「エアロスミスは知っている。かっこいいロックだな。」

 「うん、かっこいいロックだよ。ヴォーカルはもうおじいちゃんになっているけどね。だけど私は映画音楽になった有名なやつより80年代のとんがってた頃の曲の方が好みだよ。」

 両親のCDを聞きまくって育った百合耶は絵里が興味を持って聞いてくるのが不思議だった。そして嬉かった。男子ならこんな話は好きなのだろうが、悲しいかなこのクラスの男子はもっぱらアルバイトと塾通と女子にいかにもてるかというのが大方の興味の対象らしい。