アカデミーナイトG(2/6水曜放送)より
映画「七つの会議」番宣、野村萬斎×香川照之の対談を文字起こし。
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※敬称略
香川:今回男性のキャストの方がすごい多かったじゃないですか。年配の方もすごい多かったですし、その中で主役を務められることの気負いとかプレッシャーみたいなものっていうのはあったんですか
萬斎:まあ多少はありますけど、でもうちの業界、それこそ偉い先輩方、先生方たくさんいますから、そこでその委縮しててもしょうがないですし、やっぱり基本的に舞台、同じ板の上に乗ったら同等というか対等にやらないといけないですからね、そういう意味では、失礼のない程度に、でもまあやらさせていただいたなっていうことはあります
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香川:映像の台詞って、やっぱり、まあ、早く言わなきゃいけないし、間を持つ訳でもないし、独特じゃないですか。で、もっと言えばご自身で築かれてきた台詞こそがもちろん独特なんだと思うけど、それから比べて、こういうような映像の普通のことっていうのはその記憶の回路は一緒の部屋に入るんですか。それとも違う作業になる?
萬斎:…違う作業のような気がしてますね。古典のものはやっぱり身体で覚えないと入らないし、そしていつまでも、まあ棒縛とか附子とかっていうといつまでもやらなきゃいけない回路として覚えるけれど、映像というのはその場で…
香川:短期記憶みたいなことですね
萬斎:そうですよね、やっぱりね。古典の舞台の台詞だとやっぱりそれがどう、その空間、時空を、どう占めていくかっていうこともすごく重要ですけれど、映像の時のやっぱり相手のコミュニケーションであるとか、やっぱり受け渡しているものが何なのかというような、そしてなんだろう、古典の世界だと、決まりきった、親であるとか息子であるとかお弟子さんたちとかっていう大体もう手の内を分かっている人間とやるのと、今回のように香川さんとか初めてお手合わせ願う方がどういう球を投げてくるんだっていう、そういう楽しさがやめられない(?はっきり聞き取れず)ですね
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萬斎:福澤監督作品として、どういう手ごたえというか、今までと違うとか…、系列としてどういう風にご覧になったのかなあと
香川:僕やっぱり、最終的に、ギャンギャンギャンギャン、悪く、やっぱり悪役だったっていうのが多いので、そういう意味では今回ちょっと、また一捻りが最後にあるじゃないですか。あの一捻りが、僕の中では上手く飛躍できたのか、すごく不安なところもあったんですよ。八角とああなった以降の打って変わりようが。でもそれが、拝見してみて、上手くジャイさん(福澤監督)が俺が演じた北川っていうキャラクターでの橋渡しをしてくれてたから、そういう意味ではキャラクターの変遷も含めて、福澤組、池井戸作品としては僕の中ではすごい新基軸でしたね。これはやっぱり萬斎さんの茫洋としたキャラクター、どっちに転ぶのか分かんないっていうのがあって、僕と敵対しているようなしていないような感じがずっとあったからこそ出来たんじゃないかと思って。新しい映画になってんじゃないですかね。
萬斎:やったあ
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萬斎:それこそ何本も映画も映像も出てらっしゃるでしょうけど、僕はなんか久々にこう、あぁいい監督と出会ったっていうかね、すごくこの非常に懐の大きく頼れる監督というか、しかもスポーツやっているような肉感的な現場であるじゃないですか
香川:福澤組というと、テストなんだけどテストじゃないっていうことで、一応業界的には有名なんですけれど、テストをしないっていうことを最初どういう風に…もう聞いてらっしゃった?あんまり驚かない
萬斎:あんまり…聞いたところでどういうテンションでテストから回すのかっていうのはね、それはまあ、「売って、売って、売って」(香川さんの台詞のマネ)っていうあのシーンとか(笑)、ああこんなに行くんだみたいなね
香川:結局我々もほらドーナツをね、普通だったらテストだったら食べた振りでっていうところを、やっぱりテストでも撮っているわけだから回っているわけだから食べなきゃいけないわけじゃない、飲まなきゃいけないし。こういうような実質的な俳優に負荷がかかる、ここら辺とかはどうですかね
萬斎:全然僕は苦じゃないですね。当然というか。やっぱりいいもの撮れたらいいしっていう風に思うし、段取りじゃなくて本当になんかもう最初からガチで行くからこそ、本物の球を投げられるっていうかな…
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萬斎:これだけ映像やられてて、日本のこの映画界っていうのは、どんな風に思ってらっしゃるのかなぁ
香川:いま脂乗ってますし、福澤監督。でいま若い人たちっていうのはやっぱり、自分たちで映像を作れる、そのまあ、Youtube、パソコンから来る、そっち側のサイドの世代が多いと思うから、そっちはそっちでやっぱり奇才は出てくると思うんだけど、やっぱり我々同世代、で福澤監督も2つ上だし、同世代の年代からするとやっぱりまだまだスポーツ根性モノの世代なわけだから、(萬斎さん笑う)、やっぱり我々もまだ負けてらんないぞっていう意味では、福澤監督にも頑張ってもらいたいし、我々もスポーツの延長線上としての映画、映像というもので闘っていきたいなと。そのためにまだまだ頑張りましょっていう風に思いますね
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香川:もし女性がここの会社にいたらどういう風になりたいかっていうのを見てもらいたいんだよね。女性の働いている方に。まあ朝倉さんは一人、女性の社員として、狭い思いをしながら必死にドーナツ作ってるけれども、すごくねそういう意味でも見てもらって、どういう風に現代の時代劇を、現代の女性を感じるかと、いうことも見ていただきたいなと
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熱くて深い対談でした。
映画も面白かった。最後の八角の語りが沁みました。