ちょっと深刻な感じになっちゃったらすみません
最近の初めての体験で、困っている話です
実は今まで、たいていのことがあっても音楽に向かえば気持ちが切り替わり、曲の中に入り込むことができました。
人間関係で悩んでいても、仕事で悩んでいても、体調が最悪でも、それはいつも同じでした。
それがプロだとも思っていました。
しかし、今回の大震災の後、…っていうかごく最近、もっと言っちゃうと、菅さんがやめるのやめないの騒動が始まった頃子から、ちょっと状況が変わってしまっています。
そう、テクニック的なことは大丈夫なのですが、気持ちが入りません。
今回は「椿姫」だし、大好きなオペラだから大丈夫だと思ったのですが、今一つ気持ちが入らない
むしろ、客観的に聴いたら、たぶん不安といら立ちと、焦り的な要素がいっぱい入った音楽になっちゃっていると思います
イヤ、それ、だめでしょう
「椿姫」の命がけの恋。
身が焦がれるほどの愛。
そして自己犠牲…
悲しいほどに美しく儚い恋…
それが頭の中でイメージして、アウトプット作業ができない
こんなこと初めてです
ちょっと色気のない、歌になっちゃてるかも…。
本番までになんとかします
瞑想して頭をからっぽにする作業、幸せと愛でいっぱいのハートにする作業、私の中で普段はどっかいっちゃってる「恋愛」の気持ちを思い出して、命がけの恋を演じる気持ち作り
時間を作って、がんばります
できれば、「椿姫」のDVD見たいと思います
古いんだけど、「トラヴィアータ1985」っていう映画のビデオを持ってるので、見ようかな。
これ、若き日のドミンゴが出ています。
泣かないで見られない映画です
こんな弱音、プロが何言ってるの…って感じですが、やっぱり日々のニュースとか、普段の生活に不安があるのですね。
プロだからこそ、お客様に不安いっぱいの音楽をお聞かせするわけにはいきません
すっごい華やかな舞台を見ているような、そんな錯覚を起こさせるような演奏にしたいと思います
…とりあえず、今できることを、がんばります