなかったが、その後、各地で埋め立て処理ができない国の基準値8000ベクレルを超える放射性セシウムが焼却灰から検出された。「どのようなごみを燃やすと基準値を超えるのかなど、分からないことが多く慎重にならざるを得ない」(浜松市)など、受け入れ辞退に転じる自治体が増えた。
4月調査時点で県内での受け入れ可能な廃棄物の量は約6万トン。県はそのうちの1%にあたる600トンを受け入れる案を提示し、改めて各自治体などに意向調査を進める。
9月の台風15号などで出たがれきの処理で受け入れる余裕がなくなった自治体もあるとみられ、県廃棄物リサイクル課は「最新の受け入れ可能状況も調査し、1%なら受け入れられるかどうか聞いていきたい」と話している。【仲田力行】
毎日新聞
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朝日新聞 マイタウン 京都 2011.10.26
京都 震災ゴミ 受け入れ撤回
7市町「市民へ説明困難」
東日本大震災で出た災害廃棄物の受け入れ問題で、当初前向きな姿勢を示していた府内7市町が方針を撤回した。今月、環境省の再調査に「受け入れ困難」などと答えた。放射性物質への不安を背景に、市民らに安全性を説明できないと判断したという。
受け入れの意向を撤回したのは京都市、舞鶴市、福知山市、亀岡市、伊根町、船井郡衛生管理組合(南丹市、京丹波町)。環境省が4月に実施した調査では、受け入れ可能な廃棄物の種類と量を回答していた。
京都市は、生ごみや家具類を年間5万トン受け入れられるとしていたが、今回は「受け入れは検討していない」と答えた。市は8月の「五山送 り火」で岩手県陸前高田市の松の薪(まき)を燃やす計画を進めたが、放射性物質の検出で断念した経緯がある。担当者は「現状では、市民に安全性を説得する 材料がない」と話す。
舞鶴市の担当者は「当初は被災地が大変な中、全国の自治体が努力すべきだと考えて手を挙げたが、市民への説明は難しい」と言う。伊根町は 「専門家の意見を聴くといった準備ができておらず、慎重な対応が必要と判断した」。船井郡衛生管理組合も「地元の理解がないと受け入れられない」と説明し ている。
福知山市は当初、生ごみなら年間1500トン受け入れられるとしていた。担当者は「今回の調査はがれき処理を想定しており、対応は困難だ」と言う。
一方、相楽東部広域連合(和束町、笠置町、南山城村)は調査に対し、年間70トンのがれき受け入れが可能と答えた。担当者は「災害はお互い様だから、できるだけ受け入れたい。もちろん、安全性の確保が大前提だ」と話す。
環境省は今回、災害廃棄物を焼却する場合は、放射性セシウム濃度が焼却炉の種類によって1キロあたり240~480ベクレル以下であれば 問題ないとする指標を自治体側に示した。それでも、「国の基準は根拠がわからない」(亀岡市)との声も出ている。環境省の担当者は「受け入れ困難とした自 治体にもデータを提供し、今後も検討を呼びかけたい」と話している。
朝日新聞
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神戸新聞 2011.10.26
兵庫 「がれき受け入れ困難」兵庫県内すべての市町回答
東日本大震災で出たがれきの分担処理をめぐり、環境省が現在行っている調査に対し、兵庫県内のすべての市町(一部事務組合含む)が、「受け入れ困難」と回答する方針であることが25日、分かった。同省が4月に行った調査では大半の市町・組合が受け入れ可能との認識を示していたが、放射性物質への懸念などで一転。受け入れを表明している自治体は全国でもごくわずかで、安全性確保を求める声が高まっている。
岩手、宮城、福島の3県で発生したがれきは推計2300万トンと膨大。環境省は岩手、宮城県分を全国で分担して処理する方針で、東京都と岩手県が9月末に処理協定を結んだことを皮切りに全国で進めたい考え。
調査は今月28日を締め切りとし、沖縄県を除く全国の自治体に対し、既にがれきの受け入れを実施している▽被災地への職員派遣など具体的な検討を行っている▽受け入れに向けた検討を行っている‐の3択で尋ねた。
兵庫県によると、ごみ処理ができる21市6町11組合のうち神戸市を除いてすべて回答。3択のいずれかに当てはまると答えた市町・組合はなかった。神戸市は取材に対し「現段階で受け入れ検討はしていない」と答えた。
4月の調査では、21市4町4組合が、年間計15万トンの可燃がれきを受け入れ可能などと答えていたが、市民の反対などもあり軒並み方針を撤回。尼崎市は「処理施設に放射性物質がどのようにたまるかなど詳細が分からないと市民に説明できない」。西宮市も「市民生活に影響が出る可能性があり、検討できる段階にない」とする。
環境省廃棄物対策課は「調査結果については途中で答えられない。がれきが取り除かれないと復興は進まないので、全国から善意の申し出を待ちたい」とする。だが、東京都のほか、受け入れを表明しているのは山形県など数えるほど。兵庫県環境整備課は「焼却施設への影響など不明な点が多く、国は説明不足だ。もっと丁寧に安全性が証明されれば、検討の余地はあるはず」としている。
(上田勇紀)
神戸新聞
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中日新聞 2011.10.26
三重、被災地がれき受け入れゼロ 13市町・組合が撤回
東日本大震災で発生した岩手、宮城両県のがれきの受け入れ可能量を国が再調査している問題で、三重県は25日、対象の全市町と一部事務組合が、受 け入れ「不可」か「困難」との回答内容を環境省に報告した。4月の調査では10市町と3組合が「可能」と回答していたが、放射能汚染の懸念から方針を変え た。
本紙が、ごみ処理関連施設を持つ19市町と6組合、県に取材した。方針を変えた自治体のうち、津市は「国の安全基準が明確でない」、いなべ市は「市民感情を考えるとできない」と回答。台風12号の被害を受けた熊野市は「台風で大量のがれきが発生したため」と説明した。
ほかに受け入れ方針を変えたのは四日市市と鈴鹿市、亀山市、鳥羽市、志摩市、尾鷲市、紀北町、伊賀南部環境衛生組合、桑名広域清掃事業組合、伊勢広域環境組合。
「今後受け入れを検討したい」との自治体や組合もあったが、いずれも「放射能汚染の問題がクリアされたら受け入れを検討する」などの条件付きで、現時点での受け入れは困難と判断した。
(中日新聞)
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朝日新聞 宮崎 2011.10.22
宮崎 がれき受け入れ、全市町村が消極的
東日本大震災の被災地で出た災害廃棄物の受け入れ先問題で、県内26市町村と四つの一部事務組合のすべてが、環境省による「受け入れ検討状況調査」に対し、消極的な回答をしたことが分かった。この調査には、不安視されている放射性物質への対策などについて記述がなく、受け入れる余力のある自治体も「住民の不安はぬぐえない」などとしている。
調査は、受け入れ可能量を尋ねた前回4月に続くもので、今回は21日を締め切りとして、受け入れの検討状況を尋ねた。
前回調査では、宮崎市など5市が受け入れ可能量を回答したが、その後、東京電力福島第一原発の事故の影響が広範囲に及ぶことが分かり、5市とも放射性物質に汚染された廃棄物の受け入れ拒否を表明した。
今回調査に対し、宮崎市は「受入不可」とだけ記入して回答。市は、関東地方の廃棄物処理施設の焼却灰から高濃度の放射性セシウムが検出されたことなどから「安全性が担保されてない」とみており、「被災地や国が困っていることは理解できるが、市民の安全を考えると、受け入れられない」と説明している。
同様に、都城市も「放射性物質に汚染された焼却前のがれきがどう運ばれてくるか分からない。住民の不安を考えると、現状では難しい」。延岡市も「国は『マニュアルでやれば大丈夫』と言うだろうが、それでは住民の不安はぬぐえない」と話し、「放射性物質に汚染された廃棄物の受け入れはできない」と回答したという。
そもそも、調査の回答欄に「受け入れ不可」という選択肢はなく、(1)既に受け入れ(2)職員派遣などの具体的な検討をしている(3)受け入れに向けた検討をしている――の三つだったことも市町村などを戸惑わせた。
相談を受けた県循環社会推進課は「国が3択で受け入れを強制しているわけではないと思うが、(3択に該当しなければ)空欄にしたり、(3択以外の記入欄に)『受け入れ困難』などと書き込むこと」を例示したという。
同課は「国は東京都が受け入れを表明した成果を強調するが、放射性物質の処理方法や基準は変わっておらず、安全性が担保されたと市町村に受け止められていない」とした。
環境省廃棄物対策課は「(調査は)前向きな回答をした自治体と、被災自治体とをつなぐためのもので、『反対』や『どちらでもない』という回答を求める気はなかった。(がれきの受け入れに絡む)放射性物質で健康被害を生んだり、環境汚染を生んだりするという見方は、誤解だと思っているので、引き続き説明していく必要がある」としている。
朝日新聞
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熊本日日新聞 2011.10.22
熊本 被災地がれき受け入れ拒否 熊本市など環境省に
熊本市など県内8団体は21日までに、東日本大震災の被災地で発生した、がれきなど産業廃棄物の受け入れについて、「自然環境への影響など安全性が確認できない」などとして拒否することを熊本県を通じて環境省に回答した。
同省は、岩手、宮城両県の災害廃棄物の放射性セシウム濃度について、通常の埋め立て処理や県外搬出に問題ないレベルと判断。被災地以外の自治体に受け入れが可能な廃棄物の種類や量、条件などを再調査していた。
県内では、処理施設を持つ熊本市と天草市、水俣市、山都町、大牟田・荒尾清掃施設組合、天草広域連合、水俣芦北広域行政事務組合、阿蘇広域行政事務組合の8団体の意向を聞いたが、いずれも受け入れに難色を示した。
九州地方環境事務所(熊本市)は「被災地だけでの処理に限界があり、何年かかるか分からない。全国の皆さんの力が必要。安全に処理する環境整備には環境省が責任を持つので、何とか協力をお願いしたい」と話している。
一方、東京電力福島第1原発事故で、関東などから県内に避難・移住した母親らでつくる「STOP!放射能の会」は同日、熊本市などに回答内容を照会。同市役所で会見した東しのぶ代表代行(35)は「自治体などが受け入れに慎重に対処してくれている状況はありがたい」と評価。「私たちの命にかかわる重大なことが、見えないところで決められるのは恐ろしい。県などは積極的に情報を公開し、民意をくみ取るべきだ」と話した。(潮崎知博、川崎浩平)
熊本日日新聞
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中日新聞 2011.10.22
【岐阜】国へ根強い不信の声 大震災がれき受け入れゼロ
東日本大震災で発生したがれきの受け入れ調査で、環境省に回答した県内全39市町村と5組合が受け入れを拒否した。4月の調査では12市と6組合が受け入れ意向を示していたが、9市と5組合が撤回し3市と1組合が回答を保留した。放射能汚染への不安と、焼却灰の埋め立て基準以外に判断材料を示さない国への根強い不信の声が相次いだ。
「放射能汚染が全くないとの確証が得られない中、住民理解を得るのは難しい」
中日新聞の取材にそう答えた下呂市は4月の調査で「被災地支援の立場から処理能力の範囲(年間7000トン)で受け入れる」と回答。その後、住民から不安の声が上がった。当初から収集場所の情報提供と放射能汚染がないことの証明が条件だったが、国が明確な姿勢を示さない中、9月に撤回した。
年間2000トンを受け入れると回答していた岐阜市では、市議会が9月の定例会で「受け入れ拒否」の意見書を全会一致で可決。細江茂光市長は20日の会見で「市民の代表である議会の判断は重い」と撤回を表明した。
当初から「受け入れられない」としていた関市では、隣接する岐阜市が受け入れに前向きな姿勢を示しただけで市民から「煙は飛んでこないのか」と問い合わせが来たという。担当者は「過敏になっており、配慮せざるを得ない」と話す。
一方、回答を保留したのは多治見、土岐、中津川の3市と可茂衛生施設利用組合。多治見市は当初は受け入れ方針を示していたが「短期間で決められない」と説明。「国が災害廃棄物の基準をつくり国民への説明をしてから(地方に)言ってきてほしい。国民への説明を市に任せのか」と国の対応を批判した。
中日新聞
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毎日新聞 秋田 2011.10.21
秋田 東日本大震災:がれき、受け入れは「ゼロ」 県調査、25市町村・組合が回答
東日本大震災の災害廃棄物(震災がれき)受け入れについて、県内の25市町村・事務組合が拒否の意向を示していることが20日分かった。県は焼却後の放射性物質の濃度など、がれきの安全性を確認した上で受け入れるとしていたが、市町村の協力が得られない状況で、受け入れは困難となった。
県は岩手県の震災がれき受け入れの打診を受け、可否について県内25市町村と、市町村で作る7事務組合を対象に調査を実施。このうち25市町村・事務組合から回答があった。調査では、既に震災がれきを受け入れているか▽受け入れを前提とする協議会はあるか▽受け入れを考えているか--の3項目を確認。回答した市町村・事務組合はいずれも否定した。
秋田市は14日、穂積志市長が「放射性物質の安全性が確認できない」として受け入れ困難と発表。大館市と小坂町では首都圏から運び込まれた焼却灰に国の暫定基準値を超す放射性物質が含まれていたことが分かり、搬入再開に反対する住民運動が起きている。
県環境整備課は「受け入れを発表すれば観光や産業への悪影響、住民からの反発が避けられないと判断したのではないか」とし、まだ回答していない7市町村・事務組合も受け入れないとみている。
県は21日、回答をまとめて国に報告する。【野原寛史】
毎日新聞
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西日本新聞 2011.10.22
熊本・宮崎・鹿児島 震災がれき 九州3県受け入れゼロ
東日本大震災の被災地のがれきなど災害廃棄物の受け入れについて、九州7県では熊本、宮崎、鹿児島の3県が環境省に対し、受け入れを検討する市町村や一部事務組合はないと回答したことが21日分かった。焼却灰から放射性セシウムが検出され、肉牛の稲わら汚染が発覚したことで不安が広がり、春の調査で「処理可能」と答えていた自治体が相次いで方針転換したとみられる。
環境省が4月に都道府県に行った調査では、九州全7県の約50自治体・事務組合などが「処理可能」と回答していた。環境省は今月上旬に再調査を依頼。21 日が回答期限で、福岡、佐賀、長崎、大分の4県は取材に対し「環境省より先に公表できない」などと結果を明らかにしなかった。
ただ、19日には「年間で最大18万トン受け入れ可能」と4月に表明していた福岡市が受け入れ拒否を県に報告。「安全性が保証できない」との理由だ。がれき受け入れなどの被災地支援策を市議会で議決した福岡県豊前市も、隣接2町とつくる一部事務組合が「住民の理解が得られない」と調査に白紙で回答した。
14日に調査の依頼を受けた長崎市も「放射性物質について専門家の見解はさまざまで、短期間での判断は難しい」と回答を見送った。これまでに「(放射線の 怖さを知る)被爆地なのに受け入れるのか」など批判のメールや電話が70件ほど寄せられたという。環境省は「一日も早い復興のために災害廃棄物の広域処理 は必要だ。受け入れを検討してもらえるよう今後も呼び掛けたい」という。
=2011/10/22付 西日本新聞朝刊=
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佐賀新聞 2011.10.22
佐賀 震災がれき 放射性物質汚染が懸念 県内受け入れ困難
東日本大震災で発生したがれき20+ 件受け入れについて環境省が行っている再調査に対し、佐賀県内5市町と3つの一部事務組合のうち、佐賀市など7団体が「現状では受け入れられない」「困難」と回答することが21日、分かった。放射性物質に汚染されたがれき20+ 件が持ち込まれることへの懸念や、施設の処理能力を理由に挙げている。
再調査の回答期限の21日、各団体に回答内容を聞いた。受け入れ困難としたのは佐賀20+ 件、唐津、多久、伊万里の4市、西松浦郡有田町と、脊振共同塵芥処理組合(神埼市、吉野ケ里町、佐賀市の一部)、鳥栖・三養基西部環境施設組合(3市町)の計7団体
佐賀市は「最終処分場が放射性物質除去を前提としておらず、完全に除去できる確証がない。焼却しても放射性物質が濃縮され、規制値を超す恐れがある」と懸念。鳥栖・三養基地区の組合は焼却灰の一部の処理を依頼している業者が「放射性物質が含まれていた場合は引き取れない」としていることも影響したという。
杵藤地区広域市町村圏組合(武雄市など7市町)は「まだ回答する段階にない」とし、「放射性物質の汚染廃棄物も含まれ、住民の十分な理解が必要。もう少し検討時間がいる」と説明した。
また、基山町が参加している福岡県の筑紫野・小郡・基山清掃施設組合は「判断材料が少なく検討したくてもできない」と福岡県に回答した。
国は焼却灰1キロあたり8千ベクレル以下は埋め立て処理が可能と判断している。市町側は被災地復興への協力を考える一方で、汚染がれきへの住民不安を心配しており、「きちんとした安全基準がないと住民に説明できない」という声が漏れる。4月時点では放射性物質の汚染問題に触れず、処理能力の余裕の調査だったため、多くの団体が「受け入れ可能」と回答していた。
佐賀新聞
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西日本新聞 2011.10.22
福岡市が震災がれき拒否回答 県に「安全性保証できず」
福岡市17 件は19日、東日本大震災の被災地で発生したがれき17 件の受け入れについて「市内に放射性物質を処理できる設備がなく、自然環境への影響などを考えると安全性が保証できない」として、拒否することを福岡県に回答した。県は21日、同市の回答を環境省に伝える。
市は4月、がれき17 件などの災害廃棄物の受け入れ能力に関する同省の照会に対し「年間で最大18万トン受け入れ可能」と回答していたが、受け入れる廃棄物中の放射性物質について国の基準が明確でないことなどを理由に、慎重姿勢に転じた形だ。
市環境局によると、がれきが放射性物質に汚染されていた場合、焼却灰に雨水が混ざって放射性物質が流れ出す恐れがあるが、市内に2カ所ある汚水処理場では除去が不能。処理後の水は最終的に博多湾に流れており、全国でも数少ないカブトガニの産卵場でもある今津干潟(西区)などへの影響も考慮したという。
=2011/10/20付 西日本新聞朝刊=
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中日新聞 2011.10.22
【滋賀】被災地がれき、全市町が受け入れ不可 放射線不安に市民感情
東日本大震災で発生した岩手、宮城両県の大量のがれきを処理するため、環境省が全国の自治体を対象に行った受け入れ調査で、意見を取りまとめた県によると、県内の全市町が「受け入れできない」と回答していた。放射性物質に対する不安などが理由とみられる。県の担当者は「市民感情もある。予想できた結果」と冷静に受け止めている。
環境省の調査内容は、(1)受け入れ実施中(2)検討会議をしている(3)検討会議はしていないが、受け入れに向けて検討する-の中から選ぶようになっている。回答しなかった場合、「受け入れできない」と判断される。
県によると、回答期限の21日までに、全市町が回答しなかった。三者択一の回答はしなくても「市民感情を考えるととても受け入れ表明できない」「説明がつかない」など、精いっぱいの思いを伝える市町もあった。県は14日に開いた説明会の意見も踏まえ環境省に報告する。
環境省は、放射性物質への不安が高まる前の4月にもこのような調査を実施。県内では焼却処理は4市2事務組合が1万2600トン、破砕処理は2市1事務組合が計1700トンも受け入れできると回答していたが、今回の調査で方針が変わっていた。
同省では、市民への過度な不安と混乱を避けるため、受け入れ可能な自治体名の公表はしない方針を示していたが、県の担当者は「自治体名を公表しなくても、いずれ分かってしまう」と話した。 (木原育子)
中日新聞
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