諸事情により、予定していた出版日(11月28日)よりも遅れていたみたいですが、
今か今かと待ちわびていた
『続 謎の空手・氣空術』!!!
やっと拝読させていただきました。
氣空術の不思議な技がとても丁寧に解説されています。
読むと理屈はなんとなくわかるのですが、
それを実技に結びつけるには、不器用な僕はまだまだ時間がかかりそうです
ですが、拳友会の門下生の方々は習得されているので、
努力次第で実技に結びつけるのは不可能ではないかもしれません。
いつも興味深く練習させていただいています。
ちなみに、71ページに僕のことがチョロッと書かれています。
そこらへんの話を少し詳しく書いていきたいと思います。
今年の夏くらいに、畑村先生から炭粉先生を紹介していただき、
僕がそのとき住んでいた学生マンションまで、
施術のため、炭粉先生に来ていただきました。
そのときに、以前から体験したかった『合気上げ』をはじめ、
炭粉先生の著書に書かれていた数々の技を体験させていただきました。
そこで、普通の『合気上げ』にも驚きましたが、
一番ド肝を抜かれたのは、
『人差し指の合気上げ』
僕が全力で体重をのせ、力の限り、炭粉先生の人差し指を押さえこみましたが、
いとも簡単に僕の体は持ち上げられ、つま先立ちにされてしまいました。
本当にビックリしたので、
僕が懇意にさせていただいている、神経科学やスポーツ科学などを専門にしている医学部の先生に、
この『人差し指による合気上げ』を解明していただこうと、炭粉先生から許可をいただきビデオ撮影いたしました。
後日、そのビデオを持って、その医学部の先生の研究室に行き、分析していただくことになりました。
(ちなみに、その医学部の先生は、たまたま偶然なのですが、ベンジャミン・リベットの『マインド・タイム』の翻訳者の方と共同で研究をされている方です。『マインド・タイム』は、炭粉先生の0.5秒説の元になった本です。ささやかな予定調和でしょうか・・・。)
ビデオを見られた医学部の先生は大変驚き、何回も再生を繰り返されました。
そして、以下のことを述べられました。
『いかに筋肉を鍛えようと、人差し指と手のひらの関節部分の強度には限界があり、60kg(僕の体重)もの力が加わると、絶対脱臼する。まだ中指と中指が重なっているのなら、そこにも力が分散するので、こういう現象がおこるのもわからなくはないが、この動画を見ると完璧に逆関節が極まっている。なぜこういうことができるのか全然わからない。全くもって謎。』
結局、その医学部の先生にも解明することができませんでした。
それから、本に書いてあった保江先生と炭粉先生の攻防の様子を述べ、なぜ保江先生がそういうことができるのか、炭粉先生の0.5秒説を述べてから、意見を聞いてみました。
『リベットの説で気をつけなければいけないのは、意識に上るのは0.5秒後だけど、意識に上る前に体自体はいろいろな反応を起こしている。例えば、目に光が入ってきたときは、意識に上る前に眼球はその光の方向に動いている。もしかして、保江先生は無意識レベルでその人を観察し、攻撃に対処していたかもしれない。人間技じゃないけど。』
『でも、自分の研究の性格上、様々な武術の達人や禅の達人の方々にお会いしてきたが、たしかに人間技じゃないことをされる方は何人もいらっしゃる。だから、けっして不可能ということはないと思うよ。』
という見解を述べられました。
本当に『合気』は、不思議な現象です。