前回、

 

ーーー

こんにちわ、

今日は前回の続き。

 

「是非(ぜひ)しらず邪正(じゃしょう)もわかぬ このみなり」

(意味:何が是であり非であるのか分からず、何が邪であり正であるのかを本当に理解することができない私です。)

親鸞の『正像末和讃』のお言葉です。

 

お魚とは全然関係ないんだけども、

世の中の物事にも、「正」を知っていない為に「誤」が分からない事があります。

"タナゴ"を知らないのに"タナゴモドキ"を始めに知ってしまうと

次にタナゴを見た時に、いやいやタナゴモドキと全然違うやないか。てかタナゴモドキってハゼやないか!?

となるわけです。例えが違うな( ´∀` )/

 

ものまね芸人のものまねでも、

オリジナルを知ってる人なら笑えるけども、

知らん人からしたら「・・・。え?」

みたいなとこかな。

 

腑に落ちないけども、

オイカワを知っていれば、

「これは、オイカワだ!」

or

「これは、オイカワじゃない!」

と最低でも二択には絞れますよね。

 

だから、まずは「正」を知る事が大切なのです。

前回はサラっと上澄みだけ覗いてみたので、

今日は少しだけ中層まで潜って見てみましょう。

 

※見比べる個体はどれも7~8cmの若魚サイズです。

それ以下のサイズ、それ以上のサイズの見分けはまた後日してみます。

今は若魚サイズでの話ってことで。

 

まずは、

オイカワ

 

オイカワは何より白銀です。

4cmほどの幼魚はかなりキラキラしています。

少し大きく成長した上のコも同じく頭から尻までキラキラしています。

この"キラキラ"の表現も、冒頭のように

お魚なんてみなキラキラしとるだろ。どの程度の"キラキラ"なんじゃ。となるわけです。

 

とても表現しずらい。

 

なので、このサイズのオイカワをカワムツ、ヌマムツの中から判別したい時は

「口先」を見れば分かる場合があります。

 

オイカワは口先がオレンジ色に染まっています。

(何故かは知らぬ。)

 

さらに、

オイカワ特有の体の縞模様がうっすらと入っています。

オスの模様は濃く出るのはごもっともですが、メスにもその模様は体にあります。

7、8~9cmくらいからその模様は分かりやすいものになるでしょう。

7cmの若魚(上のコ)

別の若魚

個体ごとで模様の強弱はあるかもしれませんね。

 

つまり、

・体全体が光沢がありキラキラしている。

・吻先がオレンジ色である。

・体に縞模様が入っている。

 

続いて、

カワムツ

 

 

カワムツの場合、

オイカワのようにオイカワ特有の縞模様みたいな

カワムツ確定系要素がないので、ヌマムツと比べて。といった具合の話になります。

 

まず、

ヌマムツに比べて、

吻先が丸いです。

目が大きいです。

(微妙に大きく見える)

なので、

私からしたら「可愛いらしい顔つき」に見えるのだと思います。

 

あとは、

ヌマムツに比べて、

背ビレ前方の赤色が目立ちます。

体の鱗模様がはっきり見えます。

 

 

背ビレ前方の赤色に関しては、

ヌマムツにもありますが、カワムツの方がしっかりと赤色が入っているコが多いように思います。

ヌマムツはうっすら、カワムツはしっかり。

どちらにもあるし個体差もあると思うのでおまけ程度です。

 

体の模様がしっかり見える、鱗がしっかり見える、

については、大きい個体は特に分かりやすいのと、

水槽で見ると違いが分かるくらいです。

 

ただこれに関しては、

背ビレ起部から側線までの鱗の数に違いがあるソースがあります。

側線上方横列鱗数と云いますが、

カワムツは11枚

ヌマムツは13枚

とカワムツの方が数が少ない=鱗が大きい。

 

側線上方横列鱗数もカワムツよりヌマムツの方が多いので、

カワムツの方が鱗が大きく、鱗の模様がはっきり見えるっちゅうのは

エビデンスのある事といって十分に参考になるでしょう。

 

ただ、鱗の数を数えるのは至難の業なので・・・

水槽で見て判断した方がいいですね。

 

あと各ヒレは黄色く色づきますね。

 

つまり、"ヌマムツよりも"

・吻先が丸く少し目が大きい。

・体の鱗、模様がはっきり見える。

・背ビレの前縁に赤色がしっかり見える。

 

最後に、

ヌマムツ

 

 

ヌマムツもカワムツ同様に、

"カワムツに比べて"が付きます。

 

前述のカワムツで既出なのでサクッといきます。(私が疲れたw

 

カワムツよりも、

・吻先がとがっています。

 

大きい個体を見比べれば分かりやすいですが、

ヌマムツは吻先がとがりシュッとした顔の印象になります。

可愛い顔のカワムツに比べ、厳つい顔のヌマムツ。でいいでしょう。

 

カワムツよりも、

・鱗、模様が分かりずらい。

前述のように、

ヌマムツの方が鱗の数(側線上方横列鱗数、側線鱗数)が多いので、

カワムツよりも、鱗が小さい?(実際に小さいのだろうか?)

ように見えるので、鱗や模様がはっきりと見えずらいです(カワムツに比べ)

 

表現としては、「きめ細かい」と云うのが正しいでしょう。

 

・胸ビレ、腹ビレ の前縁が赤くなります。

私が思う一番のヌマムツの特徴です。

カワムツ同様、各ヒレほんのりと色づくのは↑の画像でお分かりいただけますが、

ヌマムツは胸ビレと腹ビレの前縁(一条目)が朱色っぽくなります。

小さい若魚の時期からこの特徴は現れるので、

このサイズ感の時のカワムツか?ヌマムツか?の判断には有効と思います。

 

しかーし、

大きく成魚になり婚姻色が出たカワムツも各ヒレが赤くなるので、

よく分からんくなります。大きなサイズの婚姻色verの時は

色味が強くなりすぎるので、この判断材料は使えない場合がありますね。

 

つまり、

・吻先がとがっています。

・鱗、模様が分かりずらい。

・胸ビレ、腹ビレ の前縁が赤くなります。

 

以上

長くなりましたが、お付き合いいただきありがとうございました。

オイカワ、カワムツ、ヌマムツの若魚(7cm-9cm)あたりのサイズ感で見比べてみました。

恐らく、このあたりがガサガサなどでよく出会うサイズ感ではないかな?と思いまして。

 

総括しますが、

まーどれも似たようなもんです( ´∀` )/

今回は学術的で小難しい部分は少ししか出てないですが、

しっかりと判別したい時には、小難しい部分引っ張ってくるしかないです。

「○○の本数が違う。」など。

別のお魚であれば、

鰓耙(エラの中のヒダヒダみたいなやつ)の本数が違うとか

「そんなもん見れるかー( ´∀` )/」っちゅう話になるわけです。

 

前回、今回ともに、

ソースは若干あれども、外見から見た印象や不確定要素が多い判別となっています。

水槽で見たときの参考として使っていただければいいと思います。

過信は禁物なので、小難しい事も引っ張ってきながら、今回のをオプションのようにつけていただければ確実な種類の判別(同定)ができると思います。

 

 

 

See you next Nittan...

ー終ー

 

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