昨日、ピアニストの笈沼甲子さんが主宰を務めている、「若い音楽家のためのプロジェクト<プレ・コンサート>」を聴きに、幡ヶ谷のアスピアホールに行って来ました
この「若い音楽家のためのプロジェクト」は、笈沼さんが「若く、才能ある人に演奏の経験を積んでほしい」という想いで開催したプロジェクトです。
今回は、その第1回目の記念すべきコンサートで、「歌曲とオペラの名曲で綴る~プレ・コンサート」というタイトルで、なんと入場無料でした。
(この記事は、アンケートに書ききれなかったものを書くので、長文になっています。ご注意下さい)
内容は4人の新進気鋭の歌い手が、歌曲やオペラアリアを中心に、競演するという、なんとも楽しいコンサートでした。
4人の中には、昨年からAAAですっかりお世話になっている、池端歩さん(メゾソプラノ)も出演されていて、私もコンサートが始まる前から、とても楽しみでした
前半は有名な荒木俊雅さん(テノール)による、「カロ・ミオ・ベン」から始まり、聴きやすく、有名な歌曲で始まりました。
私としては、ロッシーニの「猫の二重唱」は、生で初めて聴き、感動しました
(なぜか、楽譜を持っているのですが、聴いたこともやったこともなかった←クラリネットじゃできないし
)
ロッシーニが書いたということになっている、「猫の二重唱」は、歌詞が「にゃおーん」しか出てきません。
可愛い女の子猫を、紺野恭子さん(ソプラノ)、なんとなくドラ猫っぽい男の子猫を、野村光洋さん(バリトン)が、演技や動きを入れ、紺野さんは、猫耳カチューシャを付けての熱演となりました。
(後半で、このお二人は、モーツアルトの「パ・パ・パの二重唱」を演奏なさって、それは美しく可愛らしい「パ・パ・パ」を披露してくださいました息もぴったりで、見ていてとても楽しくなりました
)
そして、一部の最後は、このソプラノ・アルト・テノール・バリトンによる合唱曲「大地讃頌」を演奏してくださいました
これが、ものすごく素晴らしい演奏で…
自分も歌ったし、最近まで教えていた中学校も、合唱コンクールの課題曲だと言って、練習していた曲です。
これ、学校で聴かせたいわー
多分、音楽の先生、号泣すると思う
「そう私が言いたかったのは(指導は)これだったのよ
」となるに違いないです
しかも、4人でクラス全体より大きな合唱に聴こえる歌を聴いたら…中学生、びっくりでしょうね
百聞は一見にしかず→改め、「百見は、一聞にしかず」
これはぜひ、学校コンサートでやってほしいです子供たち、びっくりするだろうなぁ
休憩をはさんで、後半はオペラアリアの世界
モーツアルト「フィガロの結婚」から「恋とはどんなものかしら」から始まり、ドニゼッティ「愛の妙薬」から、「人知れぬ涙」など、一度は聴いたことのあるものばかりが披露されます。
そのあと演奏された、カルメンの「ハバネラ」は、池端歩ちゃんの十八番ですが、昨年よりもますます磨きがかかってきた感じがします。
やはり、本番重ねていくと、オーラが出ますね
光ってましたよ~
最後はリゴレットの中から、有名なアリア、「慕わしき名は」「悪魔め!鬼め!」「女心の歌」、そして、プログラム最後は終幕の4重唱
4重唱は、リゴレットを知らない人も、この迫力には感動したのではないでしょうか
きっと、オペラを見てみようという気持ちになった方もいらっしゃることでしょう
全体を通して、とても楽しいコンサートでした。
前半は笈沼さんが司会をなさって、歌曲の和訳を歌う本人が朗読してからの演奏
後半は歌い手の方が、交代で司会を務め、これもなかなか体験できるものではありません
演奏はできてもMCは無理…という方は、意外と多いのです。
でも、これは慣れですから、これを機会に、挑戦すると良いと思います
(なんちゃって、私もまだまだダメですけど)
十分素敵な企画で、楽しいコンサートでしたが、もし可能なら、オペラの重唱の時に、一つでも小道具があると、かなり1曲1曲の印象が違うと思いました。
例えば、扇とか、オーガンジーのショールとか、花を一輪持ってみるとか。
歌い手さんは、役が変わるたびに衣装を着替えるわけではないので、そんな遊び心で、同じドレスでも全然違う役どころにチェンジする…っていうのがあると、最高かも
まぁ、できる範囲でですが、面白いかも。
(歌に関しては、私は素人の域を出ないので、実際に可能かはわかんないんですけどね。)
そして、ソプラノだけ…というコンサートはたくさんあったけど、男性も女性もが一つのコンサートをすると、幅が広くていいですね。
アンサンブルもできるし、いろんな曲ができるし
とにかく、素敵な企画でしたよ笈沼さん
素晴らしいですね
出演者の皆さま、そしてなにより笈沼さん、お疲れ様でした~